劉宗武
りゅうそうぶ
CV:玄田哲章
北斗三家拳のひとつ「北斗劉家拳」の伝承者。
両親との死別後、先代伝承者・劉玄信の下で育てられその拳才を開花させるが、いつしかその圧倒的な力に溺れ、祖国である中国を飛び出してドイツ軍少尉になった末、争乱を望むあまり平和への道を阻む存在と化してしまった。ドイツ軍大佐エドモンド・ヘッケラーに加担し、上海で和平を唱える人物を次々と暗殺し戦争を長期化させる。
主人公・霞拳志郎とは、彼が北斗神拳伝承者として真に認められる上でいつか拳を交える関係にあったが、それとは別件で、拳志郎の朋友である北大路剛士の志した日中和平の道を阻んだことから拳志郎の怒りを買い、闘いを挑まれる。
しかし、拳志郎との初戦で性格が少しだけ丸くなり、父の仇である杜天風を倒した時点でこれまでの残虐性がほぼなくなり拳士としての本懐を取り戻した。その後、天授の儀では拳志郎との決戦を前に元恋人・夏文麗と和解し、劉家拳伝承者の名に恥じぬ覚悟で挑み、戦後は正式に拳志郎の朋友となった。
屈強な肉体に白髪(銀髪)、激しく縦ジワを寄せた額など、前作『北斗の拳』に登場したラオウやカイオウを髣髴とさせる容姿をしている。
初登場時はドイツ軍服を身に纏っていたが、復讐達成後は天授の儀を行う前の儀式として文麗の手で剃髪してもらい、武僧の姿になる。
元・同門の魏瑞鷹をして、もし宗武と同世代であったら早死にしていたと言わしめるほどの力を持つ。それを証明するかの如く、作中では拳志郎と幾度と対戦するも終始接戦を繰り広げた。
因みに拳志郎は、北斗の拳の使い手と戦うときは彪白鳳などの一部の例外を除き必ず2回戦うのだが、初戦も再戦も拳志郎と互角だったキャラクターは彼以外には存在しない。(流飛燕ですら再戦時の終盤はやや劣勢だった。)
北斗劉家の女僧。宗武の師・劉玄信の娘で、宗武の元恋人。
かつては宗武とともに劉家拳を学び、彼に惹かれ恋人となる。宗武との間に子を授かるが流産。その後、ドイツ軍に身を投じようとする彼を止めようとした際に胸を抉られ愛を否定され、更には死の病に侵されるなど多くの災難を被る。
宗武を憎み拳志郎に彼の抹殺を依頼するも、それは「あの世では今度こそ添い遂げたい」という捨てきれぬ一途な愛故の行動であった。