北沢徹
とおるおにいちゃん
「俺は堂々と死んでくる だから後を頼んだぞ」
「 人間の中の希望を絶やさないでくれ」
北沢徹とは『彼岸島 48日後...』の血の楽園編に登場する人間の一人であり、作中で登場する北沢希と北沢聡の兄。
彼が妹である希の身代わりとなり吸血鬼に捕らえられてしまったことで、残った姉弟は人間最強と名高い宮本明と組んで豹丸の支配する血の楽園へと潜入することとなった。
(また、ハンディ様曰く彼こそが豹丸様の過去に深く関わっているらしいが..?)
「これは交渉できるかもしれない」
「英雄が弱腰な所を見せるわけにはいかないだろ」
吸血鬼に連れ去られた先の楽園の労働区で働かされることとなった徹だったが、余りの壮絶な労働環境の過酷さに驚きを隠せず、「食料と労働力である人間達が事故や病気で数が減ってしまえば、一番困るのは楽園の吸血鬼たちでは?」と考え始めた。
結果として、徹は吸血鬼達との粘り強い交渉の末に血の楽園内の労働区の人間達に最低限の自由と健康的な暮らしを勝ち取ったものの、そんな彼の優秀な頭脳(吸血鬼並感)に目をつけた血の楽園のリーダー、豹丸様にその頭脳と人格を吸収されてしまい、その死の真相は彼が命じ偽造された墓標により秘匿され、後に敷かれた戒厳令により労働区の人間達は彼の名を呼ぶことさえ徹底的に禁じられた。
労働区の片隅には今もなお「英雄之墓」という名の、労働区に自由をもたらした彼を忍んで誰かが立てた墓標が佇んでいる。
....またその後の後日談として、彼の死からしばらくして楽園を訪れた宮本明が豹丸様を死闘の果てに討伐した際、なんと吸収されたかに思われていた徹兄ちゃんが豹丸様の上半身を奪い返し、復活を遂げた。凄ェ!!
しかし期を同じくして国連軍の放ったミサイルの総攻撃が始まってしまい、姉弟の希たちと自身を救ってくれた明たちを守ることを即座に決断した徹は、その堅牢無比な豹丸様の肉体を用いてミサイルの爆風から彼らを守り通して今度こそ死亡した。