概要
商品の価格を売価(定価/希望小売価格)の半分(50%)に設定したもの。
なお、同じ「半額」でも「本体価格(=税抜価格)から半額」なのと「税込価格から半額」なのとでは、消費税の加算分で最終的な金額に相応の差が出るので注意。
「半額」の二文字を語る上で外せないのが閉店間際のスーパーマーケットで、この場合は概ね「売れ残っても翌日に持ち越せない惣菜や生鮮食品、賞味期限(消費期限)が近い商品を売り切るため」に設定されることがほとんど。
この値引きはだいたいどこのスーパーもある程度決まった時間に行う傾向があるため、「時間」の数分前になると総菜売り場周辺が妙にざわついた雰囲気に包まれ、(主にやる気の無さそうなアルバイト店員による)半額シールの添付や「ハイ、今から全品半額でーす!」の一声を皮切りに客同士による熾烈かつ低レベルな争奪戦が繰り広げられるのはスーパーマーケットあるあるのひとつであり、あまつさえラノベの題材にされたこともある。
このように、我々に半額商品を直接的に齎してくれる「半額シールを添付している店員」は、半額商品争奪戦に参加している客からすると半ば不可侵の存在に等しく、シール添付を行っている店員への余計な干渉(全く関係無い商品の所在を訊く、無関係なクレームを入れる、「早く貼れよ!」と急かす…など)は厳禁…というのが、どこの地域の店でも概ね共通した「暗黙の掟」となっている。
同様に、「時間」の前に自分の買い物かごの中にお目当ての商品を前もって取り置きして値引きを待つ行為はルール違反ではないが、周囲の客から非常に嫌われるので注意。
中には買い物かごやカート一杯に商品を詰め込んで値引きを待つ厚顔無恥な者もおり、こうした輩のせいで売り場の治安が悪化するのを警戒してか、店舗や企業によっては「買い物かごに入れた商品の値引きには応じない」と独自のルールを設けて対策しているところもある。
なお、「半額」の金銭的な魅力は確かに大きいが、半額になる商品は大半が「時間経過により鮮度が落ちた食品」である、ということは、多少なりとも気に留めておこう。
特に揚げ物の場合、時間が経過して油が酸化したものは長期的に摂取し続けると健康に悪影響を及ぼす危険性があることは科学的に実証されているし、パックの寿司も乾燥して風味はどうしても落ちる上、製造されてからある程度時間が経過しているため食中毒のリスクも高まる。
加えて、スーパーマーケットの半額割引開始時間はどこも軒並み夜遅い時間帯(早くても21時や22時、遅いところだと23時過ぎなんてところも)に行われるため、どうしても食事が夜遅くになりがちになってしまう上、夜間帯の客層には普通の穏健な客に混じって酔っ払いや食詰者といった厄介な手合いが混じる可能性も高くなり、こうした連中が引き起こすいざこざに巻き込まれるリスクもゼロではない(「半額商品を巡って大喧嘩」なんてしょうもない事件もスーパーでは稀によくある)し、半額で安いからと大量に買った結果、総合的には結局いつもより高い買い物になってしまったり、あるいは食べきれなくなって結局捨ててしまったりといった弊害もはらんでいる。
ただ、食中毒や健康被害に関して言えば日本のスーパーマーケットの食品管理基準は世界トップクラスで厳格なので、短期的にならばそこまで過剰に恐れる必要も無いのだが、よほど食うに困っている状況下でない限り、365日毎日毎日半額商品ばかりを買って食べる生活は止めたほうが長期的に見れば得策だろう。
上記のような生鮮食品や総菜以外だと、たとえば食玩界隈では賞味期限や消費期限だけでなく「該当作品の終了間近(タイアップ系に存在)で半額」となるようなケースも存在する。
一部の食玩では賞味期限などが付いていないものもあるのだが、在庫を抱えるリスクを踏まえて半額で売り切ってしまおうという判断をするケースも存在し、そうした食玩は逆にプレミアがつくということで転売ヤーの餌食になることも一部で存在するようだ。
逆にコレクション目的でチャンスを待って購入するケースも……散見される。
このほか、食品業界以外ではアパレル(服飾)の季節商品はこれ以上の破格値にされることもある(会社や時期などにもよるが、6割引き以上も稀によくある)。
こちらは食品と違って腐ったり簡単に痛んだりしないため、季節外れや流行遅れを気にしない人にとっては非常にありがたい存在となっている。
ゲームに関してはソシャゲなどでも「消費スタミナ半額」や(強敵を呼ぶのに使用するアイテムとしての)「トレジャー半額」という意味でも使用されている。
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関連人物
ジェントルー:『デリシャスパーティ♡プリキュア』に登場する敵、ブンドル団に所属する少女。7話で「客が楽しみにしていたのは半額という値段じゃないのか?」という言葉で華満らんとお買い得好きな視聴者を傷付けた。
キュアヤムヤム、怒りの鉄拳!