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参謀(SPY×FAMILY)

あるせいねんのかこ

遠藤達哉の漫画『SPY×FAMILY』の登場キャラクター。 ある人物に与えられた過去の愛称。
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当記事は『SPY×FAMILY』の重大なネタバレを含みます。

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参謀くん

彼の名前は█████

あだ名(コードネーム)〈参謀〉

のちに彼に付いた名は――

ロイド

黄昏


概説編集

遠藤達哉漫画SPY×FAMILY』の主人公「ロイド・フォージャー」こと黄昏の少年時代の愛称


友人たちとの遊びから付いたあだ名であり、同時に彼の才能を端的に表す名札でもあった。


少年期編集

西国(ウェスタリス)の東国(オスタニア)との国境線に近い町ルーウェンで生を受け、父母との平凡な3人家族の一人っ子だった。

当時は小柄で控えめな子供だったが、既にこの頃から非常に機転の利く肝の据わった一面を持ち合わせており、友達との「戦争ごっこ」では対戦チームの裏をかく戦術で連勝し「参謀」というあだ名を貰っていた。

これが彼の最初のコードネームである。

同時にこれはおもちゃの「兵隊セット」を買って貰えず、兵士役として前線で戦う役が来ない彼の境遇も意味していた。


両親は夫婦喧嘩が絶えず、特に父親は厳格な人物であった。

特に息子が友人たちと戦争ごっこで遊ぶことを非常に嫌い、それがバレたり将来の夢に「勇敢な兵士になりたい」と訴えるたびに、息子を容赦なく平手打ちしては「戦争なんて起きない」と厳しく叱りつけた。

ただ〈参謀〉も、両親が自分の将来や教育方針を巡って喧嘩を繰り返していることに飽いており、決して円満な家庭とはいえなかった。


ある日、普段使っていた輪ゴム鉄砲も壊してしまい、友達との戦争ごっこに参加しづらくなってしまう。

そこで彼は些細な出来心から父親に「参考書を買う」と嘘をついて10ダルクのお小遣いを貰い、ついに欲しかった「兵隊セット」を手に入れた。人生で初めて誰かを騙した瞬間だった

だが同時に嘘をついた罪悪感に苛まれ、その日は夕食の味がしなかった。

翌日、友達に「兵隊セット」を披露するも気分は晴れず戦争ごっこにも参加せず、近所のコロッケ屋のおばさんを手伝ってお金を返そうと決意した。


――その日、東西戦争の戦端は開かれ、ルーウェンは東国の爆撃によって壊滅的な打撃を受けた。

〈参謀〉も緊急警報が町中に響いた直後、爆撃に巻き込まれて吹っ飛ばされ、被っていた「兵隊セット」のヘルメットのお陰で奇跡的に生存した。


少年が次に目を覚ました時、見慣れた町並みは瓦礫と化し、平穏な日常は呆気なく「戦争」に蹂躙された。

彼はそのまま母親と町から逃げ延び、別の田舎町へと疎開する。同時に父親に嘘を謝ることも10ダルクも返せぬままとなってしまう。

さらに追い討ちをかけるように、疎開先にも爆撃の魔の手が襲い掛かり、母親を失った。


こうして〈参謀〉と呼ばれた少年は天涯孤独となり、やがて青少年となって全てを奪った理不尽な世界と東国を忌み嫌い本物の兵士となって戦場を駆け始める


闘争の日々編集

徴兵の下限年齢である18歳に達していなかったため、同郷で行方不明になっていたローランド・スプーフィーと身分を偽り、幾多の戦場を掻い潜って戦争の終結に奔走する。

気づけば階級は上が次々と戦死することもあり、若くして叩き上げの軍曹となっていた。


丁度その頃、山中で縮れ髪の眼鏡の脱走兵と出会い、必死に命乞いをする彼にタバコを一服恵み、他愛のない会話を交わす。

だが男の話が「正義や悪はただの個人の価値観でしかない」という真理を突き始め、それに逆上した〈参謀〉は男に銃口を突きつけるも、東国の兵士から奇襲を受ける。間一髪ヘルメットに頭部を守られたが、目を負傷してしばらくは後方での療養を余儀なくされる。

だが丁度その頃、かつてルーウェンで遊んだ友人たちと奇跡的に再会を果たし、言葉を交わすことができた。

そして酒を酌み交わす約束を交わし、彼らを戦地へと見送った。


――後になり、友人たちは無謀な作戦に駆り出され、全員分のドッグタグだけが帰ってきた


〈参謀〉は気づいた。

ただ盲信的に国に従って、盲目的に敵を憎み戦うことがどれだけ虚しく、そして忌々しい行為かと。

無知による無力こそが忌むべき悪であることを……


「黄昏」編集

転機は唐突に訪れた。

いつものように後方で食事の用意をする中、トレンチコートをまとった見慣れない男が玉ねぎを握りしめて物資の箱の上に座っていた。

彼の歩き方から軍人だと見抜いた〈参謀〉だったが、それを男は演技だと言い、そして自分の本名を言い当てた

男は陸軍情報部の諜報員だった。

彼は█████を優秀なスパイの卵として、スカウトしに来たのだった。

男は履歴詐称による軍務違反を指摘しながらも、戦争における情報戦の重要さを解いて█████を勧誘する。

男が去った後、亡きかつての全てに思いを馳せ、その末に█████は全てを失った自分を省みた。


男に指定された日時に█████は言われた場所へ向かい、その日から自分の過去の一切を捨て去った


やがて彼はシルヴィア・シャーウッド付きの部下となり、地獄のシゴキの末に陸軍情報部きってのトップエージェントとして知られることになる。


その名(コードネーム)を黄昏と変えて――


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