概要
江戸時代初期の武士。かつて足利将軍家の剣豪指南役を仰せつかったとされる、吉岡流道場の高弟。
この名は宮本伊織が記した「小倉碑文」が初出。同碑文によれば、彼の父・吉岡憲法は新免無二斎とライバル同士だったとされる。
兄の吉岡清十郎が、無二斎の息子・宮本武蔵に敗北した後、五尺（150㎝）もの木刀を振り回して武蔵と戦うも、逆に武蔵に木刀を奪われて殴り倒され即死した、とある。
「吉岡伝」では同世代に吉岡直綱が道場主を務め、その弟に吉岡直重という男がいたとされている。現在では又七郎はこの直重ではないかという説が一般的。こちらでは武蔵から戦いを挑まれたがドタキャンされたせいでお流れになったと書かれている。
小倉碑文には吉岡一門は兄弟二人が敗れたため、吉岡亦七郎（吉岡伝では吉岡重賢）を大将として一条寺下り松で武蔵を襲撃するも、獅子奮迅の活躍により敗北を喫したとある。なお吉岡伝においては重賢は吉岡兄弟の末弟（もしくは従弟）と記されている。
創作
バガボンド
武蔵に匹敵するほどの体格を持つ武骨な大男。初戦では武蔵と互角以上に渡り合えるほどの強さを有していたが、それでも兄・清十郎には及ばないことにコンプレックスを抱いていた。
本作オリジナル描写として、伊藤一刀斎と旅をしていたころの佐々木小次郎と戦い惨敗、以降は「一の太刀」にすべてを込める覚悟を決めたという過去を持つ。
清十郎亡き後、三十三間堂で武蔵と立ち合うが、清十郎を超える実力を有していた武蔵には敵わず敗北。死してなおその膝を地に付けることは無かった。
原作小説では亦七郎が息子ということになっているが本作では登場せず、代わりに娘がいる設定。
