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文豪とアルケミスト』の同名人物は、吉川英治(文豪とアルケミスト)を参照の事。タグに関しては、必ずこちらを設定する事を推奨

概要

大衆小説家の代表的な扱いをされており、一人の人物を中心にした作品から、群像劇まで様々な作品を手掛けており、その筆致は子供から大人まで様々な読者を魅了してきた。

中でも「三国志」は横山三国志、「宮本武蔵」はバガボンドの底本として馴染み深いだろう。

著作は死後50年を経て全て著作権切れしており、代表作の幾つかは青空文庫化されている。

宮本武蔵(小説)

代表作の一つにしてフィクションにおける宮本武蔵のイメージとして後発に影響を与えた大衆歴史小説で、『朝日新聞』に1935年の8月23日~1939年7月11日まで掲載された。

武蔵の著作とされる五輪書を元に「地」「水」「火」「風」「空」「二天」「圓明」の全8部構成であり、敗戦後はGHQの検閲により一部表現等が差し替えられている。

「武蔵の恋人おつう」「愚かな幼馴染又八」「イケメンでプライドが高い小次郎」「沢庵和尚への弟子入り」「宇喜多軍壊滅に伴う武蔵の決死の関ヶ原脱出」などはこの小説独自の設定である。

その躍動感あふれる文体と、獣同然だった武蔵が剣の道を究め「人」として大成していくまでを描いた壮大なストーリーは今なお非常に人気が高く、極真空手開祖の大山倍達を始めとしてファンは多岐にわたる。

主な登場人物

  • 宮本武蔵:元は力しか能がない暴れ者だったが、関ヶ原での惨敗により幕府に追われる身となり、沢庵に捕まってしまう。そこで人として生きる道を諭され、文武に通じ、やがて生涯最大の宿敵と相まみえる事となる。
  • 佐々木小次郎:プライドが高い美貌の剣士。武蔵を厭い、互いに敵視しながらも最強への道を歩んでいく。
  • おつう:武蔵の幼馴染で、どんな状況に置かれようが武蔵を慕い追い続けるバイタリティの凄い女性。勘違いされがちだが武蔵とは両片思いであり、両想いとは言えない状況にある。
  • 沢庵和尚:不良だった武蔵を更生させた賢僧。
  • 本位田又八:武蔵の幼馴染。
  • お杉:又八の母。又八を偏愛しており、婚約者でありながら武蔵一辺倒のおつうを嫌っている。
  • 青木承太郎:武蔵の弟子を名乗る少年。おつうを慕っている。
  • 宮本伊織:武蔵の養子となる少年。
  • お甲:関ヶ原近隣で薬売りをしている女。落ち武者となった武蔵と又八を匿い、又八を誑し込んでいた。又八に逃げられた後は藤次に接近する。
  • 朱美:お甲の娘。終盤で又八と結ばれた。
  • 吉岡清十郎:京の名門吉岡道場の主。
  • 吉岡伝七郎:兄の清十郎よりも剣に優れると称される。
  • 吉岡亦七郎:父である伝七郎(史実では伝七郎の弟)の仇討ちの為に担がれ、一条下り松で門下生100人と共に武蔵を襲う。
  • 祇園藤次:清十郎の側近で吉岡十傑の一人。吉岡流壊滅後、武蔵を仇敵と憎み、梅軒と結託する。
  • 辻風典馬:関ヶ原近辺を縄張りとする野武士の頭。武蔵達の最初の敵。
  • 宝蔵院胤舜興福寺の宝蔵院槍術の使い手。
  • 柳生石舟斎:柳生新陰流の開祖で徳川家の剣術師範。放浪していたおつうを世話している。武蔵も息をのむ剣術の天才。
  • 宍戸梅軒鎖鎌の使い手。
  • 夢想権之助:夢想流杖術の開祖。老母と共に旅をしている。武蔵と一度は干戈を交えるも、その生きざまに共感し友となった。

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(青空文庫)

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