命君孤羅
めいくんこら
「一念天堂地獄,萬古人慾,譜非命之命;
一睨塵間世外,千秋愛憎,笑無明之明。」
「霹靂布袋戲」の登場人物。
「霹靂玄蒙紀」の主要人物の一人で、最大の悪役として活躍した。
悪の組織・六蝕玄曜(ろくしょくげんよう)の一人「天府座」。
気まぐれでつかみどころがなく、ゲーム感覚で人を好んで弄ぶ。
北武林を中心に譜命寰界(ふめいかんかい)を展開し、その支配者として、内部の発展を興じる。
六蝕玄曜の「天府座」。譜命寰界の支配者。
登場初期は黒い毛皮のフードと仮面を被り、容姿が確認できず、声も低かった。「霹靂玄蒙紀」に入ると、譜命寰界の中でフードと仮面を外し、容姿が明らかになる。灰髪の青年のような外見で、胸板を露出しており、声もその際に高くなった。
手に付けている指甲套は織命(しょくめい)という名前で、刀剣を防ぐ硬さを誇る。アクセサリーとしてのみならず、爪でひっかく武器として、獲物を翻弄することもできる。また、剣術にも優れており、その神髄は弟子の伽樓尋紘にも引き継いだ。
優雅な立ち振る舞いをするが、気まぐれな性格で、ゲーム感覚で人の心を弄ぶことを好む。藏淵閣(ぞうえんかく)の遊師無方と落花朝を助けたことがある。だがその代わりに、二人の心をたぶらかし、衝突や争いを間接的に引き起こした。
六蝕玄曜の「神州裂變」計画が果たされた後、北武林を中心に譜命寰界を展開する。わざと寰界の内部時間を早送りにして、人々の心や欲望を眺めながら、発展を興じる。談無慾たちを譜命寰界の中に引きずりこみ、命を賭けたゲームの対戦相手として選んだ。
噬夢元貘
本物の命君孤羅は、遊師無方と落花朝を助けた時点で、すでに他界した。現在の命君孤羅は本物ではなく、悪獣・噬夢元貘(ぜいむげんばく)の魂が、命君孤羅の遺体を憑りついて活動している。その後、命君孤羅の名義で六蝕玄曜に参加して、映芙蓉・伽樓尋紘たちを弟子にした。
このため、本物と接触した遊師無方と会いたがらず、避け続けた。噬夢元貘の魂は、命君孤羅の肉体に影響され、性格も本物の命君孤羅と同じようになった。噬夢元貘は、人の夢や願望・欲望を糧に生きる悪獣であり、命君孤羅の性格と相乗効果を生み出した。
慾種
譜命寰界の中に慾種(よくしゅ)をばら撒き、欲望に溺れた住民たちを次々と、人を襲う慾獸(よくじゅう)に変貌させた。慾獸の退治や解決法を巡って、争乱を間接的に引き起こす。その際に生じた欲望は、すべて命君孤羅の糧となり、力を増幅させた。
命君孤羅は権謀術数をめぐらし、談無慾たち正道と幾度もの攻防を繰り広げる。最後は談無慾に敵わず、敗れて死亡した。死亡の際に、生前に残した計略を発動した。寰界の外にも慾種を拡散させ、中原の各地に慾獸を発生させるつもりである。
雲忘然たちの活躍により、慾種を拡散は中止され、命君孤羅の野望は砕かれた。譜命寰界も同時に解除され、北武林は寰界の障壁から解放された。
- 公式人物資料(命君孤羅)※中国語