概要
2021年2月に公開され、物語は前作「霹靂兵烽決」に続く。「霹靂布袋戲」シリーズの主人公である素還真が化身も含め、一切登場していない。
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解説
タイトルの「朝靈闕」とは、「神秘な場所へ向かう」という意味である。
本作は中原武林を中心に動き、武林の転覆を狙う組織「暗劫八無暇」と、各勢力の戦いが描かれる。謎解きの要素が多い。
「霹靂靖玄錄下闋」および「霹靂天越」時期に関わる内容やキャラクターが含まれるが、ほとんどが新たなストーリー。「霹靂布袋戲」シリーズのほかの作品を飛ばして、本作から視聴を始めることもできる。
本作の第2オープニングテーマ「聖心魔腸誰竟功」は、歌詞のない主題歌である。歌詞のないオープニングテーマは、「霹靂戰元史之動機風雲」の第2オープニングテーマ「千秋鏖戰」以来であり、9年ぶりになる。
公開時期は「東離劍遊紀3」の放送時期と重なる。霹靂シリーズでは、東離劍遊紀の1期と2期の放送が重なった際に、作品の中で東離劍遊紀に関わるネタが見られる。本作はそれらと異なり、東離劍遊紀に絡むネタが一切見られない。
あらすじ
前作まで猂族が地獄鳥の力を使って、苦境の侵略を行った。その勢いに乗じて、長年潜んでいた悪の組織・暗劫八無暇ごと「八無暇」が台頭する。八無暇は、地獄鳥の力を利用して、武林の転覆を狙う。
八無暇と対抗すべく、香六牙が武林各地の組織を召集する。召集された各組織が八無暇に襲われる中、正心六崇越ごと「六崇越」が、積極的に八無暇と交戦。それと同時に、失踪した佛劍分說・劍子仙跡・疏樓龍宿を探すため、少陽君たちが奔走する。
一方、魔城建設の材料を求めて、劍魔・傲神州が再び武林で姿を現す……。
主な登場人物
苦境魔界一の剣士。兵災雪とある取引により、三度にわたって協力。
魔城を建設すべく、六合玦や魔能悉非などを求めて活動する。
少陽君(しょうようくん)
本作の主人公。三教頂峰の力を身にまとう謎の少年。
行方不明になった三教頂峰を探すため、武林で奔走する。
兵災雪(へいさいせつ)
暗劫八無暇の第二位。優雅な頭脳担当。
義兄の祖登龍を見つけるため、積極的に行動する。
香六牙(こうろくげ)
湯問夢澤の山座(校長)である仙人。
暗劫八無暇の阻止に行動し、序盤で命を落とすが……。
西窗月(せいそうげつ)
「女臥龍」の二つ名を持つ賢人。湯問夢澤の出身者。
出身の古墓族と、宿敵である飛棺族の因縁に巻き込まれる。
暗劫八無暇
(あんごうはちむか)
七大神秘の一つ「地獄鳥」を観測して、その力で武林の転覆を狙う悪の組織。
構成員は八人で、全員が義兄弟の契りを結ぶ。組織名は略して「八無暇」と称される。
祖登龍(そとうりゅう)
八無暇のリーダー。かつて香六牙との戦いで、行方不明になる。
罟魂棺止(ここんかんし)
八無暇の第三位。邪悪な術者。
飛棺族の出身で、西窗月の一族・古墓族を仇敵とみなす。
愁傘人(しゅうさんじん)
八無暇の第四位。憂鬱な刀使い。
かつて妹が兵災雪に殺された件から、八無暇から脱退したい気持ちを心に秘める。
霸金纛(はきんとう)
八無暇の第五位。青い肌の武将で、一人称は「本塔」。
気が短く言葉遣いも荒いが、祖登龍に忠誠を尽くす。
憂靈召命(ゆうれいしょうめい)
八無暇の第七位。内気だが、強大な念力の使い手。
行方不明で、裂頭人として改造されたようだが……。
血如袖(けつじょしゅう)
八無暇の第八位である紅一点。
兵災雪に恋い慕い、心酔している。
正心六崇越
(せいしんろくすうえつ)
武芸者の精鋭を育成する連盟。暗劫八無暇に対抗すべく、行動を起こす。
六つの流派に分けられ、うちの一つ「云岩武邑」の当主が盟主である。
組織名は略して「六崇越」と称される。
武邑率然(ぶゆうそつぜん)
「云岩武邑」の継承者。盟主・巍翼の死後、六崇越の代表者を引き継ぐ。
司馬駿業(しばしゅんぎょう)
元「儒門天下」の大司馬。辞職して六崇越に復帰。
六崇越として活動する一方、失踪した三教頂峰を積極的に探す。
左无咎(さむきゅう)
元「凌虛七仙」の仙人。地獄鳥の脅威を防ぐべく、六崇越に復帰。
中原正道と協力して、積極的に八無暇と対抗するが……。
西溟疏狂(せいめいそきょう)
六崇越の流派「秋聲樓」の当主である刀使い。
裂頭人と何らかの関係があるようだが……。
賀樓瓊宇(がろうけいう)
六崇越の流派「古風第」の当主。後半から登場。
凛々しい女剣士で、好戦的な性格。
萬願同歸
(まんがんどうき)
本作から台頭し始めた新興宗教。教徒は女性しかいない。
教主は女性を卑下し、洗脳した教徒たちの心や金を骨の髄まで吸い尽くす。
遊師無方(ゆうしむほう)
萬願同歸の指導者。依頼を受け、裂頭人事件の調査に取り掛かる。
教団の滅亡後、藏淵閣の事件に関わっていく。
神子雙竹(しんしそうちく)
萬願同歸の教主である美少年。
可愛らしい外見とは裏腹に、残虐な性格。
卯十四(ぼうじゅうし)
萬願同歸の教徒。贖罪のために入信する。本名は解芳霏(かいほうひ)。
少陽君と出会い、少しずつ変わっていくが……。
中原武林
步虛行(ほきょこう)
「小先天」と自称する少年武侠。
泥菩薩を背負って、武林で活動する。
泥菩薩(でいぼさつ)
步虛行が背負う、喋る仏像の頭。
三教頂峰の行方や、裂頭人事件について予言をする。
龜忘年(きぼうねん)
西窗月と行動を共にする亀の仙人。
中原一の情報屋。西窗月と共に、古墓族について調べる。
業途靈(ごうとれい)
秦假仙の弟分。
古墓族を調べるうちに、山の精霊・瑞陵兒(ずいりょうじ)に憑りつかれる。
醉不同(すいふどう)
傲神州の新たな酒飲みの友人。
その正体は八無暇の第六位・殦(ちょう)であり、八無暇から離反した。
裂頭人(れつとうじん)
近頃の武林で猟奇殺人を行う人物。鋭い爪で獲物の首を切る。
若い男性や指定された標的を主に狙い、死者の首に印を残す。
複数存在するが、その正体は……。
冷香魂(れいこうこん)
古墓族の生き残りである女性。西窗月と同族。
武林の三教頂峰たち。
「未孚」という場所に囚われ、行方不明になる。
藏淵閣
(ぞうえんかく)
天下の武術を、すべて手に入れることを目的とする武芸組織。中盤から登場。
遊師無方が萬願同歸に入る前に、この組織に所属していた。
恨潮生(こんちょうせい)
藏淵閣四君の一人・元君。黒い刀使いで、遊師無方の親友。
擎風嶽(けいふうがく)
藏淵閣四君の一人・肅君にして、現在の主事。
気性が荒い過激派で、太鼓を武器とする。
君子冰心(くんしひょうしん)
擎風嶽の部下である剣士。任務のために手段を選ばず、その実力は計り知れない。
藏淵閣以外にも、背後に謎の勢力が潜んでいるようだが……。
落花朝(らっかちょう)
藏淵閣四君の紅一点・懿君。術に長じ、その身で魔能悉非を抑えている。
用語
地獄鳥(じごくちょう)
靖玄島のリストに名を列する、七大神秘の一つ。三つの首と三つの足、そして四対の翼を持つ、伝説の鳥獣。「陰禽地獄鳥」とも呼ばれる。三つの首はそれぞれ「悔・厲・吝」と、三つの足はそれぞれ「奪・予・捨」という名称がある。
地獄鳥が飛んだ場所に災いが起こり、大規模な破壊や戦乱など、悲劇を招くとされる。それゆえ、かつて魙域の人々は、地獄鳥の存在を恐れていた。
暗劫八無暇は、その力を利用して、武林の転覆を狙う。オープニングの映像にも登場する。
未孚(みふ)
謎の空間。武林の三教頂峰たちがこの場所に囚われている。
その所在位置は、少陽君の体内にあった。
地獄鳥の卵「大衍之卵」の別称でもあり、未孚を体内から打ち出すと、地獄鳥が降臨する恐れがある。
湯問夢澤(とうもんぼうたく)
西窗月たちが学生時代に勉学を励んだ学校。単語の初出は「霹靂靖玄錄」シリーズ。
琴狐・占雲巾・江南春信など、多くの人材が輩出している。校長は山座の香六牙。
序盤で暗劫八無暇の兵災雪らに襲われ、香六牙を含めた生徒たちが全滅された。
魔能悉非(まのうしつひ)
藏淵閣が保有する膨大な魔力。傲神州が魔城の建造に必要とする材料の一つ。
現在は藏淵閣の落花朝が人柱となり、制御されている。
七趣寶樹(しちしゅほうじゅ)
地獄鳥の力が秘めた菩提樹。
暗劫八無暇が命の契約を交わした源で、全員の命が契約によって守られている。
義兄弟のうちに一人が死亡すると、残りの義兄弟に知らされ、「斬輪七日(ざんりんしちじつ)」が始まる。残りの七日以内に全員を殺さない限り、死んだ構成員はすべて復活される。
関連タグ
霹靂兵烽決 | 前作 | 次回作 | 霹靂兵烽決之碧血玄黃 |
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関連リンク
- 公式紹介ページ「霹靂朝靈闕」※中国語
- 公式イベントページ「霹靂朝靈闕」※中国語