概要
風呂場に出没し、風呂桶にこびり付いた垢を舐め落とすと言う妖怪。「垢嘗」とも表記する。
初出は江戸時代の妖怪画家・鳥山石燕の「画図百鬼夜行」。
外見は人間の子供に似ているが、ざんばら髪で鉤爪と長い舌を持つ。
『古今百物語評判』と言う書物によれば、古い風呂屋に棲む化物に「垢ねぶり」と言うものがあり、垢舐めはこの「垢ねぶり」と同一のもの、或いは根源を同じくする妖怪であると言われる。
垢ねぶりは魚が水の中に生まれて水を口にし、シラミが汚れの中に生じてその汚れを食べるように、塵や垢の気が集まった場所から変化して生まれ、垢を嘗めて生きる存在とされている。