概要
鳴見なる原作のマンガ・アニメ「ラーメン大好き小泉さん」の登場人物。
昔から可愛い娘が大好きで、転校してきた小泉さんの普段物静かな雰囲気と可憐な容姿に惹かれ、仲良くなろうとついて行った結果、小泉さんの真の姿を目撃することに。
そこで意を決して彼女と友達になろうと告白するも、「あなたと友達になる気はない」と冷たく拒絶され、軽蔑な目で見られる……が、この答えを「恥ずかしがり屋さんね」とポジティブに解釈し、めげずにつけまわす。そのうち、小泉さんがラーメンに目がなく、ラーメン屋さんをはしごしていく姿を目にする(1巻一杯目)。
「これこそ、小泉さんと友達になれるチャンス」と見た悠は、小泉さんのとなりに(強引に)すわり、ラーメンを食べはじめる。こうして、小泉さんにラーメンのうんちくを教えられ(ときには悠が小泉さんに手作りのラーメンをふるまい)ながら、ラーメンを堪能していく二人の少女の物語が始まった。
基本的に、可愛い女の子全般が好きで、小泉さんが転校してくる前は美沙と多く接していた様子。美沙および潤とはいつもつるんでいるが、他の女子たちとも仲が良いらしく、他のクラスであっても名前は全員覚えている。
女子とは物おじせずに話しかけて、すぐに友人になれる積極性を持ち、他の女子たちともすぐに仲良くなれる様子。実際、美沙に対しては甘く、潤からも「甘やかしている」と言われるほど(悠本人は気にしてない)。
美沙も悠が気に入りで、二名様でスイーツビュッフェを予約していたりする(10巻七十一杯目)。
要は、「小泉さん以外からは結構モテる・好意的に見られている」
これは同年代の少女に限らず、担任の山田先生に対しても同様。
「給料日前だからサンマを食べたくとも食べられない」という先生に対し、「私と一緒に(秋刀魚の)ラーメン食べにいきませんか?」と、デートのように誘ってエスコートしていた。
その時に向けた悠の笑顔に、山田先生はやや見とれ、「あなたすごくモテるでしょう? 気を付けないと人たらしって言われるわよ」と言うのだった。
(10巻七十二杯目)。
小泉さんへの好意
しかし、小泉さんに対しては別で、彼女が絡むとどこかおかしくなってしまう。
また、良く言えばポジティブ、悪く言えば(自分にとって都合の良い)思い込みが激しく、小泉さんを毎回誘っては断られているに関わらず、ほとんどめげる事もない。
なので、一向に向き合ってもらえず、ストーカーと化している部分が散見される。
と言うのも、小泉さんと出会ったころはあまり酷くはなかったのだが、物語が進むにつれて何かがおかしいと言わんばかりの描写が増え始める。特に、小泉さんからは「付きまとわないでほしい」と言った再三の断りをされているが、一度も守った事が無い。
(本人曰く「幽霊部員」だが)家庭科部に入っていることや、両親が共働きであることもあって料理は得意で、その腕前で小泉さんのラーメン欲を満たしてあげたこともあったが(1巻九杯目)、貸し借りで処理されてしまい報われていない。小泉さんに素っ気ない扱いをされても、めげずについていく彼女の視点で物語は進行していく。
近所のラーメン店で倒れていた小泉さんをお姫様だっこで自宅に運べるくらいにはパワフル(1巻九杯目)。
更にアニメ版では、街中を歩く小泉さんの姿を走行する新幹線の車内から車窓越しに発見するという、異常なまでの動体視力を発揮した。
嗅覚も鋭いようで、潤が小泉さんと一緒に袋麺の店に行った時。その店の袋麺を潤からもらった時には、その匂いを嗅いで「かすかに小泉さんの香りがする」などと言っていた(4巻三十二杯目)。
東京ラーメンショーに赴く際も、潤の塾が無い日の事を把握し、転校生の小川乃愛と別のクラスの中田さんと日高さんにも声をかけ、一緒に行く事に。その際、美沙には「悠の八方美人!」と呆れられていた(8巻五十九杯目)。
(とはいえこの時も、「あわよくば会場で小泉さんと遭遇」する事を狙っていたのだが)。
転校してきてクラスになじめずにいた小川乃愛(校舎の外でひとり弁当を食べていたところ、おかずのラーメンサラダをきっかけに小泉さんに話しかけられていた)にも話しかけ、一緒に昼を食べようとした(この時には、直後に機嫌の悪い美沙によって逃げられてしまったが)。
後日、乃愛の話からラーメンサラダ、およびラーメンサラダサンドをお弁当に持ってきて、小泉さんに振る舞い(小泉さんもさすがに抗えなかった)、一緒にお弁当を食べる口実ができたと乃愛に感謝していた(5巻四十杯目)。
乃愛とはすぐに仲良くなり、下の名前で呼び合うように(7巻五十七杯目)。
そんな乃愛が、小泉さんと二人で渋谷に赴きラーメンを食べてるのを尾行。彼女と別れた小泉さんが二件目の店に入る時に、先回りして偶然を装い一緒の店に入ろうとするも、読みが外れてしまった。しかしそれでもめげず、「同じ(塩生姜の)ラーメンを食べている私たちは、ある意味一心同体」と思い込んでいた(8巻六十二杯目)。
また、小泉さんが品川のバーミヤン(原作マンガでは店名は出ていなかったが)で、注文したテイクアウトのラーメンを持ち帰る時に同行するが、「店内で一緒に食べようよ」と誘うも断られる。その後で美沙を呼び出し、彼女の家の近所(吉祥寺のバーミヤン)で一緒にラーメンを食べた。「小泉さんと話していたら、ここのラーメン食べたくなっちゃって」というのが理由だが、それを言ったすぐ後で「美沙と食べたかったんだよ」とフォローも一応入れていた(6巻四十八杯目)。
なお、ラーメンなら抗えないと味を占めたのか家庭科室を半ば占拠して、小泉さんが興味を持ちそうなラーメンを準備して待ち構えており、一時期は引っ張ることに成功していた。が、帰宅の際に家庭科室を避けられてしまい、以降は失敗している。
その後を見た高橋潤曰く、空のどんぶりがおかれた席に小泉さんの幻影を見て笑っているという光景が広がっていたとの事(7巻五十二杯目)。
※ただしこの場合、悠も小泉さんへの連絡の際に、理解しづらい文面のメールを送って誘っていた事も原因の一つと言える。見ていられなくなった潤に懇願され、その後に悠もストレートに「ホンビノス貝のラーメンあるよ」とメール内容を分かりやすくしたところ、小泉さんは揺らいでいた(行ったかどうかは分からないが)。
また、夏休みに小泉さんに会えなかった事から(メールも総スルーされていたことも手伝い)、
「小泉さんになろう」
と、同じ行動をする事で彼女に精神的に近づこうとした。
一日彼女なりに小泉さんの真似をした結果、
「私は『美味しい』を分かち合いたい派なんだ」
「だからやっぱり、ラーメンも誰かと一緒がいい」
という事を自覚する。
この直後に小泉さん本人と偶然出会い、その時に『つけ麺はラーメンでない』と口走った事から、憤った小泉さんに壁ドンされる(4巻三十五杯目)。
そして後日。珍しく小泉さんから呼び出され、潤と美沙とともにつけ麺ブーム発祥の店に赴き、ともにつけ麺を食しつつそのウンチクを聞かされる(5巻三十六、三十七杯目)
(ちなみにその際、小泉さんは信州のつけ麺に関し語ろうとするも「長くなるのでまた『今度』」とうっかり言ってしまった)。
さらにその数日後。美沙と強引に小泉さんをカラオケ店に連れ込むも、店に付いた途端に逃走される。
しかし別室にてフードメニューのラーメンを食し、ひとりカラオケをしている小泉さんを発見。その歌声を聞きたいがために強引に部屋に入ろうとするも、小泉さんに通報され、不審者扱いされて店長と店員に連れだされた(5巻三十八杯目)。
初夢の時には、ラーメンの麺にモチを入れたり、麺が豆腐のヘルシーメニューにしたりする魔法をかける、小さな妖精姿の小泉さんが出る夢を見た(5巻四十二杯目)
「めっちゃ並ぶラーメン屋さんの整理券」を入手した際には、小泉さんに手渡し、その際にお願いし倒してなんとか一緒に行く事に成功。旨味の効いたラーメンを一緒に食べる事ができた(6巻四十四杯目)。
宿泊客に無料のラーメンをサービスする、温泉付きビジネスホテルに泊まった時には。小泉さんと一緒に入りたいがため、ずっと温泉内で粘っていた。が、のぼせて意識を失うはめに(小泉さんはその時に入ったため、入れ違いに)。
さすがにこの時には落ち込んでいたが、先に帰宅した彼女から限定のカップ麺を贈られたりしていた(6巻四十九杯目)。
小泉さんのことは誰よりも理解し、彼女の一番の親友は自分しかないと思い込んでいるが、基本的に容姿目当てな為、小泉さんの異様なラーメン好きにはついて来れていない。そのため今のところは、彼女の友達になるのは絶望的。
とはいえ、「夏休みに一緒に花火見て、ラーメン食べて、小泉さんとの距離は確実に縮まってるよね?」と、こちらもめげる様子は一切無く、
「最近全然小泉さんと二人きりになれてない気がする、けど!」
「ということはつまりこれから先は、ずっと小泉さん&私のターン!?やったね!!」
などと口走っており(9巻六十八杯目)、小泉さんへのアタックも収まる気配は無さそうである(そして時折、小泉さんも揺らいでしまってたりする)。
本編では小泉さんに一度も名を呼ばれていないが、苗字でなら、一度だけ呼ばれたシーンはあった(8巻六十杯目)。
ちなみにこの時は、風邪を引き欠席した潤の代わりに、生徒会に二年生代表生徒として小泉さんが赴いていたのだが、悠はその助手として付いていった。
この時の事案は、『新たに設置する自販機は何にすべきか』。
小泉さんは『ラーメン自販機の設置』を提案し、悠はその現地調査に小泉さんとともに赴いている。
自販機のラーメンを小泉さんともに堪能。学校に設置された暁には、悠は「(自販機のラーメンは)私が仕込むよ」「メンテナンスも行う」と言い放ち、小泉さんも(少しだけだが)その言葉に心揺らいでいた(幸か不幸か設置は却下されたが)。
※ちなみに却下理由は、「(仕込みやメンテなどで)大澤悠の高校生活に多大なる影響が出る」と判断されたため。小泉さんはしょげていたが、悠自身は「元気出して、また一緒にあそこまで食べに行けばいーじゃん!」と、あまり気にとめていなかった。
潤や美沙、乃愛などが小泉さんと二人でいるところを目撃すると、瞳から虹彩が消える。
実際、乃愛が一人ラーメンしている時に小泉さんと遭遇した話を聞いた時には、血涙を流しつつ雄叫びを上げて羨んでいた(9巻六十八杯目)。
袋麺アレンジの回では、最初に登場。
「袋麺に野菜を加えたいが、そのまま作ると野菜から出た水分でスープが薄まる」事に関し、
「ウチも、お兄ちゃんがいる時とか、大量にお肉や野菜入れて作るから分かるよ!」
「ポイントは『目分量に頼らない味付け』だね」
と、袋麺(塩味)を使った『ポトフ風ラーメン』を作り紹介した。
紹介および調理自体は普通だったが、最後のコマで「小泉さんがいつ家に来てもいいように、ありとあらゆる味を提供できるようにしないとね」と、ほくそ笑んでいた。(9巻六十九杯目)
サンマーメンの事を「サンマを用いたラーメン」と誤解し、学校に七輪を持ち込んで調理したため、先生に怒られた事も。これは、小泉さんが「サンマーメンを食べたい」と呟いていたのを誤解し、自身でサンマを手に入れ、学校でサンマラーメンをご馳走しようとしたため。
ちなみに潤や美沙には、秋刀魚の塩焼き丼をふるまっていた(10巻七十二杯目)。
後に、サンマーメンは秋刀魚と関係ない事を小泉さんから聞き、彼女から横浜中華街のサンマーメンの有名店を挙げて語るウンチクを聞く。そしてウンチクを聞きつつ『来るクリスマスに一緒に過ごすため、どう誘うか』を画策していた。
その際、「最近小泉さんとの絡みが少なすぎた」ためかどうかは知らないが、「妄想能力」が上がってる気になり、横浜中華街で小泉さんと一緒にデートする自分を妄想。何度かヘブン状態になり、「本物(の小泉さん)がいいよ!」と口走って、近場の店で一緒にサンマーメンを食す。
サンマーメンには満足したが、クリスマスのお誘いには失敗。結局、小泉さんを除く潤、美沙、乃愛の皆とサンマーメンを食べに行く事に(10巻七十三杯目)。
後に、スポーツジムに通い始めた小泉さんを追って、悠はそのジムのトレーナーのバイトに。その際にウィッグを付けて変装、彼女にお近づきになろうとする(この時、全く気付かれず、普段どれだけ無関心なのかを思い知らされそうになった)。
結局小泉さんは無料体験しただけで、悠もバイトを止め、またいつもの状態に。
ちなみに小泉さんは、スタッフが悠だと最初から気付いていたが、面倒だから黙ってただけだった(10巻七十五杯目)。
大学生の兄・修(しゅう)の他、大阪に従姉・絢音(あやね)がいる。
8巻にて父親も登場するが、どことなくあの作品である。
大澤修(おおさわしゅう)
悠の兄。妹思いの好人物だが、色気よりも食い気が強い。
悠がいないところで何度も小泉さんと邂逅しているが、可愛いとは思うだけで声をかけようとはせず、友人が食い気味にみてるのを制止しているのが殆ど。
家系ラーメンを好むようになり、悠の中では「無いと死ぬ」と言っているくらいお気に入りの様子。
大澤絢音(おおさわあやね)
cv:植田佳奈
25歳のOL、大酒飲み。大阪のラーメンを堪能しに来た小泉さんが、ナンパされようとしたところを助け、一緒にラーメン屋をハシゴする。
仕事をやめ東京に出るため荷物運びをさせようと修・悠兄妹を呼び、新大阪駅で待ちあわせたところ、そこで3人がイトコということが判明する。
東京に来てからも小泉さんに連絡して、ラーメンをはしごするのに同伴している。特に深夜限定などの高校生が居てはいけない場所に小泉さんが行く際、保護者代わりに付いてきてもらっていると思われる。その後もラーメン友として付き合っているようで悠の嫉妬を買うことも……。
関連イラスト
余談&裏話
演者の佐倉氏は、本作のオーディション時には高橋潤以外のほぼ全キャラを受けており、その際、悠を演じる際はボーイッシュを意識して演じていたと言う事を、放送終了とBlu-ray Disc発売記念時のインタビューにで語っている。
関連タグ
大親友(自称):小泉さん
速杉ハヤト:中の人繋がり。声質も似通っている他、何か一つのことに病的なまでもに夢中な点も共通する。また小泉さん役の竹達彩奈が演じるクラスメイトがいるという共通点も持つ。