概要
かつて嫉妬の魔女に飲み込まれた魔女たちが背負った『大罪』を「担当」する魔女教の幹部。
選出基準は「魔女因子」が適合するかどうか。
定員は「嫉妬」を除いた六名で、取り込んだ魔女因子によって通常の魔法や加護とは異なる理屈の「権能」を振るう。
代替わりなども行われているようで、『怠惰』を除いて初期の頃のメンツとは変わっている上、初代を除いて大罪司教が同時期に全員揃ったことはない模様。
世間的には『怠惰』と『強欲』が最もよく知られている。
『怠惰』は魔女教絡みの活動にはほぼ彼が関わっていることから、『強欲』は活動履歴こそ少ないが、起こした事件の規模の凄まじさから有名である。
逆に、それ以外の大罪司教の存在はあまり知れ渡っていない。
(つまり遭遇した者の殆どが消息を絶っているということである)
全員それぞれベクトルは違うものの、人間の持つ「身勝手さ」をありえないレベルにまで肥大化させた残虐極まりない精神性の持ち主であり、常識は一切通用しないどうしようもないくらいのクズ揃い。
しかもあろうことか全員が「自分は常識人だ」という認識をしているらしく、自分が悪い、間違っているなどとは欠片ほども考えていない。
他の大罪司教のことを「非常識な連中」「死ねばいいのに」と感じて侮蔑できる感性をもっているのに我が身を振り返れないあたり、本当に救いようがない。
その自己中ぶりと独善ぶりはもはやいかなる会話も成立しないレベルであり、決して分かり合えない人物達である事が強調されている。
それぞれが協調性皆無な性格である故に、当然お互いに仲間意識は一切無い。
しかし、彼らは自身の「福音書」には忠実に従っているため、たまたま行動を共にする事もままあり、その気になれば(結果的に)一応は統率のとれた活動を行える模様。
が、逆を言えばそれ以外の時は顔を合わせた時点で喧嘩し始め、勝手に殺し合いをおっ始めるレベルであり、仲が悪いなんてもんじゃない。
作者曰くリゼロの世界に登場するキャラクター達にはそれぞれなんらかの設定が組み込まれており、捨てキャラなど一人もいないとのことだが、こと大罪司教に限ればそんなバックストーリーなんぞ「何もない」単なるろくでなしとして創作されたキャラクターであると語られている。
一方極例とはいえ、人間であるならば誰でも少なからず持っている「自分の醜さ」の延長線上である為、真正の邪悪と言い切れる連中でありながら、どこか自分にも通じるものがある…、そんな「気持ち悪さ」を感じさせるようなコンセプトとしても描かれている。
また、彼らの名前はなぜか地球から見える星の名がつけられている。
メンバー
◆物語開始時点での大罪司教◆
- 『怠惰』担当ペテルギウス・ロマネコンティ
CV:松岡禎丞
『怠惰』の権能「見えざる手」を持ち、百本以上の不可視の魔手を操る事ができる邪精霊。
さらに自身の特性上、特定の人物の身体を乗っ取る事もできる。
大罪司教の中では最も積極的に活動しており、「勤勉」を免罪符に人々の命を蹂躙し、魔女への盲目的な愛を騙る狂信者。
しかしながら、作者曰く相互コミュニケーションが取れるという意味では大罪司教の中で一番マシでまともな方らしく、実際彼以降からはコミュニケーションどころか会話すら一切成り立たない。
- 『強欲』担当レグルス・コルニアス
CV:石田彰
『強欲』の権能「獅子の心臓」「小さな王」を持ち、ラインハルトですら傷つけられない「無敵」とすら称されるほどの戦闘力を発揮する事ができる青年。
攻撃力、防御力共に劇中トップクラスであるが、頭はあまり回らない。
他者への愛は存在せず、限りない自己愛で物事を片付けようとする自己中心的な凶人。
『怠惰』ほど積極的に活動してはないが、毎回凄まじい被害を出しているので世間的に有名である。
- 『暴食』担当ライ・バテンカイトス(上)/ロイ・アルファルド(中)/ルイ・アルネブ
CV:河西健吾(ライ、ロイ)
『暴食』の権能「食事」「蝕」を持ち、人の「記憶」や「名前」を"喰らう"事ができる三つ子で、3兄妹で1組であるイレギュラーな大罪司教。
「記憶」を食べられると記憶喪失状態となり、「名前」を食べられると周りから存在を忘れられる。それらの情報は大罪司教本人に還元され、獲物の能力を自らが行使できる。
それぞれ主義主張は異なるが、3人とも他者を己の腹を満たすための食材だとしか考えておらず、人々の思いや人生を侮辱する冒涜者。
ライは『美食家』、ロイは『悪食』、ルイは『飽食』と呼ばれている。
- 『憤怒』担当シリウス・ロマネコンティ
CV:安済知佳
『憤怒』の権能「洗魂」を持ち、感情や感覚を共有化し他者を洗脳する事ができる女性。
その他者の意識を弄ぶ凶悪な性質から「劇場型悪意」などと評される。
「認め合い、分かり合うことが真実の愛」と宣うが、実際は自分の価値観を無理矢理押し付けているだけの薄情者かつ利己主義者。
ぺテルギウスに偏執的かつ狂気的な愛情を抱いているが、彼からは熱心な信者としか思われていない。
- 『色欲』担当カペラ・エメラダ・ルグニカ
CV:悠木碧
『色欲』の権能を持ち、自身や他者を様々な姿に変身させる事ができる少女。
さらに自身の血液で他者の身体を蝕む事もできる。
自身の価値を高めるために平気で他人の尊厳を踏み躙り、自分以外の他者を徹底的に見下すことに悦楽を見出す尊大かつ残忍なサディスト。
なぜか数十年前に死んだルグニカ王家の王女の名を名乗っている。
- 『傲慢』担当
現在空席。魔女の臭いの濃さからナツキ・スバルが『傲慢』ではないかとぺテルギウスは思っていた。またシリウスはプリシラ・バーリエルがそうではないかと一瞬だけ疑っている。
◆物語開始以前の大罪司教◆
- 前『傲慢』担当ストライド・ヴォラキア
『傲慢』の権能を持ち、他者に様々な呪いをかける事ができる男性。
神聖ヴォラキア帝国の皇帝家の出身であり、この世の全てに憎悪を向けている破滅主義者。
EX3『剣鬼恋譚』に登場。