概要
アメリカ合衆国のハンナ・バーベラ・プロダクションが1967年に制作・放映したテレビアニメ。
1968年には日本でもいくつかのエピソードが翻訳されて放映され、それなりに人気を博した。
(そのためか、とっても!ラッキーマンやBASTARD!!といった20世紀末期あたりの漫画にはシャザーンを元ネタとするギャグが載っていたりする)
古代アラビアを舞台に、作風から世界観、出て来る人物なども「アラビアンナイト」シリーズを強く意識したものとなっており、同作へのオマージュも随所に窺える。
あらすじ
冒険好きの双子の兄妹チャック&ナンシーは、ある時入った洞窟の宝箱から見つけた二つの指輪の力により、1000年前の古代アラビアにタイムスリップしてしまう。
突然のことに伝手を失ってしまった二人であったが、二つの指輪には不思議な力があり、これを合わせることで魔神シャザーンを呼び出すことが出来た。
そして、シャザーンは命令に従ってどんな願いでも叶えると述べ、二人は元の時代へと戻る手段を探すべく、不可思議な古代アラビアの砂漠をシャザーンと協力しながら旅するのであった。
主な登場人物
チャック&ナンシー
日本語訳CV(チャック):竹尾智晴(現・中尾隆聖)
日本語訳CV(ナンシー):富田千代美
現代っ子の双子の仲良し兄妹。主人公。
冒険好きで世界各地を旅していたが、古代アラビアにタイムスリップしてしまう。
シャザーンの力を借りて旅をするが、自分たちで出来ることは出来る限り自分たちで片付けようとし、安易にシャザーンに頼ろうとはしない。
心優しく正義感の強い性格の持ち主でもあり、困っている人を放っておけないため、旅の行く先々で人助けをしたり、悪者を退治していくこととなる。
シャザーン
日本語訳CV:小林清志
チャックとナンシーが付けていた指輪に宿っていた「大魔王」と称される魔神。
絶大な力を有し、人間はおろか並みの魔神ですら相手にならないほど。
基本的には呼び出した者の命令に忠実だが、その心に秘める人格は清廉で曲がったことを嫌っており、私利私欲に自らの力を使う者には制裁を加えることもあった。
しかし、チャックとナンシーのことは深く信頼しており、彼らへの協力は惜しまない。
ブービー
日本語訳CV:立壁和也(現・たてかべ和也)
シャザーンの使い魔である羽が生えた空飛ぶラクダ。
ただし、羽が小さいので長くは飛べず、基本的には地上を進んで移動する。
自身を安易には頼ろうとしないチャックとナンシーの心意気に感服したシャザーンが、その旅路を支援すべく貸し与えたもので、二人の主な移動手段として活躍する。
言葉は喋れないが人語をある程度解するほど知能は高く、ひょうきんでお茶目な性格。
ナレーター
日本語訳CV:高橋元太郎