概要
CV:高山みなみ
映画『ラブライブ!The School Idol Movie』に登場。
テレビシリーズにはいなかった、いわゆる劇場版での新キャラ。
本名は不明で、パンフレットや劇場版のエンドロールにも女性シンガーとしか表示されていない。
主人公・高坂穂乃果がニューヨークの地下鉄で乗る電車を間違えて他の8名とはぐれてしまい、ニューヨークの街中を彷徨っている時に偶然出会った。
その美しい歌声に穂乃果が拍手していたところを彼女が気づき、μ'sメンバーが宿泊しているホテルまで送った。大きな駅の大きなホテルという穂乃果の抽象的過ぎるヒントだけでホテルがある場所を特定できる程、ニューヨークは馴染み深い土地であるようだ。
元々、日本で仲間と組んで音楽活動をしていたが色々あって解散したのち、ソロシンガーに行き着いたとのこと。
マイクケースを持ってきているのに忘れたと勘違いしたり、穂乃果にマイクケースを持たせたまま何処かへ消えるなど、時々おっちょこちょいな一面を見せる。
μ'sが日本へ帰国した後、万世橋で穂乃果と再会。自宅に招き入れようとするが、それを断ってアドバイスをした上で街の喧騒の中へ消えていった。
また、エンドロールでは1番最後(トメ)となっている。
正体
注意!ここから先は劇場版のネタバレを含みます。
この女性シンガーは一体何者なのか、本編中では一切明らかにされていない。その正体については以下の様な説が提唱されている。
最も有力とされているのは「未来の高坂穂乃果説」で、それには以下の根拠がある。
- 髪や瞳の色
- おっちょこちょい
- 「ごむぇ~ん」の言い方や舌を出すところなどが穂乃果とそっくり
- 他のμ'sメンバーと接触しようとはしない
- 穂乃果の家に入ろうともしない
- ことりと海未しか知らない穂乃果の幼少期に関するエピソードを知っている
さらに「穂乃果の幻覚説」の場合、以下の要素が加わる。
- 他のメンバーには見えていない(そもそも見えている様子がない)
- 穂乃果がそれまで持っていなかったマイクケースを持っていることに誰も気が付かない
この説では、女性シンガーの聴衆やマイクケースも穂乃果が生み出した幻想と考えられるが、マイクケースに影が描かれているため、微妙なところではある。
シリーズ第4作・ラブライブ!スーパースター!!の放映後は、澁谷かのんが歌を主眼としたキャラであり、髪の色がオレンジであることから、何らかの関係性が取り沙汰されていた。
とはいえ、釣り目と垂れ目という決定的な差があるので、これも無理のある話か。
いずれにしろ、穂乃果と何か関わりのある人物なのは確実。
実は、こういったある種のファンタジー的な表現は、6thシングルMusic_S.T.A.R.T!!収録のOVAに登場する幼少期の西木野真姫(これはあくまでPVとしての違う時間軸という見方もある)の他、アニメ2期最終回の屋上における記憶の邂逅シーンや、続編のTVアニメ1期12話でAqoursメンバーがμ'sの母校を訪れた際、穂乃果そっくりの幼女が登場するカット等でも使用されている。
これらに関しての議論は様々ではあるが、詳細はあえて言及せずに想像の余地を残したまま、観る側の解釈に委ねられていると言えよう。
公式見解
劇場版オフィシャルBOOKより。
- 京極監督……「観た人が色々解釈できるようわざとはっきり描いていない」「唯一いえるのは”出会いの象徴”である」
- 花田先生……「新しい要素として提案したのが、穂乃果が己の分身というか、未来の1つの形に出会うというアイデア」「明確にするとそちらが気になってしまうのでギリギリまで曖昧な描き方を」「集大成として未来は明るく前向きだよと絶対見せなくちゃと考えた」
中の人ネタ
余談であるが、2017年1月3日にNHK・Eテレにて劇場版の地上波初放送が行われた際、高山みなみ演じる女性シンガーが歌唱を披露するシーンで、視聴者の一部が90年代を代表する伝説の声優ユニットを連想するあまり、その呟きがトレンド上位に挙がってしまい、中の人がTwitter上で反応してしまうという珍事も起こった。
また彼女は劇中で美しい歌声を披露していたが、同じ声であるはずの某名探偵はというと…。などと一部でネタにされていたが、『戦姫絶唱シンフォギア』の天羽奏も普通に歌が上手いので、まぁコレぐらいで騒ぎ立てるのは野暮だろう。(有名キャラクターの声を担当している故の宿命なのかもしれないが・・・・・・。)