概要
チケットなどの場合は予約・契約が完全に埋まった段階で「完売」となる。
品薄な商品や人気の高い商品(主に食玩やサイト限定品など)で発生しやすい。
基本的には「売り切れ」と同義だが、基本的に買う側の視点である「売り切れ」に対し、「完売」は売る側の視点で用いられることも割とある。
そのため、
割と肯定的な扱いをされる事が多い。
一方で買う側からすればショックである事に代わりはない。
コミックマーケットに代表される同人誌即売会では、主に「新刊同人誌や新作グッズが売り切れた」状態を「完売」と呼称することが一般的であり、こうした場で「完売」というと、だいたい「新刊(新作)売り切れ」のことを指すと思って差し支えない。
逆に言えば、「完売」という情報が流れても既刊はまだ在庫が残っていたりすることもままあるため、新刊以外の既刊にも興味があるのであれば諦めずにサークルスペースに向かってみるのも手ではある。
ただし、サークルもサークルで、目玉商品である新刊が完売した以上、既刊のみだとどうしても売上は落ちるため、新刊完売と同時に早々と撤収してしまったり、そもそも新刊以外の既刊を全く置かない方針のサークルもあるため、このあたりはサークルのさじ加減次第である。
購入側の視点
また、買う側も買う側で、新刊が完売して自分が買えなかったからと言って怒りと悔しさのあまりブチキレて発狂したりしないよう、常に「完売で買えなかった時の覚悟」は心の中に用意しておいたほうがいい。
過去に実際あった酷い例として「サークル側に理不尽なイチャモンをつけたり、増刷するよう脅迫する」「買えなかった腹いせに、完売したサークルや買えた人をけなす(=すっぱい葡萄)」「会場や即売会の運営にまで文句をつける」などなど、醜い限りである。
むろん「〇時間並んだのに完売した」とか「自分の前の人が買った瞬間に完売」など、同情せざるを得ない悲しい事情を持つ人も中にはいるだろうが、だからと言ってサークルや周囲に迷惑をかけていい免罪符にはならない。人として最低限のマナーは守ろう。
理想論かもしれないが、もしも目の前でお目当てのものが完売したならば、サークルの人に「完売、おめでとうございます」と笑顔で祝福できるようになれば一流の紳士淑女であろう。
同人誌は一期一会。潔く諦める覚悟も必要である。
再販の可能性
…とはいえ、「完売するほど人気が出た」と作り手であるサークル側が判断すれば次回以降も再販される可能性は低くないし、同様にサークル側がとらのあなやメロンブックスといった同人誌を扱う書店への委託販売やネット通販も平行して行っていて、これを狙うという手もある。
完売に思考停止して暴れた挙句警備員や警察官のお世話になるのと、完売直後に「俺たちの戦いはこれからだ!」とばかりに次の一手を考えるのと、どちらが前向きかつ健全な行動なのかはここに書くまでもないだろう。
サークルとしても早々の完売は「もっと刷ればよかった」と売上機会の喪失にもなるため、どのくらい印刷(製造)するかの匙加減は難しいものである。このため売り上げの理想は最後の1冊が売れ残ることとされている。