概要
東方Projectに登場するキャラクターたちが、様々な方法で涼んでいる様子を描いた作品に用いられるタグ。タグ名称は東方Projectに登場する語である「少女祈祷中」が由来。
東方Projectにおいてはその主たる世界観である幻想郷(地上)の四季の様子が随所で語られ、中には夏場のシーンも登場している。そしてその夏の暑さに登場キャラクターたちが辟易したり耐えたり対処したりと、場面とキャラクターの両者を通して様々な表情が描かれる。
天然の暑さに対処するものとして東方Projectに特徴的な例としては、異変に乗じて気象を操り雪を降らせて涼しさを分けて回る(西行寺幽々子、『東方緋想天』)などのケースや、冷気をまとう幽霊を捕獲して涼をとる(博麗霊夢、光の三妖精※他)などのケースがある。
作品によっては季節に合わせた涼しそうな服装が描かれることもあり、例えば書籍作品などでは特定の登場キャラクターだけでなく幻想郷に住まう(主に寒暖の差の影響を特に受ける)人間達の服装のデザインとしても、その文化の在り方が描かれている。
また地下世界の灼熱地獄跡地(『東方地霊殿』他)や間欠泉地下センター(『東方非想天則』他)のようにそれぞれの事情から常時熱を帯びた場所もあり、その環境に慣れたものもいれば、その地に足を踏み入れたことで迫る熱気に苦悶するものもある。
二次創作では
pixivにおいても多様な東方Projectのキャラクターの面々がそれぞれの形で涼をとる様子が描かれている。その暑さの背景は夏場などの時期的季節的なものである場合もあれば、例えば湯上り(風呂上がり)の時のような身体が熱を帯びているとき、あるいはそれらの固有の状況に限らず涼しさを堪能する様子である様子など様々である。
シーンの一例としては、縁側で、水を張ったたらいに足を下ろす涼の取り方や水に身を浸すもの、道具などを使って風を起こしたり涼しげな音を生み出したり、時には温度的な冷たさを個性とする存在に抱きついたりするなどの様子が描かれている。例えば氷を生み出すことができ、夏場でも活動のあるチルノが引っ張りだことなるなどの想像は二次創作における幻想郷の少女たちの納涼のシーンとして一般的である。水を操る河城にとりや、人魚であるわかさぎ姫もまた水に関連したキャラクターとして活躍することがある。
一方で雪女であるレティ・ホワイトロックは冬の終わりと共にいずこかに去ってしまうことや冬そのものともいえる強力な冷気的存在でもあるためか「涼を分ける」ということに関連して登場する場面はチルノに比べるとあまり見られない。ただしレティの場合は逆に何かの具合で夏空のもとに出てきてしまった本人が氷点下レベルまでの涼を求めて奔走するという、涼を求める側として登場するという想像がある。
二次創作における幻想郷が比較的伝統的な日本の風景とともに語られることが多いため、その納涼の様もどこか郷愁を呼び覚ますかのような牧歌的なものであることもある。
同時に外の世界からの人や物品の流入、河童などの技術を求める内部からのアクションなどもあって二次創作においても一定の技術の成果物が登場することもある。「少女納涼中」を見るとき、例えば納涼の機器として扇風機、水浴びなどの補助としての浮き輪やビニールプールなども共に想像されている。また食べ物を通して涼を得る様を描いた作品もあり、例えば夏のシーンでは夏場ならではの旬の食べ物を食べていたり、傍らにともに描かれていたりすることもある。
「少女納涼中」もまた、「涼をとる」という一つのシーンをそれぞれの描き方、イメージなどによって象徴的に描く複合的な創作アプローチの一つである。
関連イラスト
- 縁側
- 水辺や器具
- チルノの大活躍