概要
山根公利とは、日本のメカニックデザイナー。
1966年生まれ。島根県立江津工業高校卒、千代田工科芸術専門学校出身。
当初はアニメーターを目指していたが専門学校在学中に自らアニメーターには向いていない(他者のタッチのポイントを押さえて"寄せる"事や何より量産が効かない)と判断してこれを断念するものの、アニメへの思いはあまりに絶ちがたく、この頃のアニメによく出ていたメカニックデザイナーの役職に惹かれて『メガゾーン23』の設定資料集に連絡先が載っていた事からアートミックに飛び込み、出入りするようになり、卒業と同時に本所属となった。そして先輩(のちに師匠同然の存在)となる荒牧伸志、柿沼秀樹、園田健一からの指導を受ける。
アートミックの末期ごろ『GATCHAMAN』での仕事を評価していた出渕裕に声をかけられてサンライズに出入りする事となった。この事から1994年に改めてフリーとなり独立。『機動武闘伝Gガンダム』に関わり、以降ガンダムシリーズにて活躍するようになる。
以降、のちに代表作となる『カウボーイビバップ』『無限のリヴァイアス』『天空のエスカフローネ』『アルジェントソーマ』『ガンダム』シリーズなどに関わった。
しかし1990年代後半以降、求められるメカニックデザインがパターニング化していっている(デザインにデザイナーの新たな個性を求められなくなり、むしろ「あなたのあの作品のああいうカンジのもの」という焼き直しに過ぎないものを求められるようになり、またそうしないとファンはついてきてくれなくなった)事を感じて2000年に帰郷(半リタイア)を決意。浜田市に土地を得て結婚し定住に至る。むしろ、そのまま完全引退まで一直線の心積もりでさえいたという。
が、世の中がITバブル(あと地方再生ブームに伴ったUターン&Iターンブーム)に至った事で、思ったよりも周囲の理解を得られて以前の人脈が途切れることなく続いた事から仕事の引く手は止まず、帰郷に伴う引退は撤回。以降も地元で元気にネットのやりとりで仕事を続ける事となったという。