概要
《渇望の災淵》に溜まった渇望から生じる魔法生物。この獣どもは生物の心に取り憑き、己の欲へ染め上げることで、他者を襲う災厄に変貌させる。
また、幻獣はその名の如く実体がなく、《渇望の災淵》にいるときは形の定まらぬ幻のようなものになっており、その状態では意識も乏しく、己の渇望に従うのみで、母胎を通さなければ授肉することができない。
そして、実体のない幻獣は常人には見ることができないが、優れた魔眼を持つものならば、見ることも可能である。
一覧
災亀ゼーヴァドローン
隕石幻獣。災淵世界イーヴェゼイノの船。全身が岩石でできた巨大な亀の姿をしている。
邪火山ゲルドヘイヴ
幻獣の一種で、六つの高い山々──火山の形をしている。
また、常に噴火しており、それが止むのは一年に数度と言われている。
雷貝竜ジェルドヌゥラ
無数の棘がついた巨大な貝殻の中に、貝殻のような鱗を持った長い竜が存在する。
そして、ジェルドヌゥラの貝殻で作られた幻獣機関の研究塔が内部に存在している。
また、雷貝竜は大災雷の化身と呼ばれており、その水域では雷属性の魔法は強化されるが、それ以外の魔法は弱体化し、そしてその鱗貝は雷を通さない性質を持つ。
しかし、雷属性魔法であるアノスの《掌魔灰燼紫滅雷火電界(ラヴィアズ・ギルグ・ガヴェリィズド)》によって滅ぼされた。
妬み蜘蛛ガーベラ
幻獣の一種で、この蜘蛛の糸に絡みつかれると、速さを奪われる。
懐胎の鳳凰
子を持ちたいという渇望が元になっている幻獣で、階級は上級以上である。
また、災禍の淵姫ルナ・アーツェノンと人形皇子パリントン・アネッサに魅入り、ルナの胎内と《渇望の災淵》を結びつけた。
そして、パリントンは《赤糸》で己の臓器と懐胎の鳳凰をくくりつけ、その幻獣の力を得ていた。
朱猫
一万八千年前に災禍の淵姫ルナに依存していた幻獣で、共依存といった類の渇望から生まれたと思われる。常に蒼猫と一緒にいた。
また、十年前の転生世界ミリティアにて、グスタから傘を奪っていた朱い猫がいたのだが、事情を顧みると、その猫は朱猫の転生体なのだと考えられる。
蒼猫
一万八千年前に災禍の淵姫ルナに依存していた幻獣で、共依存といった類の渇望から生まれたと思われる。常に朱猫と一緒にいた。
また、十年前の転生世界ミリティアにて、グスタから傘を奪っていた蒼い猫がいたのだが、事情を顧みると、その猫は蒼猫の転生体なのだと考えられる。