概要
東方Projectにおいて、風見幽香(妖怪)は『東方花映塚』、稗田阿求(人間)は『幺樂団の歴史』シリーズや『東方求聞史紀』などに登場する。
風見幽香と稗田阿求
作品上両者に接触があった様子はなく、阿求によって執筆された「幻想郷縁起」に「風見幽香」の紹介項目があるのみである。また東方心綺楼においては多数の東方Projectのキャラクターが戦闘場面の背景に登場しているが、幽香が夢殿大祀廟に登場するのに対し阿求はいずれのステージにも登場しておらず、同作品においても接触は窺えない。
さらに、阿求は人間の里における稗田邸を拠点として「幻想郷縁起」の編纂に勤しんでおり、幽香は阿求によれば「普段は自然の花に囲まれる場所で生活」し、「最近は花の近くから動くことが無くなった」としている。
加えて阿求は妖怪に比べて短命な人間にあってさらに短命な宿命を持ち、転生によってその魂がまた幻想郷に巡ることはあるが、その折には記憶の大部分を喪失する。
その上、生のある間は先の「幻想郷縁起」の編纂のためにその時間の多くを費やすこととなることもあって、ただでさえ少ないであろう接触の機会がさらに少なくなる要素を持ち合わせているのである。
ふたりの接触
しかし一方で幽香は人里に買い物に来る事もあるため、両者の接触の可能性がまるでないということはない。阿求もまた『東方鈴奈庵』等で人間の里内にある鈴奈庵などを訪れる様子が描かれている。
また先の寿命に関してであるが、阿求を含め「御阿礼の子」は必ず幻想郷における稗田家に誕生することとなることが定まっている(『東方求聞史紀』)。
仮に阿求が次の転生で記憶を失っていたとしても、長命な妖怪である幽香が存在している限り、二人はまた出会える可能性があるのである。(ただしその時は「阿求(あきゅう)」ではないので、幽あきゅとは別の新しい関係になる)
御阿礼の子の誕生は人間だけでなく妖怪の間でも広報(文々。新聞など)されるため、阿求が転生し、再び幻想郷にやってきたことを幽香が知る機会もある。
此岸と彼岸を隔てた別れにひと時縁を断たれるも、いつかは時間を越えて結びあえる二人は、まさに「幽あきゅは悠久の花」なのである。
花と言えば、幽香は花を操る程度の能力を持ち、阿求は様々な場面でそれぞれ異なる大きな花の髪飾りを身につけている。二次創作作品には、この「花」を共通項に物語が進むものもある。先のカップリングタグもまた、「花」を通した二人の繋がりに基づくものである。