概要
2009年4月1日、JR広島駅周辺の再開発事業の核として、広島県広島市南区南蟹屋2-3-1に開場。「広島市民球場」という名前を冠する野球場としては2代目に当たる。
老朽化した初代の広島市民球場の後継となる野球場として建設され、2009年のシーズンより日本プロ野球(NPB)セントラル・リーグに加盟する広島東洋カープの一軍本拠地として使用されている。広島市が所有し、カープ球団が管理・運営を行う。
正式名称・命名権について
当初は仮称として「広島市新球場」などの呼称が用いられていたが、2008年3月の広島市議会での議決により、球場利用に関する広島市条例が制定され、「新広島市民球場」が正式名称となった。さらに2009年4月1日から、初代の広島市民球場から名称を引き継いで「広島市民球場」に変更されている(同時に初代の広島市民球場は「旧広島市民球場」に改称)。
また、地元の広島県に本社を置く自動車メーカーのマツダが命名権を獲得し、開場以来「MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島」の愛称が優先的に使用されている。一般的には略称の「マツダスタジアム」または「ズムスタ」と呼ばれている。
構造
内外野が全面天然芝で、左翼101m・中堅122m・右翼100mと左右非対称のフィールドが特徴。
アメリカのMLBで1990年代以降に新造された球場を研究して作られており、緩やかな勾配のスタンドに一席一席のスペースが広く確保された快適な観客席、フィールドを見ながら球場を一周できるコンコースなど、比較的快適に観戦できるのが特徴。
大規模な多層式のスタンド、常設のグッズショップ、フードコートの充実さなどでも旧市民球場とは比べ物にならない程である。
ただし山陽本線の線路に接していることからレフト外野部分が大幅に切り欠かれており、この煽りでビジターファンが三塁側の出島のようなスタンドに押し込められる点については批判が出ることがある。またこれに関連し、この部分には大規模なネットが張られておりネットに当たった場合はホームランとなる。
実は建設用地に関しては1997年に確保してはおり、元々はドーム球場を作るつもりだった。だが、球場建設そのものを巡って相当グダグダしてしまい、果てには「ホントに作る気あるの??」という声も飛んだそうである。