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広東住血線虫

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かんとんじゅうけつせんちゅう

広東住血線虫とは線虫の一種であるAngiostrongylus cantonensisの日本での呼び名。寄生虫であり、人獣共通感染症である広東住血線虫症を引き起こす。

概要

 広東住血線虫は、ナメクジカタツムリなどの貝類を中間宿種とし、ネズミ類を終宿種とする寄生虫である。

つまり、感染したネズミの糞中に排出された虫卵を食べたナメクジやカタツムリが感染し、そのナメクジやカタツムリなどを食べたネズミが感染するという生活環をしている。

 人獣共通感染症であり人へ感染した場合は、や眼球などの中枢神経系に移行することで広東住血線虫症を発症する。

 重傷化した場合には死亡例もあり、「脳や目の中を寄生虫に蠢き荒らされて死ぬ」というとてもセンセーショナルなイメージが先行し、特にインターネット上などでは過剰に恐怖心を煽る投稿も多く見られるが、国立感染症研究所による感染症情報で「本症の典型例では症状が2〜4週間続くが、自然に緩解・治癒し、通常予後はよい」とされているように、基本的には軽傷で済み放っておけば勝手に治ることが多いとされる病なので、過剰な恐怖心でなく正しい知識をもって恐れよう。

 ネズミから人への感染する事は無いが、ナメクジやカタツムリからは人へ感染するため、ナメクジやカタツムリ、それらが這った野菜などを生で食べたりする事で感染するとされる。人から人や、人からネズミ、人からナメクジに感染する事はない。

 ナメクジを丸ごと生で食べるような非常にエキセントリックな事をした場合には、複数の虫体に感染し命に関わるほど重傷化しやすいので、そういったエキセントリックな行為はやめておこう。

 というかナメクジに限らず野生の生き物は、広東住血線虫よりも遥かに厄介で致死率の高い寄生虫やウイルス病を保有していることがあるため、生き物を触った後はしっかりと手洗いし、生食はやめとけってマジで。

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