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怪獣アンタレスの出現と共に空手道場に現れた謎の美少年。

次々と相手を倒し、遂にゲンとの対決の日が迫る…

息詰まる熱戦、激しい攻防が展開する!

がんばれゲン、がんばれレオ!

さぁ、みんなで見よう!


放送日編集

1974年7月12日

登場怪獣編集

さそり怪獣アンタレス

STORY編集

さそり怪獣アンタレス

森林地帯で睨み合うウルトラマンレオと怪獣アンタレス。

アンタレスは上半身を倒して尻尾を浮上させ、ゆっくりとレオに歩み寄る。中々攻撃の隙を見せないアンタレスに、レオはジャンプで背後に周り、尻尾を掴んで攻撃を試みるがすぐに振り払われてしまう。そして真正面からの戦いとなるが、両者の実力は互角であり拮抗。その時MACマッキー2号とマッキー3号が駆けつけ、ダンは同乗していた赤石にレオが離れた時攻撃するよう指示する。

そして再びレオが尻尾を掴み、弾かれたところでマッキー2機が集中砲火。怯んだアンタレスにレオが突っ込み、猛烈な打撃を与える。ところが、レオのチョップに対してアンタレスは両手の鋏を用いて受け止め、同時に両足の鋏でレオの両足を塞ぐ。

身動きが取れなくなったレオにアンタレスは目からショック光を放って苦しめ、そこへ尻尾の先の巨大な鋏による攻撃を繰り出す。鋏の部分が赤く輝く攻撃に苦戦するレオを見かね、ダンは赤石に何も言わずパラシュートで脱出。そして空中から先端の部分を伸ばし、爆弾を取り付けたスティックガンを投げ込み、アンタレスの尻尾を爆破した。

あわや首をやられそうだったレオだったが、間一髪で肩に刺さって一命を取り留める。しかし肩を負傷したレオに満足な格闘戦は行えず、あいも変わらずに劣勢。なんとか隙を見て攻撃を躱し、そこへマッキー2機が再度爆撃。アンタレスは赤い煙を起こし、爆破の煙と合わせて隠れる。レオが再アタックした際には既にそこにはいなかった。

アンタレスを取り逃したレオは、肩に残るダメージから限界に達し、カラータイマーを点滅させてその場にかがみ込むのだった。

(場面転換)

城南スポーツセンターの道場にて、謎の少年が現れた。門下生達が次々と立ち向かうが、相手にならない。一際強そうな男性がかかって行くものの、腹への打撃に怯んだ所を腕を掴まれて無理矢理立たされ、少年は「エ゛ーーーイ゛!!」との掛け声をあげる。その時、驚くべき事態が起こった。

少年の背後から尻尾が現れ、男性に一撃を加えたのである!

一瞬の出来事に誰も気がつかず、やられた男性も失神してしまった。

百子トオルカオルにダンも見守る中、門下生達は竹刀まで取り出して戦おうとするが、ダンの一括で動きを止める。

ダンは責任者である大村の不在時にもかかわらず禁止行為をする門下生達を嗜め、少年に名前を聞くが、少年は何も言わずにダンの近くまで歩み寄ると、目を合わせる。

その時、ダンの目が光るのに続き、少年の目も光った!

そのまま部屋を出て行く少年。それと入れ違いに、先ほどの戦いで負傷したゲンが入ってきた。百子に心配されるが、大丈夫だとはぐらかすゲン。そして猛達と共に倒れた道場生達を助け起こすゲン。トオルの口から道場破りが現れたことを聞かされ、カオルはすごく強くてかっこいいと話す。猛にすれ違わなかったのかと指摘され、急いで後を追おうとするがダンに止められる。ダンの見せたマックシーバーには、怪獣反応があった。あの少年こそがアンタレスだったのである。

そのままダンに連れられて話をするゲン。

ダン「怪獣が少年の姿でやって来た…」

ゲン「どうしてここに…!?」

ダン「狙いはレオだ、怪獣アンタレスには両手両足の他に、毒を持った尻尾の攻撃がある。レオが尻尾の攻撃の対抗策を編み出さない内に、先制攻撃を掛けてきたんだ…猛君!大村さんに連絡を取ってくれ、暫くの間この道場をMACが借りたい」

猛の取り継ぎで道場を借りたダンは、白川隊員の連絡でパトロール中の各隊員を呼び寄せる。

集まった各隊員が道着に着替えている間、ダンは先程アンタレスと戦った道場生から「まるで背後からもう一人の別なものが飛び出して頭を攻撃してきたようだった」との証言を受ける。

その言葉から、レオを苦しめた怪獣アンタレスの尻尾攻撃を思い出すダンは、青島と平山に力を抜かずにゲンと組み手をするよう指示。二人同時にかかってくる青島と平山。ゲンが青島と組み合った瞬間、上空から平山がキックを繰り出し、ゲンは吹っ飛ばされてしまう。それを見ていた道場生はダンの呼びかけに頷き、ダンはゲンに立って続けろと命じる。

赤石ら別隊員も参加し、多段攻撃を次々受けるゲン。しかし組み合う内に、怪獣が出現したとの報告が入り、青島達は出撃しようとする。が、ダンはゲンと青島と赤石は残って練習しろと言いつける。

マッキー2号・3号

他の者は隊服に着替え、マッキーに乗り込んで迎撃に向かうが、あのアンタレスを前にMACだけでどうにかできる筈もなく、尻尾の先から放つ火炎放射攻撃で次々墜落。燃え上がる森林の中でアンタレスは堂々と勝ち誇るのだった。

(Aパート終了)

一方、道場ではダンの見守る中練習が続けられていたが、依然としてゲンは組み合いから繰り出される上空からの攻撃に対処できないままだった。青島と赤石に疑問を呈されても、ダンは稽古を強要。そんな中で、平山以下隊員達が報告に戻ってきた。結果は犠牲者8名に対し怪獣は殆ど無傷という散々なものだった。それでもダンは練習を続行せよと押し通し、青島と赤石の「何故道場破りをおおとりに倒させるためにMAC隊員が協力しなければならないんですか」「仲間の仇を討たせてください」という必死の言葉も聞き入れずに去っていく。

しかしダンのこの態度にはゲンも納得できず、追いかけて話をする。

ゲン「隊長…!」

ダン「"何故事情を話さないか"と言うんだろう?」

ゲン「そうです!」

ダン「言ってどうなる、"少年は怪獣だ"そう言ってしまえば隊員達は意地でも攻撃するだろう…少年が正体を現した時、今のMACで歯が立つか?レオも両腕を殺された後、ヤツの尻尾を食い止める技を身につけていない…レオがいる限り怪獣はおちおち暴れられん、必ず少年の姿で戻って来る。戻るんだ…!」

言われた通り、体育館へ戻るゲン。しかし青島はゲンを無視し、赤石は竹刀を悔しそうに素振りし、ゲンが話しかけても「うるさい!」と怒鳴るのみ。平山ら他隊員達に土下座して練習に付き合うよう頼むゲンだが、誰も取り合ってくれずかえって帰ってしまう。ゲンは先頭の青島を引き留めて頼むものの、手を払われてしまう。

ゲン「青島隊員、お願いします!」

青島「どけ!いつも特別扱いされてるからって、いい気になるな!」

彼らの不満の矛先はゲンに向いてしまっていた。ゲンは贔屓されていると思い込まれ、練習に協力してもらえなくなってしまったのだ。皆縋ってくるゲンを邪険に扱い、道場を去ってしまう。それと入れ違いに、百子、トオル、カオル、猛がやって来た。

トオル「あーあ、折角夜食持ってきてあげたのに」

百子「隊長さんがいけないのよ…これじゃおおとりさんの立場が、益々悪くなるばかりだわ!」

猛「大体いくら変な少年が相手でも、道場破りに何故MACが出てこなきゃならないのか、僕にはわかりませんね」

ゲン「違うんだ…!」

猛「違うって何がです?」

カオル「お兄ちゃん何か訳があるのね」

その通り訳があるが、やはり言い出せないゲン。

(場面転換)

その後、土管が積み重ねられた場所で猛と竹刀で打ち合うゲン。攻撃を躊躇う猛にゲンは打てと叫び、練習が続けられる。攻撃の余波で土管の中に飛び込んで息を切らす猛に、ゲンはまだ続けるよう言う。

ゲン「猛、どうした!?休むな!」

猛「もう嫌です!おおとりさん、やめて下さい!もうこれではスポーツとは言えません!」

ゲン「打ち込め、打ち込むんだ!猛、打ち込んで来い!!」

猛も目を見開いて特訓を決行。日 夕陽が沈み始める中、激しく打ち合う二人。トオルは重なった土管の上から、カオルは中段の土管の中からゲンを応援する。近くで百子も心配そうに見守る中、2人とも必死になって訓練を続けたが、ここで思わぬハプニングが。

応援で興奮するあまり、トオルが足を滑らせて落ちてしまった!

そして、それを助けるべく、咄嗟にトオルの真下へ移動して逆立ちし、足で受け止めるゲン。その時ゲンは悟る。これこそ、アンタレスを破る秘策になり得ると。

ゲン「…出来た…!」

(場面転換)

翌日、とうとう迎えた対決の時。アンタレスは少年の姿で目を閉じ座り込んでいたが、ゲンが入ってくるなりゆっくり目を開ける。MAC隊員達も立ち会い、試合開始前に青島がゲンに忠告する。

青島「おおとり、あれが昨日の道場破りだそうだ。"お前としか戦わん"ということだ」

ゲンの腕を軽く叩き、ゲンを送り出す青島。やはりアンタレスの狙いはレオだったが当然青島らは少年が怪獣であることなど知る由もない。

ゲンはゆっくりアンタレスの向かい側に歩み寄り、アンタレスもゆっくりと立ち上がる。少しの間無言で睨み合う両者だったが、2人の両目が光り輝くのを合図に、アンタレス側が火蓋を切って落とした。掛け声と共にバク宙で後方へと着地し、構えをとってゲンと対峙。アンタレスが突っ込むのと同時に戦いの幕は上がった。お互い技を矢継ぎ早に仕掛け合い、一進一退の攻防が繰り広げられる。ダンもその場を訪れ、2人の戦いを見守る。

攻撃を受けても怯まず、投げられてもすぐ体制を立て直し、打撃の応酬を繰り返し、間近で構えをとって威嚇し合う両者。バク転の多用により道場の中を動き回る2人だったが、疲れが見え始めたかバク宙をしあった際にアンタレスがバランスを崩して転げてしまう。だが尚その闘志は尽きることなく、なんとアンタレスはバク宙を連続して行い、目まぐるしい動きでゲンを翻弄。

青島らもあまりの素早い動きに目を回すが、ダンのみ冷静にアンタレスの姿を捉え続ける。

ゲンも奇襲にすぐ対応し、強く組み合う両者。ゲンの両腕を強く掴んだアンタレスは、大きな叫び声を挙げる…

アンタレス「エ゛ーーーイ゛!!!」

ダンはその瞬間、アンタレスの身体から伸びる尻尾を見逃さず、2人の姿が本来のレオと怪獣の姿に重なった。

しかし、ゲンは尻尾を蹴り上げ、腹を殴ってアンタレスを倒す。特訓の成果が出たことに無言で喜ぶダン。

うずくまって動かなくなるアンタレスに警戒しながら近付くゲン。しかし、アンタレスはゲンの手を掴んで払い、逃走を図る。

彼が怪獣だったことに気がついた青島達も、ダンの号令でゲンと共にアンタレスを追う。

追い詰められたアンタレスはまたしてもあの掛け声を上げ、赤く輝くと煙と共に巨大怪獣の姿を現す。

青島「怪獣!」

赤石「おおとり、すまん!!」

ゲンへの誤解は解け、全員のマックガンが火を噴くが、アンタレスはお返しとばかりにビルを崩して反撃。瓦礫に皆が驚いた隙にゲンは物陰へ移動し、レオへと変身する!

獅子の瞳が輝いて

ゲン「レオーーーッ!!!」

レオとアンタレスは第二ラウンドを開始。レオのチョップを受け止め、再び両足も封じ、尻尾攻撃を試みるアンタレス。しかし、レオはすぐさま足を振り解き、燃えるキックでアンタレスの尻尾を切断。空中に舞う尻尾をキャッチし、アンタレス目掛けて投げ返す!

尻尾を裂かれた激痛に悶えるアンタレスは、投げ返された尻尾の鋏を避けられず首を落とされてしまう。

だが、アンタレスは勝利への執念か、切断された首を抱え、一歩ずつレオへと迫ってゆく。

レオは後退りしながもファイティングポーズを構え、アンタレスから目を離さない。しかし、アンタレスの首はゆっくりと落ち、粉微塵に爆発。同時に胴体も燃えながら倒れ、爆発の中に消えた。

レオは改めて勝利を認識し、飛び去る。

(場面転換)

後日、スポーツセンターの仲間達と共に空手の練習をするゲン達。そこには青島の姿もあり、トオルと組み合っていたが、腹に打撃を食らった衝撃で座って本を読んでいたカオルに当たってしまう。

青島「カオルちゃん、大丈夫かい?」

カオル「うん」

トオルと「押忍!どうもありがとう」

青島「なんだ、もうやめんのかい?」

トオル「うん、勉強しなくちゃ」

青島「そうか、試験でもあるのか」

トオル「男は何かやる時に、説明や言い訳はしないもんだろう?」

青島「まぁ…ハハハ」

ゲンと顔を見合わせ、変に感心して苦笑する青島。だが、カオルがネタバラし。

カオル「お兄ちゃん昨日宿題やるの忘れて、今日は2倍やらなくちゃならないのよ」

ゲン「な〜んだ、それでか?」

青島「カッコつけちゃってぇ」

トオルの頭を撫でる青島だったが、トオルは一瞬で手を振り払って鳩尾に一撃。

予想外の一撃を食らった青島はカオルやゲンと一緒に笑いに伏すのだった。

余談編集

今回からOPが「戦え!ウルトラマンレオ」に変更された。


アンタレスが何故レオを狙っていたのか理由は定かでないが、一説によると名を挙げるためだという。


劇中でゲンと隊員達の間に不和が生じてしまったが、百子に指摘されているようにほぼ悪いのはダンである。

「少年の正体は怪獣だが攻撃してはならない」くらいに言えば隊員達も分かってくれたかも知れないし、第一訳を聞かれてもそれっぽい理由をつけることなどいくらでも出来ただろうにまるっきり無視してただ練習を強行するのは上司として失格としか言いようがない。


この回でトオルと青島隊員は友達となって仲良くなり、2話後の第16話でもトオルは青島隊員に協力している。



関連タグ編集

ウルトラマンレオ さそり怪獣アンタレス

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