概要
1973年から1975年にかけてNHKで放送された人形劇。全4部464話。第一部をベースとした劇場版一本。
曲亭馬琴(滝沢馬琴)の小説『南総里見八犬伝』を原案としている。一部には同作者の『椿説弓張月』の設定も使われている。
原作同様、伏姫ゆかりの八犬士が諸国を渡り歩き、悪代官・悪党・怨霊らによってもたらされる困難・妨害を乗り越えて活躍する勧善懲悪をテーマとしており、当時の子供たちの人気を獲得した。
八犬士だけでなく、原作と比べて大幅に出番が増えた玉梓が怨霊や悪女船虫等魅力的なキャラクターを数多く生み出している。
また物語だけでなく、坂本九が黒子姿で語りを担当した九ちゃんも人気があった。
当時としては珍しい事ではないが、放映後にマスターテープがすべて処分されてしまう。ソニー・ベータマックスの1号機が発売されたのが1975年5月10日であり、放送当時は家庭用ビデオテープレコーダはUマチックのみで普及していなかったため、本作の映像が民間から見つかる可能性も低い。そのため残念ながら全話の再放送や完全版の配信・ソフト化はまず見込めないと思った方がよい。
一部エピソードはNHKに現存しており(かろうじて初回と最終回が残っている)、完全新作の劇場版ならDVDが出ているため視聴可能。