概要
1953年02月20日~同年10月30日に放送された玉藻前に端を発する連続人形劇シリーズ。ただし同作は後年のシリーズのような子供向け作品ではなく大人向け作品であり、放送も後年の夕方の帯番組ではなく金曜の夜の週1回の放送であった。
1956年開始のチロリン村とくるみの木からは平日夕方帯の子供向け路線に転換し、以降後述の中断までこの形式が踏襲された。
1985年に終了したひげよさらばをもってシリーズは中断となるが、以降も断続的に新作が作られており、2024年時点での最新作は2014年10月12日~2015年02月15日にかけて放送されたシャーロックホームズである。
特徴
内容としてはSF、ファンタジーものであることが多いが、新八犬伝以降は時代劇ものも作られるようになった。
オリジナルのストーリーのほか、古典文学やラジオドラマなどの原作付きのものも存在する。
声優陣は本職の声優のほかにも俳優や著名人が起用されることも多く、他では見られないような組み合わせが見られるのも特徴のひとつである。
映像の保存状況
TV放送開始~70年代末ごろまでは放送用VTRは非常に高価であり、著作権との兼ねあわせで番組保存が容易にできなかったことからVTRは放送が終わると次の回や別番組に上書きされていた。この時代の全番組に共通する宿命として、上書きによる消失により今では観ることが出来ない作品が多数ある。
2010年代に入るとNHK側もアーカイブ保存のために視聴者や関係者へ録画テープの提供を呼び掛けるようになり、後述のように映像が発見された事例も多数存在する。
ネコジャラ市の11人は本編映像が1本も保存されていない作品であったが、2015年にオープニングのフィルムが発見。それから4年後の2019年には1話分かつ本編10分中5分弱ではあるが本編映像が発掘された。その提供者は日本テニス協会であり、本来は手前で放送されていたデビスカップ日本VSオーストラリア戦を録画したものであったが、当時のレコーダーの仕様上中継が終わった後もテープの残りいっぱいまで録画が続いた結果、録画されたという今では考えられない偶然の産物であった。
紅孔雀は第1話と最終回のみが保管されていたが、視聴者や後述の神谷明を含めた関係者の提供により残り1話(第82話)を残してほぼコンプリートとなった。
プリンプリン物語などの頃になると、家庭用録画機が少しずつ普及し始めていた頃だったため、視聴者や制作に関わった関係者に呼びかけ(同作に出演していた声優の神谷明も提供)、録画したビデオテープをかき集め再放送にこぎ着けた。
その後も発掘は進み、2024年現在、映像の一部を含めてまったく保存がないのは1話分のみとなっている(このほか、映像の一部が欠落している回が5話存在する)。
年表
1953年02月20日~1953年10月30日 玉藻前(人形劇)
1956年04月14日~1964年04月03日 チロリン村とくるみの木
1960年09月05日~1962年03月27日 宇宙船シリカ
1963年04月07日~1965年04月01日 銀河少年隊
1964年04月06日~1969年04月04日 ひょっこりひょうたん島
1969年04月07日~1970年04月03日 空中都市008
1970年04月06日~1973年03月16日 ネコジャラ市の11人
1973年04月02日~1975年03月28日 新八犬伝
1975年04月07日~1977年03月25日 真田十勇士(人形劇)
1977年04月04日~1978年03月17日 笛吹童子
1978年04月03日~1979年03月16日 紅孔雀(人形劇)
1979年04月02日~1982年03月19日 プリンプリン物語
1982年10月02日~1984年03月24日 人形劇三国志
1984年04月02日~1985年03月15日 ひげよさらば
1993年12月10日~1995年01月26日 人形歴史スペクタクル平家物語
2009年10月12日~2010年05月28日 連続人形活劇新・三銃士
2014年10月12日~2015年02月15日 シャーロックホームズ