概要
小説「ひげよさらば~猫達のバラード~」(作者:上野瞭)を原作としており、人間社会の情勢を猫と犬に置き換えた意欲作である。理想論を掲げる主人公達が狡賢い者たちによって立場を失って追い詰められたり、利敵行為を働いた者が追放された揚句に内通相手からも用済みとして容赦なく殺害される等、児童向けとしてはかなりエグい描写もされていた。
放送時期は1984年4月から1985年3月と、1984年度内。
なお、本作終了から1993年放送開始の「平家物語」の間まで、人形劇は一旦途絶える事となる。
ストーリー
人間に捨てられ、記憶喪失となった猫の少年ヨゴロウザ。
倒れていた所を隻眼の猫一文字に発見され、彼の住処へ連れていかれる。
そこでは、野良猫軍団がネズミ達と協力し、野良犬軍団に立ち向かっていた。
ヨゴロウザは野良猫軍団の新なリーダーとなり、彼等と共に野良犬軍団に立ち向かっていくのであった…。
登場キャラクター
- ヨゴロウザ(CV:榊原郁恵)
栗色の髪に帽子、サスペンダーに蝶ネクタイが特徴の猫の少年。
人間に捨てられ、記憶喪失になって倒れていた所を一文字に救われ、彼の住処へ案内される。
そこで野良猫軍団の新なリーダーとなった。
ヨゴロウザの命の恩人ならぬ恩猫で、本作一番の漢である。
- ゴキゲンヨウ(CV:安原義人)
- オオグライ(CV:佐藤B作)
- オオドロボウ(CV:井上和彦)
また、一文字とは唯一タメを張れる存在である。
- ハネカエリ(CV:潘恵子)
銀色の長髪に色とりどりの服が特徴の雌猫。
性格はおしゃま。
- ウラナイ(CV:斎藤隆)
- オモテカウラカ(CV:花井京之助)
- テツガク(CV:川久保潔)
- シャナリ(CV:広中富士子)
- 星から来た猫(CV:麻上洋子)
シブがき隊がモデルの三人組。
勿論、中の人達もシブがき隊のメンバー本人達である。
- ネズミ軍団
- タレミミ(CV:飯塚昭三)
主題歌
いずれもシブがき隊が歌っている。
- キャッツ&ドッグ(OP)
- 地球最初の嵐の様に(ED)
結末に関して
原作での結末は、猫達と犬達の戦いの中、髭を失い、年老いたヨゴロウザが猫達に昔の自分の話を聞かせるも、「華がない」等と言われる重い結末であったが、この人形劇版では最終的に猫達と犬達は和解し、共存の道を歩むグッドエンドに差し替えられている(第一話冒頭部分で年老いたヨゴロウザの描写がある為、当初は原作に沿った形にするつもりだったと思われる)。