概要
CVは本多真梨子。
もう一人の天王星うずめと言われるキャラであり、出生経緯もうずめに深く関わる内容となっている。一人称は「オレ」とカタカナ表記で、うずめに対しては「俺」と漢字表記で呼ぶ。
「暗黒星くろめ」という名前は赤い方のうずめと区別するために大人ネプが名付けた名称。くろめ自身はそれに反対しているような描写はない。
かつてうずめは、ネプテューヌやネプギアの先代女神と活躍しており、かつ住民から厚い人望を得たが、うずめの能力を嫌う人が続出し、うずめは自身の封印をイストワールを依頼し、現在に至る。(詳細はうずめの記事を参照)
しかしくろめからは国民によって封印された上に、「天王星うずめ」という女神は「黒歴史」とされ初めから存在しなかった事にされると言い、余りにも残酷な仕打ちを受けて彼女はプラネテューヌの守護女神の座から引きずり降ろされたと語っている。
そしてうずめは封印され、くろめは「自分を生み出しながら裏切った自分勝手な愚民」を激しく憎み復讐を決意した。そして自身の憎しみに引き寄せられたシェアとは真逆の「ネガティブエネルギー」を受け入れ自身の力とし、そのエネルギーと自身の能力を用いてゲイムギョウ界から自身に関する記録や記憶を完全に消去し復讐の機会を窺い続けた。その結果イストワールですらうずめの事を忘れてしまった。
ちなみに「心次元」とは封印されたくろめの心が具現化し独立した次元であり、また「零次元」は心次元の入り口の様な物であり初めから存在していない次元であった。
そしてくろめは、手始めに封印されている自身に代わってダークメガミを使い心次元を破壊して超次元へ攻め入る計画を実行。及び、心次元で会った大人ネプとクロワールに本体の封印されているゲーム機の確保を依頼する。
しかし、突如誕生した「天王星うずめ」によってその計画が頓挫してしまう。しかしうずめがシェアを得て強くなるにつれ自身も強化されることに気付き、その後は「超次元と心次元を融合させ超次元を荒廃した世界に変える」計画を立案。「零次元編」ではネプテューヌ達とうずめを、「超次元編」ではゴールドサアドや秘密結社を利用して計画実現の準備を進めて行った。つまりVⅡの物語の大半は彼女の計画通りだったことになる。
超次元での事件が解決された後でも、くろめはうずめの外見になりすまし4女神と遭遇し、そのまま4人をダークメガミの媒体にさせることを成功させる。
いつものうずめじゃないと感じたネプギアは偽うずめの正体を把握し、ここでくろめは自身の経緯を明かした上で悪堕ちした4女神と邂逅させる。(バッドエンドではくろめの復讐が成功してしまう)
うずめの力で4女神の悪堕ちが解けると、置き土産としてダークグリーンを召喚、くろめはゲーム機の確保を再び行うために超次元で暗躍。超次元でもダークブラックを召喚する。
一度は奪うのに成功するもステマックスに奪い返されスライヌマンに腹パンされてしまう。心次元でシェアエネルギーが使われる事を察したくろめは心次元へ行き、取り込んだタリの女神の力と各種ダークメガミと融合しダークオレンジとなりうずめ一向に襲いかかる。
ダークオレンジがやられた後、本体の心臓部となるシェアクリスタルが破壊されると、くろめは置き土産として大量のモンスターを呼び出す。(成仏エンドではうずめはやられ消えてしまう)
しかしうずめが救われると同じタイミングでくろめがネガティブエネルギーの力で復活。
曰く、うずめ本体は特異で負の感情を強く受けてくろめが復活するとのこと。一方のうずめは、クリスタルが破壊され本体とのリンクが切れて、くろめと共に実質的に亡霊になっていた。
うずめが生き残っていた事に激昂しくろめは再びダークオレンジに。その戦闘でもやられた後、イストワールがうずめの蘇生を図ることを聞くと、お互いの生存を掛けて一騎打ち。最終的には海男の指示により、うずめと人格が融合され、ひとりの「天王星うずめ」として復活することとなった。
その他作品では
『メガミラクルフォース』においては描写を見る限り成仏エンド後のうずめが記憶喪失でメインキャラとして登場し、彼女はうずめに精神のみの状態で宿っている。
くろめもうずめ同様に記憶喪失の状態であり、主人公の影響もあって本編に比べるとかなり穏やかになっていて、悪事を働く描写もない、……が、本人は「(主人公がうずめとは別人だと気づかず、あくまで暴走しかけた「うずめ」を説得したつもりでいるため)主人公にくろめとして見てもらえない以上、記憶を取り戻したらきっと自分は憎悪を抑えられなくなる」と悲観している。
また身体の主導権を奪って表に出る事も可能で、見た目もくろめ・うずめ両方の姿になれる(うずめの方はくろめの精神が宿っている事、主人格を切り替えられる事も無自覚)が、基本的に主人公などのピンチ以外は表に出てこない。なお戦闘能力は女神化が不可能になっているうずめより遥かに高い。
ちなみに本来の素のうずめが乙女チックなのもあってか、主人公に背後から話しかけられた時は「きゃっ!?」と反応していた。
なお、本作のくろめの回想シーンでは『VⅡ』にはなかった彼女の復讐心を理解したネプテューヌとの対話があるため、厳密には『VⅡ』によく似た別の次元からやってきている。このため下記の『VⅡR』で追加された設定はおそらく存在しない。
また期間限定ガチャキャラとしても実装されたが、こちらは本編時間軸のくろめらしく、女神を毛嫌いし、行動を起こそうとしている。ただし他のキャラ同様好感度をあげると主人公にはデレる。
本編とは一切関係がない『電撃ネプの会』の4コマにおいてはうずめとは別に平和な世界で日常を過ごすくろめの姿が描かれ、うずめとの関係も良好で可愛い衣装に二人でキャッキャウフフしていたりする。一方で、フェスのステージに誘われるも「自分と仲良くしてくれるわけがない、観客もみんな帰っちゃうかも」等と勝手にネガティブ思考に陥って泣き出すなど、本編とは全く異なったキャラ付けをされている。(つなこ女史曰く「くろめちゃんはネガティブ」。また、この4コマ漫画内では、うずめが「オレ」ではなく「くろめ」と呼んでいるシーンも見られる)
なおリメイク作である『VⅡR』では大人ネプは彼女の復讐をやめさせようと幾度となく説得をしていたらしく、(うずめ曰く)くろめも大人ネプと過ごすのを悪くないと思っていたものの、うずめの復讐心そのものであるくろめを説得する事は最初から不可能だったという矛盾している設定が付与された。
またあくまで後付け、更には本編はVⅡのシナリオそのままのため、基本聡明な大人ネプ本人ですらうずめに教えられるまでそんな風に思われていた事に気付いておらず、普通に殺されそうになっていた。
うずめとの容姿や性格などの差異
くろめは黒や青紫など暗いカラーリングがされ、虹彩も暗くなっている。髪飾りはうずめが2つであるのに対してくろめは一つ。トレードマークの渦巻きも、うずめが時計回りで丸っこいのに対し、くろめは反時計回りで角ばった渦巻きとなっている。ゲーム中では分かりづらいが、うずめと違って黒いサイハイソックスを履いており、ルーズソックスに付けている缶バッジ(のようなもの)の柄も紺色や黒を中心となっている。
(長らくくろめの全体イラストが書籍などに載っていなかったが、『電撃ネプテューヌ』でようやく立ち絵の全体イラストが描かれるようになった)
なお、くろめのコスチュームは「ダークネススーツ(服)」と「シングルパッチン(アクセサリー)」で再現することができるが、無料DLCである最難関のコロシアム最終戦「ゲイムギョウ界メモリーズ」に出て来るくろめからドロップするアイテムである(かつ、見聞者によってドロップ率を上げられず、前者はバグにより周回プレイするとアイテムが消えてしまう)ので、くろめコスチュームを用意するのは非常に難しい。『VⅡR』ではラスボスのくろめのドロップとなったため、入手は遥かに楽になった。……もっともその後のハクスラが待っているが。
スマホアプリ『まいにちコンパイルハート』でも「ダークネススーツ」が登場するが、うずめの虹彩は赤のままとなっている。(『VⅡ』では虹彩までくろめと同じ黒になっていた)
うずめは表向きは男勝りな口調で話し本来は「うずめ的には~」と女の子っぽくなるのに対し、くろめは逆にそういった部分は見られず控えめな口調で話すが、上記の腹パンされた後の描写やダークオレンジ登場のシーンではキレた口調を発しており、またヌマンなどからはくろめ自身がキレたことによってネガティブエネルギーが湧いてくるのを怯えていた。一方で、上記の経緯から除け者扱いされる事や存在が否定される事を嫌い、自身の憑依したダークオレンジがやられる度に激昂していた。
なお正体発覚後でも「ねぷっち」「ぎあっち」とうずめ同様の愛称を用いているが、その理由は不明。ねぷっちに関してはうずめの大元のため彼女同様ネプテューヌと発音できない可能性もあるが。
妄想による実現化も、うずめは意図的に発動することは出来ず無意識に妄想することで実現化することが出来たが、くろめは任意で実現化することが出来それによってダークメガミの復活や、かつてうずめとやりあったとされている犯罪神マジェコンヌの模倣を行っていた。
なお、上記のゆえに従来の女神と大幅に異なる影響か、くろめ版オレンジハートは存在せず、代わりにダークメガミと融合しうずめ一向に襲いかかった。
なお『電撃ネプの会』の4コマ内の「四女神オンライン」では普段通りのアバターを作ってしまったうずめとは逆に、刀がかっこいいとしたうえで侍の「おれんじは~と」という可愛くカスタマイズしたアバターを制作している。
くろめとの一騎打ちについて
もう一人のうずめなので、戦闘スタイルはうずめと同じくメガホン(モデルが流用されているのか、メガホンに描かれている渦巻きがうずめと同じである)。使用する技も、「咆哮夢叫(飛び蹴りからのメガホン攻撃)」「夢幻粉砕拳(力を込めたパンチ)」「我流・夢双連撃(連続パンチ)」、超必殺技の「必殺・裂波夢双絶拳」を繰り出す。
なお、上記の一騎打ちによるくろめ戦BGMはOP曲「相対性VISION」のインストゥルメンタル版となっており、またお互いの会話による演出もあって、神演出として名高い。
(ただしコロシアムの無料DLC「サイレントウズ」ではくろめが登場するも通常のコロシアム戦BGMとなっている。一方、上記の「ゲイムギョウ界メモリーズ」ではその曲が流れるも女神化すると専用のBGMに変わってしまう)
当戦闘シーンでの演出。ネプテューヌシリーズの中でも類を見ない演出は必見。こちらの超必殺技でBGMが変わってしまうのはご愛嬌。
余談
くろめの元となったハードは何か
黒い筺体の本体は、業務用のドリームキャストR7と100台限定生産のスーパーブラックモデルが存在している。また、黒歴史扱いという点で見れば中継ケーブルに欠陥があり、コンポジットビデオ接続しか出来なくなるドリームキャスト・カラオケも考えられる。
人気
現状では(外伝・リメイク除く)本編シリーズでは1度出たっきりで、本編とは違うが正当な続編となる『Sisters vs Sisters』でもうずめ共々未登場であり、設定の割にはあまり登場の機会に恵まれない彼女だが、「うずめの心の闇が具現化され、彼女とは表裏一体の存在」「そうなった原因が周りの人のせいであり当人に落ち度は無い」「上記の真ラスボス戦での演出」「トゥルーエンドの展開から、あわよくば浄化されたくろめがうずめ一行を助けてくれる可能性もある」といった個性が幸いして、登場頻度の割にはかなりの人気を得ている模様。(上記の通りリメイクのVⅡRでわざわざ和解不可能な設定を追加したり、後述するシリーズ10周年を記念した第3回のキャラクター投票のキャラ紹介では、くろめは個人ではなく「その他のキャラ」としてカテゴライズされている事からも、スタッフのくろめに対する扱いが軽薄である事をうかがわせている)
「真の敵(印象的な敵キャラ)」では8位を取っており、「ねぷねぷしたキャラ(お気に入りのキャラ)」でも16位、「ねぷいコンビ(好きなコンビ)」ではうずめ&くろめで13位(同率でうずめ&海男)と言った具合で、単発で登場したキャラの中ではそれなりの高順位を取っている事からも彼女の人気がうかがえる。
関連タグ
マジェコンヌ キセイジョウ・レイ:同シリーズ内で女神がラスボス仲間
フェクト・フォルガ:『星のカービィディスカバリー』のキャラ。元々一人のキャラが善と悪の人格に分離した際の悪い人格である事、そのキャラが自身の力で異空間を作り出す部分が一致している。ただし、こちらは「元が善良だったキャラが後に負の感情の影響を強く受けた影響で悪い人格が生まれた」のに対し、向こうは「ある星を征服しようとしたキャラに僅かながら良心があって、その星で起きた事故によって良い性格の人格が生まれた」という差異がある。