概要
東武伊勢崎線の急行(のち特急へ変更)「りょうもう」号のスピードアップ(性能向上)と接客設備グレードアップを目的に、1800系を置き換える形で1991年にデビューした特急形電車。
台車や主電動機、座席など多くの部品を1700系・1720系「DRC」から流用しており、書類上はDRCの更新扱いとなっている。界磁添加励磁制御装置を搭載している全電動車構成。また先代のりょうもう用車両である1800系と比べてシートピッチが広がった関係上、座席数確保のため4号車には乗降口が一切存在せず、車両全長ほぼ全部が客室となっている。
室内のシートは1720系からの流用であったため、経年劣化もあり座り心地はすでに同時代の標準以下だった。かつては国鉄グリーン車並みと言われた座席だが、その後限界に達したのであろう、一部編成は新造シートに交換されている。
なお1998年に増備した1編成については、種車となるDRCの機器類を使い果たしていたことから、当時製造していた30000系と同一の機器を搭載した完全新造車となっており、別に250系(250型)の形式が与えられている。
200系(200型) | 250系(250型) | |
---|---|---|
制御方式 | 界磁添加励磁制御 | VVVFインバーター制御(IGBT素子使用) |
パンタグラフ | 下枠交差式(一部はシングルアーム式) | シングルアーム式 |
MT構成 | オールM(すべて電動車) | 3M3T(比率は1:1) |
塗装変更
- 2016年6月より208編成が友好鉄道協定を結ぶ台湾鉄路管理局のプユマ号の塗装に塗り替えられ、2018年11月までこのデザインで運転された。
- 2021年8月からは200系デビュー30周年を記念して1800系と同じ赤をベースにアイボリーの帯を巻く塗装へ205・209編成が塗り替えられ、座席のモケットも1800系と同じ柄のものに貼り替えられた。
廃車
機器類は製造から既に半世紀以上の時間が経っており、廃車開始は時間の問題となっていた。
500系「リバティ」の増備が2020年に再開され、500系増備と引き換えに本系列から運用離脱・廃車編成が発生。まず2020年12月に前年10月から休車となっていた201編成が廃車のために北館林荷扱所へ回送され、年度内に廃車となっている。
250系(250型)を名乗っていた251編成も、1編成しかいない特殊性から2022年6月に廃車除籍された。