CV:田丸篤志
概要
第12話から登場。
一か所に定住せず、全国津々浦々を転々とする流浪の人物でありながら、世界的に有名な人物でもあり、月丘ルーシーの父親をはじめとする熱狂的なファンが一定数存在している。
その正体は絵筆の付喪神であり、妖の王であるシロガネと同じく、幕末の世から100年以上生き続けている。
人物像
一人称は「僕」。
常に飄々とした掴みどころのない言動を取る。
表向きはお調子者なようではあるが、風巻祭里達の実力を見る為にそれらしい理由を付けて攻撃してくる等何を考えているのか分からない行動も多く、どこか腹黒。
とは言え、祭里達に本当の危害を加えるつもりは初めから無いなど、少なくとも彼(彼女)らに対して敵意は抱いておらず、平常時はそれなりに仲良くやっている。
妖巫女である花奏すずを気に掛けており、その力を使いこなそうとしている彼女に助言をすることも多い。
嘗て自分を使っていた画家が大量の猫を飼っていたことから大の猫好き(シロガネ曰く、「画楽本人の姿・性格には絵筆を使っていた人間の影響が強く出ている」とのことで、画楽の素体となった絵筆や彼が普段愛用しているスケッチブックにも猫が描かれている)。
そのこともあってシロガネは旧知の間柄にして大のお気に入り(すず曰く、「同じ猫好きの筋森先生と気が合いそう」)。
一方で、シロガネ本人からは何かにつけてベタベタと触って来るので敬遠されている。
能力
自身の絵筆によって描いたものを実体化させて自在に操る妖術「画現術」の使い手。
「人に認識され、信仰される程強くなる」という妖の特性と、既に多くの人々から注目を集め、ファンも大勢いる事実によって、その妖力は既に付喪神の王である塵塚怪王すらも上回っている。
その過去
先述の通り、幕末にて持ち主である画家が死亡すると同時に誕生した。
しかし、当時は激動の時代故に身寄りのない画楽が自由に生きられる環境など何処にも無く、大勢の人間から「芥(ゴミ)ガキ」と蔑まされてきた。
絵を描かなくては存在を維持できない彼が唯一生きていられる方法は、怪王の手下となり、彼らが欲しがる物品の偽物を自身の術で作り出すことだった。
ただその時その時を生きることに必死で、怪王の使い走りになるばかりの日々を送る画楽であったが、ある日先代の妖巫女である比良坂命依によって怪王は封印された。
そして、生を受けた自分に初めて寄り添ってくれた彼女に惹かれていき、やがては恋心を抱くようになった。
命依は自分の絵を描いて欲しいと画楽に頼むが、それが彼女との生活の終わりになることを恐れた画楽は、一向に描くことができなかった。
だが、悲劇は突然起こった。
その当時頻発した大水害を収める人柱として特別な力を持つ命依が人柱に選ばれ、まだ力の弱かった画楽は彼女を救うことができなかった。
そうして初めて彼女に恋をしていたことに気付くのだった。
画楽は妖巫女が記憶を持ったまま転生できることを知っていた。
そして彼は前世での恋を今度こそ叶えるべくすずを求めて小美呼市にやってきたのだ。
嘗て描けなかった妖巫女の絵を完成させるために。
余談
名前の由来は浮世絵師の肩書である歌川広重と「画を描くことを楽しむ」性格からと思われる。
アニメ版において河童のドンパのスケッチを描いているが、これは原作者の矢吹健太朗氏によるものである。