概要
基本は我々がよく知る『妖怪』とほぼ同じ。
但し、常人には見えず、同じ妖か「祓忍」や「妖巫女」といった特殊な出自の人間、または人間以外の動物にしか視認できない。
強さや理性の有無に関してはピンキリであり、手のひらサイズから巨大な姿、人間と分かり合おうとするものから単なる餌としか思っていないものまで千差万別。
その為、祓忍の中には無害な妖と協力する者もいる。
基本的に悪意ある妖は人間の負の感情から生まれ、退治するか封印する以外に有効な方法は無いが、意図せずして人間に危害を加えてしまう個体は捕獲した後、「おそろしの儀」に掛けて人間を怖がらせ、二度と人里に降りてこないようにする。
一覧
ここでは名前が出たものについてのみ扱う。
レギュラー格
CV:玄田哲章
永きに渡りに妖の王として君臨する凶悪な存在。
しかし今は…
- 二ノ曲ポ之助(にのくる ポのすけ)/鳩天狗(はとてんぐ)
CV:新井里美
山伏のような姿をした小さい鳩の妖。祓忍の一人・二ノ曲宗牙の「式鬼(しき)」として付き従い、行動を共にする。
- 日喰想介(ひのじき そうすけ)
CV:松岡禎丞
一見すると端正な顔立ちの美少年だが、その正体は異魂から進化を遂げた人妖(じんよう)。
かつてはただ小さな妖を食らい続けてきた異魂の一体だったが、無差別に小さな妖を捕食し、その魄を奪って成長をしたことで人妖として進化を遂げた。
リンク先ネタバレ注意。
付喪神
- 歌川画楽(うたがわ がらく)
CV:田丸篤志
日本を代表する画家の一人。一見するとただの人間だが、その実態は絵筆の付喪神。
人間のフリをしている間は常人にも視認される特殊な個体。
- 塵塚怪王(ちりづかかいおう)
付喪神の王。自身の妖気に触れたものを腐敗させる妖術の使い手で、その実力は祭里をも圧倒するほど。
かつて先代妖巫女である比良坂命依によって封印され、数百年もの時を経てその封印から解き放たれ、命依の生まれ変わりであり、現在の妖巫女であるすずを狙う。
姿を見せる能力を持ち、飛行して人間を驚かす仏具の付喪神。
小美呼市の車道付近に出没し、一見するとUFOにも見える外見から、UFOの目撃情報としてSNSで話題を集め、祭里に捕獲されるも取り逃がしてしまう。
- 迷イ家(マヨイガ)
人間に住まれ続けた家に宿った意思が具現化した妖。
煙突と屋根のある家をデフォルメしたような姿をしている。
過去に自分に住んでいたとあるカップルの幸せな生活が忘れられず、調査に入った祭里とすずを半洗脳状態にしてカップルの生活を再現させたが、すずの体から顕現した比良坂命依によって、そのカップルの幻影を見せられると、それに満足し、成仏した。
ロシア民話の絵本に宿った少女の妖。姿は自身の依代となった絵本に登場する雪の精霊・スネグーラチカを模しており、氷や冷気を自在に操るが、雪の妖ゆえに熱には弱い。ロシア語を交えた独特な話し方をする。
シロガネの代理として妖の王の立ち位置についた花奏すずの噂を聞きつけ、すずを倒して自分とウーちゃんで一緒に新たな王になろうと目論み、冷気を操る自分の妖術とウーちゃんの妖術ですずや祭里の周辺をひっかき回した。
- ウーちゃん/雲外鏡(うんがいきょう)
ラチカと行動を共にする鏡の付喪神。相手を鏡界(きょうかい)に吸い込む妖術を操る。語尾に「〜だわさ」とつけて話す。
三大妖
塵塚怪王と同様、命依によって封印された特に強大な力を持った古の妖達。
長い月日が経ったことで封印が破れ、現代に甦った。
長い干ばつを恐れる人々の畏怖から生まれ、「暑さそのもの」に化ける妖。
真の姿は、炎のような体に大きな一つ目と口を持ったもの。
秋の小美呼市に強力な熱波を呼び出し、人々を苦しめたが、祭里とすず、恋緒達が水辺で遊び始めた上に自分をガン無視して、3人が戯れ始めたことに怒って実体化。
3人に襲い掛かるが、祭里の風で重傷を負ってしまう。
その傷をすずに治され、もう人々に危害を加えないことを条件に手を差し伸べられるが…。
人間を自殺に見せかけ、殺害する妖。首吊り縄を首にかけ、不気味な笑みを浮かべる女性の姿をしており、髪を自在に操る能力を持つ。
鳥羽弥生に取り憑き、彼女を自殺に見せかけ殺そうとするが、間一髪のところで駆けつけた祭里とすずに阻止された。
尚、弥生は縊鬼に取り憑かれる以前から薄々と妖の姿を認知できるようになっており、この一件をきっかけに妖をはっきりと認知するようになった。
その他
- 人面蜘蛛
CV:森田凌(ジャンプ公式ボイスコミック)/ 杉崎亮(テレビアニメ)
その名の通り、人の顔にも似た頭を持つ巨大な蜘蛛の妖。
- 減罵(ゲンバ)
その名の通り、現場作業員のような姿をした人面蜘蛛の一体。
人間の非常に強い怨念から生まれ、小美呼市のとある山で人間を襲っていたところを風巻祭里に発見される。
一度は風苦無を撃ち込まれて沈黙するも、祭里への殺意に目覚めて再び起き上がったが、旋散華を受けて消滅した。
また、第4話ラストでは宗牙が貴婦人のような姿をした人面蜘蛛らしき妖を退治している。
- 爛(タダレ)
シロガネ曰く「天保の頃に小美呼市周辺の村を襲って人を喰らった」とされる凶悪な妖。
大男のような姿をしており、太い剛腕と額に開いた一つ目が特徴で東北訛りの口調で喋る。
シロガネを出し抜き、自分が新たな王になろうと目論む野心家でもある。
ギボシ山の封印塔で眠っていたが、老朽化が進んでいたことに付け込んだシロガネが手下にすべく解放した。
しかしシロガネの言うことを聞かずにすずを喰らわんとするが、駆け付けた祭里の鎌威太刀の前に一撃で倒された。
- とっくり転がし
掌サイズの徳利が横倒しになり、目がついたような姿を持つ低級妖。
人間への敵意はないが、本能的に人間に取り憑いてその人物を転ばそうとする厄介な性質を持つ。
弥生に取り憑き、危うく彼女を階段から転落させかけてしまうが、すんでのところで祭里が救い、とっくり転がしもすずに止められた。
その後、おそろしの儀に掛けられると、山の中へと帰っていった。
- オモカゲ
すずがさくら牧場のクレープを恋しがったことと「もし恋愛ドラマのようにキスで祭里を男に戻すことができたら」という思念から無意識に生まれ、祭里にキスをしたり、クレープ目当てでさくら牧場に足を運んでいた。
なお、オモカゲと本物のすずは感覚も共有していたため、オモカゲを通じてとは言え、キスをしたすずと祭里はお互い照れ臭くなっていた。
その後、すずは無意識に一度作り出してから慣れると共に自分の意志で作ることも可能となったが、感覚を共有しているためか本体は注意力が散漫になる。
- 異魂(イコン)
人間の負の残留思念の集合体で、幾つもの人間の叫ぶ顔を模した黒い煙のような禍々しい姿を持つ。
戦闘能力は高い方では無いが、取り憑いた人間の生命力を奪って徐々に成長していく厄介なその性質から、人に害する存在となるため、近年祓忍の間では自然発生した妖よりも最優先される討滅対象となっている。
初登場時では月丘ルーシーに取り憑き、彼女の生命力を奪って衰弱させ、精神世界において異形の姿と化してルーシーに襲いかかるが、祭里の不浄吸扇で浄化された。
- ドンパ
小美呼市にやって来た画楽にすずのことを教えた河童。
かつて祭里やすずと仲良くしていたが、他の妖共々、すずを守るために祓忍となった祭里から一方的に追い払われてしまった。
- タヌマロ/茶釜狸(ちゃがまたぬき)
かつて祭里やすずと仲良くしていた妖の一体で、シロガネに憧れていたが、祓忍となった祭里から一方的に追い払われたことを恨んでいた。
幻影を見せて祭里を仕返しと言わんばかりに苦しめる(?)が、祭里がそれに耐えきり、改めて過去のことを謝ったことで和解した。
- あずべえ/小豆はかり(あずきはかり)
どこからともなく小豆を鳴らして人を脅かす小さな妖。しかし小豆をなくすと小豆はかりではなくなり、消滅してしまう。
- オシラ
妖の隠れ里で仕立て屋を営む蚕神。採寸カイコが出す絹糸で対象者のサイズを測る。
画楽からの依頼で、すずの妖巫女の衣装製作を手掛けた。
- ビル子
人間の愛欲から生まれた異妖。
二頭身に巨大な唇しかない顔という何ともインパクト抜群な見た目をしている。
その出自上、愛やキスについて何かと博識であり、彼女との接触が幼少のすずに色恋について関心を持たせることになった。
関連タグ
風巻祭里 花奏すず シロガネ 二ノ曲宗牙 香炉木恋緒 比良坂命依
アヤカシ:同じ名前の怪物。しかし、こちらは漏れなく全員が人間を見下し、悪意しか持ち合わせていない。