比良坂命依
ひらさかめい
花奏すずの前世であり、先代の妖巫女(あやかしみこ)にあたる少女。
幼い頃から妖巫女としての能力を開花させており、分身を作り出す「オモカゲ」や魄を込めた折り紙を動かして操る「折神(オリガミ)」も自在に使いこなしていた。
しかしその力を気味悪がった親や周囲から蔑まれて孤立していたものの、力の使い方を鍛錬し続け、人にとって危険な妖を諌めてまわっていた。
かつて付喪神の王である塵塚怪王を封印すると同時に怪王の使いとして生きていた絵筆の付喪神の歌川画楽と出会う。
その当時人間を忌み嫌っていた画楽と心を通い合わせ、彼に自分の絵を描いて欲しいと頼むものの、画楽はそれが彼女との生活の終わりになることを恐れ、一向に描くことができなかった。
だが、そのある年にたて続けに発生した大水害を鎮めるための人柱として特別な力を持った命依が選ばれてしまい、人柱となった彼女はそのまま水底に沈められ、この世を去った。
しかし、第43話では塵塚怪王以外にも命依に封印された古の妖は三体存在していたが、その三体が150年前もの強力な妖力を維持したまま復活したことが判明。
関連キャラクター
※以下、重大なネタバレが含まれるため閲覧注意。
第55話にて、日照り神・縊鬼に続く最後の古の妖が遂に登場。
その最後の妖は、「人を捨てた妖」を名乗る比良坂命依のオモカゲ、またの名をカゲメイである。
かつて命依が人柱として水底に沈んだその時、彼女の強い想いがオモカゲとなって上流の石に宿ったことで生まれた存在。しかし、負の感情から生まれた命依のオモカゲは人間の負の残留思念から生まれる異魂(イコン)・異妖(イヨウ)の最上位種となる人妖(ジンヨウ)に過ぎず、人の世を終わらせるべく現妖巫女であるすずに狙いを定める。
命依本人との大きな違いは瞳にハイライトが入っておらず、穏やかな笑みを絶やさずに冷酷な面を露わにし、妖の王時代のシロガネ以上もの強い妖気で妖巫女の能力を再現し、黒い折り紙を操る「黒折神(クロオリガミ)」を繰り出す。
さらなる詳細は本人の項を参照。