氷浦蒼士
ひうらそうじ
「そのことについては何も言うなと言われてい…る」
漫画『結界師』の登場人物。主人公・墨村良守と同い年の呪現化能力者の少年。
結界師の補佐役として、裏会総本部から烏森に派遣された。
その圧倒的な戦闘力や他者との関係性などが、かつて夜行に所属していた志々尾限を想起させる。
名前の由来も「相似」であり、かつ限の「炎」のイメージと対照的な「氷」の字が使われている。
容姿
ツンツン立った青色の短髪が特徴。瞳には色が塗られておらず(カラー絵では薄い水色)、良守に「死んだような目」と評された。
身長は良守より少し高く、左耳に黒いイヤーカフを常時装着している。
任務には基本戦闘着の上にボロボロのマントのようなものを羽織って赴き、戦闘に入る際に脱ぎ捨てる。
裏会総帥・逢海日永直属の部下で、人工的に開発された「人形」と呼ばれる戦闘員の一人。便宜上割り振られた「参号」の名で呼ばれている。
「氷浦蒼士」という名も本名ではなく、烏森への派遣にあたり必要になるとして水月が考えたもの。また左耳のイヤーカフは使い魔からの連絡を受けるためのもので、小さく「参」の字が彫られている。
最初は日永が行った一連の復讐劇の証拠隠滅を行っており、緋田郷で良守と出会い交戦している。そして大首山の神佑地が狩られた後、夢路久臣(=逢海月久)がいずれ烏森を襲撃すると読んだ日永によって、その妨害と新たな結界師の確保のため、「裏会総本部から派遣された結界師の補佐役」という名目で烏森に送り込まれた。
派遣中にも仕事は継続しており、零号の奥久尼殺しにも同行している(この時、良守からもらったシャープペンシルを現場に落としたため、犯人と疑われた)。
心を抜かれて(=記憶や感情をリセットされて)からまだ日が浅く、情緒がほとんど育っておらず反逆の危険性も低いことから、純粋な戦闘力として重宝されている。
「人形」の呼び名の通りほとんど人間として見られていないが、一方でケガの手当ては手厚く行われている等、それなりに大切に扱われていた形跡もある。
緋田郷で良守を突然襲撃し、彼が異界で見つけた天穴に似た道具(=現世と異界をつなぐ呪具)を奪い去っていった。この時は帽子とマフラーで目以外は隠れており、その「死んだような目」を余計に強く良守に印象づけることとなる。
その後断頭島にて、死亡した夜城の身体から日永の海蛇を回収。この時良守が墨村家の人間であることを知る。
そして烏森への派遣初日、その目から緋田郷で出会った相手だと良守に看破され、警戒される。当初は雪村家に逗留する予定だったが、猛反対した良守によって墨村家に連れてこられた。
学校には行かず、家事手伝いと運動以外はほとんど寝て過ごす。
夜行からも警戒の目を向けられており、諜報班の閃による調査で神佑地狩りへの関与がほぼ確信されるが、決定的な証拠は見つからなかった。
その後ミチルやカケルらによる烏森襲撃の際、扇七郎に誤って斬られ重傷を負う。しかし良守が発動した真界の力もあって一命は取り留め、夜行救護班の治療を受ける。意識が戻った後、夜行諜報班主任・細波によって調べられ、頭の中に総帥の力が居座っていることや、ここ4~5年の記憶しか有していないことなどが判明する。
それからしばらく療養し、順調に回復していたが、ある日日永に呼び戻され墨村家から突如姿を消す。
しかし芽生えた情緒は消えておらず、零号に乗り移った月久の「壱号と戦え」という命令を自らの意思で破り、「本当は戦いたかったわけではない」と初めて本音を吐露。
日永の死後は水月に別れの言葉を告げられ、処遇を任せられた正守によって夜行の所属となる。
器用で何でもこなせるため、各班での奪い合いになっていた。
最初こそ警戒していた良守だったが、氷浦と話すうち、彼が「命令を守るのが当たり前」と教えられてきた不器用なだけの人間だと気づく。
限との関係性に「もっと早く仲良くしていればよかった」と後悔を残していた良守は、敬語を止めさせたり、命令とは別の「約束」をさせたりと、氷浦との距離を縮める努力を重ねていった。
氷浦にとっても、記憶の大半を占めるほど墨村家で過ごした日々が大きなものになっていく。特に良守からもらったシャープペンシルを「自分のもの」として非常に気に入るようになり、失くした時には悲し気な表情を見せていた。
また、氷浦が伝えた戦闘中の感覚がヒントとなって無想を使えるようになったり、氷浦の危機が真界発動のきっかけになったりと、良守の修行にも度々影響を与えている。
一連の事件の解決後は自然な表情も見せるようになっており、良守から「夜行入隊記念」として新しいシャープペンシルを贈られた際には満面の笑顔を浮かべた。
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