海竜-ダイダロス
りばいあどらごんだいだろす
「ハッピーだな…」
「俺は、海竜族と一緒にいるときが」
「いちばんハッピーなんだ」
「デュエルが終わるまで」
「俺は…決してお前を離さないぞ」
「いでよ!海竜-ダイダロス!」
いかにも強大な雰囲気を醸し出す海竜族の最上級モンスター。「海」でこそ真価を発揮する海竜族の代表選手。イラストをよく見ると目が四つあるように見えるが、これにはある秘密が隠されている。
遊戯王GXにてアナシスが使用したカードの一つであり、彼のデッキのエースカード。
攻撃名は「リヴァイア・ストリーム」、破壊効果名は「デストラクション・シーベリアル」。
遊戯王OCG黎明期から長きに渡り不遇と言われていた海竜族モンスターの革命児。
このカードが登場するより前、海竜族のモンスターは全部合わせて10体いるかいないかというほどにバリエーションが乏しく、しかも最高の攻撃力を持つのは最初期に登場したアクア・ドラゴン(攻撃力2250)のまま全く変わっていなかった。さらにそのアクア・ドラゴンは三体もの素材を必要とする融合モンスターであり、フィールドに出すだけでも一苦労するが、それだけの苦労に見合う戦闘力かと言われると微妙で、有用な効果も何一つ持っていない。トップでさえこんな有様なので、他のメンツは「お察しください」というものであった。
そんな状況を打破するが如く現れたのが、この海竜-ダイダロスである。海竜族初のレベル7(以上)の最上級モンスターであり、攻撃力はアクア・ドラゴンを大きく上回る2600をマーク、更に豪快な効果を引っ提げて登場したこのカードは瞬く間にこれまでの海竜族のイメージを覆した。その後しばらくは文句なしに最強の海竜族として認識され、海竜族全体を代表するモンスターとして名を上げた。
攻撃力は2体のリリースが要る最上級モンスターとしては若干控えめの数値だが、自分の「海」を墓地に送ることでフィールド上のカードをまとめて破壊するという豪快な効果を持つ。しかもこの効果は自分だけは巻き込まないため、がら空きになったフィールド上にこのカードだけが鎮座するという状況が作り出せる。当然、メインフェイズでこの効果を使用すれば次のバトルフェイズではほぼ確実にダイレクトアタックが可能。「若干控えめ」とは言え、2600ダメージが当然のように通ってしまうのはなかなか重い。
また、このカードが登場した頃はまだシンクロモンスターやエクシーズモンスターが存在していなかったため、レベルを下げることがデメリットになることはほとんど無かったことからアナシスのように伝説の都 アトランティスを組み合わせて使う戦術が流行った。この場合のダイダロスは、レベル6(リリース1体でアドバンス召喚可能)にして攻撃力2800、さらに全体除去効果持ちの怪物と化す。効果を使用すると攻守が200下がるが、相手に与えられるダメージを見れば些細な問題だろう。
一時期は海竜族、そして水属性デッキ最高クラスの切り札として活躍したが、時代が進むにつれて警戒すべきものがフィールド上だけに限られなくなった上にモンスター効果の無効化手段が増え始めたことから徐々にこのカードのポジションは危ぶまれていくこととなった。前者で言えば冥府の使者ゴーズ、後者ならスターライト・ロードなどが天敵であり、これらに妨害されると最悪逆転の一手のつもりが(自分が)詰みの一手にもなりかねない。
しかしながら対象を取らない強力な除去効果であることは間違いなく、無事に発動できれば大概の戦局はひっくり返せる。水属性中心のデッキなら切り札としての活躍が見込めるだろう。
「デュエリストパック-深淵のデュエリスト編-」で対応サポートが増加した。
「暗岩の海竜神」「アビストローム」などコストが被るカードが多いのが難点。
効果モンスター(LEGEND)
星7/水属性/海竜族/攻2600/守1500
【条件】自分フィールドの表側表示の「海」1枚を墓地へ送って発動できる。
【効果】このカード以外のお互いのフィールドのカードを全て破壊する。