※本記事には『オクト・エキスパンション』及び『サイド・オーダー』のネタバレが含まれています。
概要
「消毒」とは、『スプラトゥーン2』の追加コンテンツ『オクト・エキスパンション』に登場する単語。ネル社が自社の地下実験場で働かせているオクタリアンに施す、何らかの処理の名称である。
一般的な殺菌を目的とした処理ではなく、一説によると「消毒」とは自我を奪われ施設運営の歯車とされた状態であるといわれている(ハイカラウォーカー25pより)。
消毒されたオクタリアンはゾンビのように自我を失い、機械的な動作しか出来なくなる。ネル社の命令には絶対順守するようになり、たとえ相手が同族だろうと命令されれば容赦なく襲い掛かる。イイダ曰く生体反応も喪失する模様。消毒後は外見も変化し、体色が青色と緑色に染まり、眼は白目が黒く濁る(ただしタコゾネスはゴーグルの隙間を確認する限り黒くならない模様→参照)。
作中で消毒という単語は直接出てこないが、物語終盤で攻略するネルス像内に「イブクロ消毒場」という施設が登場し、そこで大量のオクタリアン達が緑色の液体に浸かって消毒されていく様子を見ることができる。
公式設定資料『ハイカラウォーカー』でも、消毒の過程について「通常個体のオクタリアンがあるマシンをくぐると、体色が青く変貌し、目も黒く変化。同時に、それまでの一切の記憶も失ってしまう」と記述している。ニンドリ2018年10月号では、消毒されたタコを「生命のエネルギーを浄化することで、余計な迷いや心の不安定さがなくなり、忠実なネル社の一部として活動するようになります」とイカ研究所スタッフが述べている。
ネル社傘下の地下鉄「深海メトロ」と実験場のBGMを奏でているDJのDedf1sh(ミズタ)もまた、理想の音楽を追求して地下実験場に足を踏み入れ「消毒」されてしまい、自我を失いながら演奏を続けているのだと説明されている。
また『オクト・エキスパンション』終盤、頭にネリモノを付けられ洗脳された3号も、ハイカラウォーカーでは35pで「消毒されてる」と説明されており、一応だが消毒されていたことが分かる。この状態の3号は自我も失っていたが、ネリモノを引き剥がすことで洗脳を解かれ、しばらく後に自我を取り戻している。
なお、インタビューによると実験場に出てくるオクタリアン達は、誘拐されて消毒された個体……ではなく、ネル社の培養液から生み出された個体。培養液由来のオクタリアンは、実験施設に配備するために消毒すると実験体としては不適切なものとなるので、実験体にせず働かされているらしい。Dedf1shのような培養でないオクタリアンは、実験体を除けばごく一部なのだろう。
サイド・オーダーでの新情報
※この先、『サイド・オーダー』のネタバレを含みます。
後の『スプラトゥーン3』の追加コンテンツ『サイド・オーダー』にて、道中手に入る『イイダの開発日記』より消毒の詳細が明かされた。
ネル社の「消毒」とは、対象者の想いや記憶を抽出することで、消毒された対象者はタマシイが空になった骨組みだけの状態となり、この骨組みに偽の情報を与えることで対象者をネル社の意のままに制御(洗脳)できるようになる。
この時抽出された対象者の想いや記憶を保存したものがネリメモリーだが、ネリメモリーの方はネル社にとって必要ないらしく、大半はネル社の廃棄所に放棄されていた(それでも処分せず保管していたようだが)。
この記述より「消毒」は記憶の抽出の過程だけを指しており、洗脳の過程は「消毒」と別過程なのだと思われれる。
オクト・エキスパンションでは主人公の8号が記憶喪失となっており、さらに8号自身のネリメモリーが出てくることから、8号もまた消毒されているのではないか、とイイダは疑っている。
しかし、8号などは実験場に挑戦する実験体として連れ込まれたためか、偽の情報は与えられなかったために洗脳されなかったと思われる。
数年後にイイダが開発した、ネル社の被害者を救済するプロジェクト『トキメキ★秩序世界の大冒険!』により、Dedf1shことミズタが自我を取り戻したのが確認できる。
しかし、取り戻せるのは自我だけで、青と緑になった体色など外見的変化は取り戻せないらしく、ナワバトラーでミズタを呼び出しても、消毒時のままの姿で出てくる。ただし、黒白目にはなっていない。ミズタだけ元からこうなのか、自我を取り戻した後に目だけ治ったのかは不明。