概要
小野不由美の小説『十二国記』の登場人物。描写されている原作作品は『白銀の墟_玄の月』。戴国の人物。
以下、「白銀の墟_玄の月」のネタバレを含みます。
文遠から泰麒に付けられた黄医(麒麟の専属医)。泰麒をよく敬い、無茶をするその身を諫めながらも心配し、なにくれ尽くしてくれた。泰麒に反目する張運によって解任を画策されるも、泰麒が先手を打ち、あらかじめ医官を辞職させ、麒麟の直轄地である瑞州で官位を得させた。
上官の文遠、そして同僚であった徳裕が行方をくらませた後も一人で泰麒を支えるが、泰麒が六寝に忍び込んだ際、潤達にだけ事前に知らされないなど、疎外感を感じていた。そのため、二度目に泰麒が六寝に忍び込もうとした時、その思いを吐露。泰麒は決して潤達の人となりを信用できずにいたわけではなく、朝に蔓延する、突然人心を喪失し阿選に下る「病」を警戒していたことを伝え、その原因が阿選が朝廷に放った次蟾(じせん:人の魂魄を抜く妖魔。身体と鳴き声は鳩に似ているがその顔は人の嬰児に似ている)にあることを耶利が明らかにしたことで、改めて泰麒に“手を貸して欲しい”と懇請され仕えることになる。
その後、宮廷内で影響力を増しつつあった泰麒の力を削ぐための阿選の策で、嘉磬と州六官長が捏造された謀反の罪で処刑。その謀反から泰麒を守るためとの名目で、泰麒とその大僕である耶利と巌趙、そして潤達の四人は黄袍館へと隔離、事実上、謹慎されてしまう。
驍宗が捕らえられ無実の罪で弾劾の場に出されることになると、“潤達にしか頼めない”と泰麒から、江州恬県東架の里宰、同仁にあてた援軍を乞う旨の書状を託され、延王から借り受けた騎獣・とらと共に白圭宮を発つ。
しかし、それは劣勢を悟った泰麒が、せめて潤達だけでも無事に逃がすための策であり、東架に辿り着いた潤達は里の小さく貧しい佇まいから泰麒の意図を悟り、書状にしたためられた謝意と詫びに同仁と共に嘆いた。
その後、泰麒の身を案じ鴻基に戻ろうとする道中で、驍宗と泰麒が再会を果たし阿選の欺瞞と罪が白日の下に晒されたことを知り、鴻基から逃げてくる兵卒の波に乗り、漕溝へと辿り着き泰麒との再会を果たした。