概要
「九十九の満月」の世界(以下、九十九世界)に登場する妖怪の身体構造は、妖質(ようしつ:汎用性の高いエネルギーを変化させた物質)という変形しやすい素材で出来ている。
その中で無形妖に分類される妖怪は、その名の通り形が自由自在に変えられる妖怪の事。その体の中には核となる素体があり、主魂体(しゅこんたい)と言われる。
主魂体とは、魂の宿る"核"の事で、同時に臓器と同じ役目を果たしている。
作中では二人の無形妖が登場しており、
- 式札の九十九神(女妖怪)は、体が札で構成されており、素体も札。でも結構歳はくって…ドーン!(絶美絶対の式札に攻撃される音。)
- 美人婆婆(びじんおとめ)の妖怪は、体表面を糸で作った体で覆い、素体は中心にある棒。この中に臓器がみっちりと詰まっている。きも…キュ(美人ちゃんの糸に絞められる音)
このように、(見た目は)年取らない素敵はお姉さん妖怪が登場している。
うらやらしい。\やらしい!?/
主魂体以外の体がいくら攻撃されても平気と言うわけでなく、むしろ安定しない体構造ゆえ生物(せいぶつ)としてはかなり弱い生き物(妖怪)と言える。
だがこれは、逆説的に「長く生き残ってたら、生き残っただけあって強い」ということでもあり、無形妖は数が少ないが、総じて強い妖怪とも言えます!
類似例
ある程度自由に姿形を変えられる無形妖だが、それに類似する妖怪が登場している。
戦国万妖(せんごくばんよう)
主魂体(魂の宿る"核")はなく、全てが本体として造られた軍神(ぐんしん:人などに造られた妖怪であり兵器)!
変化も自由自在で打たれ強く、再生力も高い。だが燃費は悪く、大きな傷が付くと修復は大変。全ての細胞が自分なので、普段は体の構造を旅館のように"分担"している。これにより細胞(体)の燃費を落とし、再生もしやすくするため、主魂体(しゅこんたい)を担う中央機関(セントラルキッチン)も設けているのだ!
禍神(まがつがみ)
主魂体(魂の宿る"核")はなく、全てが本体!・・・だが禍神は人とも妖怪とも言えぬ厄介な存在。
霊力の強い動物や人間が強い思いを抱いたまま死んでもなお、この世にしがみつく未練の塊。姿形を変形させる事が出来、狭い所でも容赦なく入り込み、本能のままに回りの生物(いきもの)を襲う。打たれ強く、再生力も高い。