妖怪洞
ようかいどう
小雨大豆の妖怪漫画「九十九の満月」及びその前日譚「月歌の始まり」に登場する土地の通称。ここは数多の妖怪が暮らしている地域を指す言葉。
妖しい生き物たちに魅せられた冒険少年のような者にとっては、生涯で一度は訪れたい秘境。だが、それは奇異な生態系に挑む事と同意であり、相応の覚悟と実力が必要不可欠。
妖怪洞(ようかいどう)では、多種多様の妖怪が、日夜その妖しい生態で独特に酔狂に奇妙に生活しているため、人の常識が通じない特殊な生態系が確立されている。それ故に、妖怪事情を熟知している者、鬼のように強い者、といった手練れでないとまず生き残れないような弱肉強食の世界となっている。
現実世界で例えれば、突然着の身着のままアマゾンのジャングルやアフリカのサバンナに行くような状況と想像すれば、その危険度合いが分かるだろうか。
と、内容だけみればおっかない所だが、作者・小雨大豆が魅せる特有(わっちゃい)の画力・酔狂(ウィット)な世界観で、解説にあるおっかなさは薄く、癖のある妖怪漫画として楽しめる構成となっている。
また一般社会での生活が危うい者や鬼たちが、追われる立場から逃れるため一縷の望みを持って、あえて移住を決める場所としても登場する。上記の表現力もあって、傍目からは質素ながら逞しく、(良い意味で)妖しい所もある暮らしぶりも見受けられる。
おんでこ屋敷
妖怪漫画「九十九の満月」に登場する空飛ぶお化け屋敷。その「屋敷」自体が、巨大な妖怪でもある規格外の場所。作中では日本三大妖怪地の一つとされている。
作中では、様々な「知性」を宿す妖怪たちにより戦場のような場所だったのが、高い「知性」と強い「力」を持つ妖怪たちにより統治が進み、安全な生活や奇天烈な商いが行えるまでに栄えている(そのために、珍味な郷土料理にも出会える)。
話は変わるが、この「おんでこ屋敷」は一個体の妖怪である。自身の体内で別の妖怪・生き物が住み着くのはどんな感じなのだろうか?
大昔から存在する大妖怪ゆえに、人知の越えた感性で生き続けているのかもしれない。
斑鳩の森
妖怪漫画「月歌の始まり」に登場する危険地帯。斑鳩(いかるが:奈良県)の森奥深くにあり、龍脈(りゅうみゃく:大地にある魂の海流)すじに位置する特殊な地位であるため、特に妖怪・魂魄(こんぱく:万物構成の一つであり、汎用性に優れた元素)が滞りやすい場所。
その昔には、時の有力者が人を超えた、人の先の生き物になろうとして数多の陰陽氏と共に術を練り、綺麗に失敗し見事に呪われた曰く付きの跡地でもある。このような謂れがある場所の妖怪洞(ようかいどう)はよくあるとのこと。
また失敗した副産物で、ヤバい寄生虫を彷彿させる虹色の縞々な、一際目を引く巨大で奇妙な洞(クレーター)がある(上空からみれば、何かの怪物かと思うほどの奇抜さがある巨物である)。
そんな影響もあって粗暴で短絡的な妖怪たちが多くひしめき合っており、鬼のように強い者でないと生き残れない、毎日のように命を狙われる修羅場となっている。
そして、酔狂にも強い妖怪を殺して名を上げようとする者が現れることもある…
そんな場所でありますので、なんか小っちゃい妖怪いるぞと油断すれば、
秒でボコされてしまう危ないところだぞ!
危険地帯 / 命の危険 / 天然危険物 / 命知らず / ハイリスク
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