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おんでこ屋敷

おんでこやしき

漫画「九十九の満月」の舞台であり、大きなお化け屋敷。メイン画像は、「この夜空の向こうにおんでこ屋敷はあるんだ!!」というイメージ画(イラスト)。本稿ではその生態や屋敷内(体内)の部屋等について解説する。
目次 [非表示]

この妖(あや)かす屋敷の世界は、息を呑むほど美しく、歌うように輝き満ちてー

呆れるほどに残酷だ。


じゃからこそ面白いんじゃよ。


概要

九十九の満月」の世界(以下、九十九世界)に登場する、空飛ぶ大きな化け物屋敷。本作の舞台。

元々が一つの巨大な屋敷の九十九神で、家に関わる材料をお腹の中に作り出す変わった妖怪。


外見は【その93】などで確認でき、ひも付きの風船のような形をしている。模様を文字で表現するなら、九十九世界は大正時代が舞台なので夜の星空、現実世界で例えるならビル夜景に似た配色をしている。


その特異な生態で屋敷内(体内)には、妖怪達による独自の生態系が築かれている。ここには人間の姿がほとんど無く、代わりに住み着いているのは奇々怪々な妖怪達。そのため九十九世界では、妖怪が多く住み着く場所として日本三大妖怪地の一つとされている。


歴史

おんでこ屋敷は有史以前から存在しており、数々の戦場となってきた戦場屋敷だった。

それ故、おんでこ屋敷はとてつもなく堅牢に成長(詳細は生態へ)し、その利用価値から人や妖怪の組織に幾度も狙われてきた歴史がある。


作中では、

  • その1】の時点では妖怪達の組織によっておんでこ屋敷は統治され、国から完全独立自治がされている。
  • その101】の回想編では、妖怪達の組織が統治したおんでこ屋敷の完全独立自治権を得るために、江戸幕府の陰陽省(日本国)とのやり取りが描かれている。
  • その153】の回想編では、とある理由でまだ完全独立自治が出来ていないおんでこ屋敷を手に入れようと、江戸幕府 対 妖怪達の組織の一触即発な様子が描かれている。

生態

※生態の項目なので、【屋敷内(体内)】ではなく【体内(屋敷内)】と表記されています。誤植ではありません。


おんでこ屋敷の体内(屋敷内)には百以上の棟と数千の部屋があり、広さは四国程の土地面積を持っている。


上記にあるように、体内(屋敷内)が戦場で劣悪な環境だったため、数多くの防壁が発達・成長して、外部からの進行に強く育ってきた堅牢で巨大な屋敷(妖怪)。そのためか、外界からの魂魄回路(こんぱくかいろ:汎用性の高いエネルギーを流す文字状の回路)の供給を遮断できる。


疑似的な夜【どんてん】

地上と同様に体内(屋敷内)にはが発生する。ただし夜と言っても、地上の夜とは少し違う…。

おんでこ屋敷が各部屋の天井にどんてんという幕を張り、疑似的な夜をつくりだす。

その44】や【その131】でどんてんの様子が確認でき、巻物状の幕がガラガラと天井(空)を覆う形で夜をつくりだす。


家の材料を生成

その3】では、柱や床がそこかしこから生み出され大部屋に育つ途中の様子が描かれている。

この木材は本物の木よりも耐久性が高く、龍の娘のダッシュにも耐える頑丈さがある。うっかりしていると、生み出される床などに潰されてしまうので注意!


その93】で龍の娘が、おんでこ屋敷の(今更な)生態について解説してくれる。

上記にある柱や床の他、家自体も生える場所がある!

これらの材料を生み出す素材(エネルギー)は、体内(屋敷内)に住み着く妖怪から出る魂魄(こんぱく:汎用性の高いエネルギー)や式術(しきじゅつ:文字状の回路を介して様々な効果を発現させる技術)などで外に漏れでた魂魄を、体内(屋敷内)にある柱や壁の魂魄孔(こんぱくこう)という小さな穴から吸って補給し、屋敷(自身)を大きく(生命維持)している事が明かされた(※)。

改めて思うと…

黄鬼の子ども「わしら大きな妖怪の腹の中におると思うと、ぞっとせんの。」

旅人の人間「全くだ!」


※九十九世界の妖怪は、「妖質(ようしつ:汎用性の高いエネルギーを変化させた物質)」という不安定な物質で体を構成しており、これは放っておくと自然と元の魂魄に分解され、空気中に逃げていってしまう。おんでこ屋敷はこの空気中に逃げていった魂魄を吸収して、柱などの生成・生命維持をしているという事である。


因みに体内(おんでこ屋敷内)には、【その3】で生えてくる床に押し潰されるように、走り壁駆け柱といった障害物が存在する。枯れた水路だと思ったら、そこは特大の(ふすま)の"さん"という事があり、壁が迫るかの如くでかい襖(ふすま)に潰される危険(アクシデント)があるので注意!


妖怪達による独自の生態系

妖怪は物と生き物の数だけ存在し、それら妖怪達の手によって、屋敷内(体内)には人間界と違い食っては食われの、妖怪達による独自の生態系が築かれている。その特異過ぎる環境なため、人間界の価値観はほとんど通らない…。


文化圏

おんでこ屋敷はかなり新しい文化圏なので、外来語の使用や横文字も左から右へ読むのがほとんど。九十九世界では、既に洋服が流通しているが、おんでこ屋敷は未だに和服が中心で、着る機会がほとんどない(【その99】のエンドカードより)。

親から産まれぬ九十九神にとって、産まれ部屋はそのまま妖怪の格(ランク)となる。


屋敷旅

安全な住居空間(スペース)があるが、広大過ぎる空間のため、場所によっては屋敷の中を数日かけてをする必要がある。

屋敷内(体内)を旅する際、そこに住み着く妖怪を食料として捕まえて食べる事も必要となる。

例えば【その4】だと、井戸で【生醤油で食べるとうまいぞ ドビントンボ】という美味しい魚妖を釣る事が出来る。しかしこの妖怪は釣り上げたとたん、飛んで逃げてしまうため直ぐに捕まえなければならない。これは屋敷の住人なら常識。

旅人の人間「常識だったのか。知らなかったよ…。釣った魚が飛んで逃げることも、屋敷でとれる魚妖が美味しいことも、井戸で釣りができるんだってことも。」

屋敷の住人「井戸以外のどこで?」

旅人の人間「敵地(アウェイ)」


荒れ部屋

現在は妖怪達の組織によって屋敷の太平と平和が守られ、屋敷内(体内)に棲む妖怪達の生活補助(サポート)やおんでこ屋敷自体の管理運営をされている。だが未だに弱肉強食貧富の格差で治安の悪い部屋(環境)は存在しており、そのような危険地区は危険な荒れ部屋と呼ばれている。時には、安全に妖怪達が住む街部屋になる予定の場所に危険な妖怪が出没すると、妖怪達の組織によって危険な荒れ部屋と指定されて、安穏に暮らせる場所が減少する場合(ケース)がある。


九十九貸し

危険な荒れ部屋前には、大抵一つは危険を回避できる道具や妖怪を貸し借りする九十九貸しがいる。

例えば、広沙の部屋に入る前では、クラゲの妖怪:コウベエに食べられないように、身を隠すための傘の妖怪:蛇の目傘(じゃのめがさ)を扱う九十九貸し。買うと高級な傘ではあるが、そこで借りると経済的である。ただしくれぐれも死んだ傘を掴まされないように注意。

用心棒の妖怪「やっぱ借りるならメスだよな!」

旅人の人間「メスだったんだ…」


部屋の管理

妖怪達の組織内にある優秀(エリート)な部隊の妖怪達による高度な式術(しきじゅつ:文字状の回路を介して様々な効果を発現させる技術)で、おんでこ屋敷の体を構成する魂魄(こんぱく:汎用性の高いエネルギー)に作用して、部屋の住民を避難させるために天井から梯子を降ろす危険な荒れ部屋の暴走対策でその部屋まるごと凍結させる(全室凍結封印)・安全な街部屋になるはずの場所が危険地区に指定されれば部屋の成長を止める部屋ごと組み替えるなど、大掛かり・奇想天外な措置(改築工事)がされる。


潜木(せんぼく)

おんでこ屋敷の柱は、神木妖(しんぼくよう)ならば潜木(せんぼく)という技で柱の内部に入って移動が出来る。柱の中の世界は星空銀河のような世界が広がっている。その眩しい光景のためか、慣れない者が潜木を行うと目を回してしまう模様。また柱の内部にもクジラのような妖怪が生息している。


外界との交流

空飛ぶお化け屋敷だが、おんでこ屋敷が出している(生み出している)柱や床の木材は重要な輸出品として地上に?出回っているので、何かしらの方法で屋敷内(体内)への入室(入国)は出来ると思われる。

だが、空飛ぶ妖怪鬼技(おにわざ:超能力)で飛行できる能力者が勝手に?出入りしている…。


屋敷内(体内)の部屋

下記は作中に登場した部屋一覧。だが屋敷の外壁や部屋の間はかなりの空間(スペース)が存在する場所があり、そこを隠れ蓑に潜伏する侵入者不法入国者が後を絶たない。


百十棟中六階第三部屋 広沙(こうさ)の部屋

登場は【その1】より。

柱はあるのに天井が見えない広大な部屋。この部屋には甲手(さるで)というフジツボの妖怪がびっしり生えている。この妖怪は元が海の生き物だったから、水分を摂取すると喜んで綺麗な羽根を伸ばす。おしっこする時は注意!

また、危険な荒れ部屋でもある。力が弱い者にはクラゲの妖怪:コウベエに捕食されないよう、身を隠せる蛇の目傘(じゃのめがさ)という妖怪の傘が必要になる。この部屋には擬態の得意なジュッフシという亜種の妖怪を利用して、鬼のとその式神(しきがみ:従属関係を結んだ妖怪)と雪男が住む隠れ家がある事は秘密


広沙の部屋 雨の間

登場は【その14】より。

広沙の部屋で常にが降っている場所。屋敷内(体内)で雨が降っている理由が黄鬼の子どもによって説明されたが、内容からしてそれが本当かは不明。

黄鬼の子ども「分かったか?」

説明を聞いた人間妖怪龍の娘「なるほどねー」

\おいバカがいるぞ/


丹波(たんば)の部屋

登場は【その13】より。

妖怪達が暮らす街部屋の一つ。エビのような妖怪のシイラギが捕れる。とある妖怪が営む旅館の仕入先となっており、エグ味が無くて美味い干しシイラギ(ウネウネと動いて生きて活きの良い妖怪料理)に調理されている。


長塚堀(ながつかぼり)の貧民街

登場は【その20】より。

ゴミの集まる、ゴミでできた、ゴミ達の隠れ部屋…。力と魂魄(こんぱく:汎用性の高いエネルギー)の無い者達は、喰われるだけのクズみたいな世界。

この部屋に生まれた弱い妖怪は、生きるために盗み、喰うために戦い、抜け出すために這いずりまわって生活しなければならない…。だけど決まって最後には、力の強いものが全てを奪っていく弱肉強食の貧困(スラム)街…。こんな場所から抜け出すためには(ちから)が唯一の方法で、とある妖怪の金貸しと付き人(妖怪)の生まれた部屋でもある。


神保街(じんぽがい) からくら横丁

登場は【その26】より。

広沙の部屋の隣にあり、妖怪達が暮らす街部屋の一つ。おんでこ屋敷に住まう妖怪達によって作られた繁華街であり妖怪達の街。そう!そこに住まうは全て妖怪だらけの妖怪横丁!

平塚(ひらつか)大回路に隣接するこの街は、棟を超える際の関所であると同時に、流通の要でもある。そのため部屋には大小問わずの店々が生え並び、ありとあらゆるものが集まる混沌とした街となっている。

そうここは、大部屋にして商業街…一大商店部屋なのである。


商店街には人間界の常識外れの商売が成り立っており、

  • 何コレ!?何コレ!?丸洗い屋。オサベクラゲ(シャワーカーテン付きのお風呂のような妖怪)が自身の体を使って営む簡易銭湯。扉(口?)を開けて中(口内?体内?)に入って風呂に浸かれる。安くて早いが、あんまり甘い香りしてると、まるごと食べらてしまうので注意。
  • 何ココ!?何ココ!?合わせ屋。両手がハサミの大柄な妖怪が営む商売。服を体に合わせるんじゃなくて、体を服に合わせるオシャレな妖怪達御用達のお店。でも人間が行ったら即死
  • 何この子!?何この子!?あーそれは…死んだな。【怒ると怖いぞ オブミさん(某抱き枕のぬいぐるみのような妖怪)】かわいい見た目に飛びついて抱き着くと、キィエエエと奇声を発しながら生える触手に殴られるので注意。因みに被害にあった人間は「す…すごい。これが妖怪横丁…。」と左頬に痣・鼻血を出しながらも意に介していない様子だった。

妖怪料理(魂魄こんぱく:汎用性の高いエネルギーを多く含んだ生きた料理)の出店もあるが、衛生面が宜しくないので、人間など体の弱い者は食中毒になるため買い食いは控えた方が良い。


等々。


現在は妖怪達の組織によってこれらの部屋が管理されており、緊急時には部屋ごと組み替えという奇想天外な措置がされるので、事前におんでこ屋敷の構図をよく調べてもこの屋敷ほど地図が頼りにならない場所はない。


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