曰くそれはー
妖怪であり妖怪でなく、人であり人でなく、生き物であり死人である。
それが半妖半人の異形の生き物"鬼子(おにご)"
曖昧さ回避
本項では1.について解説する。
概要
「九十九の満月」の世界(以下、九十九世界)では、人と妖怪の親から産まれた混血種(ハーフ)で半妖の事を鬼子(おにご)という。
その出生率は極めて低い(主な理由は後述)。
【その46】では、
- 種族間の壁は、今の時代でもやはり大きい。
- なにより人間は弱いから、確実に妖怪より早く死ぬ。
作中では難産の理由とは別に、鬼子は望むべきではない事が語られている。
しかし【その50】では、
- ただの九十九神という理由で、どんなに子どもが欲しくてもそれは叶わない事
- 逆に子どもを産める九十九神が羨ましい。
ないものねだりとわかっていても、やっぱり(人間)夫の子どもを望む(妖怪)妻の内面が描かれている。
そう…
理屈で引けないから恋心なんですよ
その程度じゃ
己(わたし)を止められません
出生率
元々人間と妖怪の間には子どもが出来づらく、出生率は極めて低い。主な理由は、九十九世界に登場する妖怪の身体構造が不安定な生き物だから。
その身体構造は、魂魄(こんぱく:汎用性の高いエネルギー)を変化させた“妖質(ようしつ)”という物で、骨格や臓器の他、血液やタンパク質・脂肪なども作って(そっくりに化けて)体を構成している。
ただしこの「妖質」は不安定な物質なので、放っておくと自然と魂魄に分解され、空気中に逃げていってしまう。そのため九十九神は人としての習性を持って産まれるが、妖怪同士での繁殖・妊娠は不可能。この為、人間と妖怪の間には子どもが出来づらく、鬼子(おにご:妖怪と人間の親から産まれた半妖)を身籠っても難産になる確率が高い。
逆に言えば、高密度の【魂魄=妖質】がある体を持って生まれた妖怪ならば、人の子どもを妊娠・出産が可能。作中では、九十九世界の龍と人の間に産まれた龍の娘などが登場している。
余談
【その70】の会話で親から産まれる鬼も鬼子も雪男も妖怪ではない事が判明した。
驚く鬼子「ええ!?」
驚く妖怪「へー」