無気力(タルるート)
むきつとむ
本編の中盤あたりに登場。
副主人公である本丸と同じクラスに属している、その名の通り無気力そのものな少年。クラスメイトですら気付かない程に存在感が薄く、更に極めて無口及び根暗であり、言葉を喋った事すら殆どない。
同じクラスの原子からは『下の名前が同じ力(つとむ)であること』をとても嫌がられており、本丸たちからはムッキーと呼ばれている。
本丸がタルるートの魔法によって性格や立場、能力等が改善された人物とするなら、彼は逆に改悪していった人物と言える(他に該当例を挙げるなら岸麵太郎)。
母親に甘やかされて育った影響もあり、名前通りにあらゆる事に対しても無気力で、歩行どころか『自分が使ったトイレを流す』といった日常生活レベルの事ですら自力でやろうとしない。
更に言うと『食べて飲み込まないと効果を発揮しない』とされるタルるートのアイテムですら咀嚼をタルるートにやらせるという有様であった。
また、声帯関連の病気を患っているわけでもないのに自身で喋ることすらもせず、意思疎通はタルるートの持つメガホン型の魔法のアイテム『きくんだあ』を使ってようやく実現する。
自分から関わらなければに特に害はなく、いじめや暴力沙汰もほぼ起こさないが、その本質は極めて最低最悪、そして卑屈で執念深いという危険な考えの持ち主であり自分が弱者であることを盾や引き合いにして他人を平気で利用するなど陰湿で、本丸やタルるートと関わってからは、タルるートの無邪気さや良心に付けこんで彼を利用する。
自分にとって都合が良いと調子に乗る性分から根は傲慢であることもわかり、タルるートの魔法やアイテムによって有利になると普段の大人しい態度が豹変して威張って尊大な言動になるが、それらの効果がきれると弱者を演じて命乞いならぬ許し乞いを行う。
当然、無気力から被害を受けた者達(主に本丸や原子等)は許すはずがないのだが、伊代菜やタルるートの説得でなんとか許しては貰うものの、改心や反省しないどころか、タルるートに逆恨みの復讐を実現するためのアイテムを要求するという筋金入りのクズでもある。
そのため、本丸や原子といったクラスメイト達からはとても嫌悪されているが、極端なお人よしである伊代菜だけは彼に対して好意的である。
好意的と言っても、あくまで「弱者を優先に擁護する」という正義感からの行動であり
本心だけを言う魔法がかかっているとき「かわいそうだから」発言、
彼を誉める際汗を出している、愛の告白をされた時真っ青になっている
(本丸の告白では赤面していた)という描写から相当無理している確率が高い。
本丸と同じく無気力もまた伊代菜に好意を寄せているのだが、自分から積極的に行動に移す本丸に対し、無気力は行動に移したことは皆無である。
おまけにタルの魔法を利用して彼女を自分に惚れさせたり裸を見ようとする等、本丸に比べて遥かに邪な劣情であるのかが分かる(下手するとストーカーに近い)。
「動物好き」と公言し、多くの動物を飼っているが、これも自分で面倒を見ようとはせず、母親に世話役を押し付けている。それどころか日常的にストレス解消の為の虐待を行っており、特に偶然拾ったタヌキに関しては、「散歩」と称して車で引きずり回すという残虐行為にまで及んでいる。