片輪車
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かたわぐるまもしくはかたしゃりん
片輪車とは滋賀県や京都に伝わる、炎に包まれた片輪だけの牛車に乗った妖怪。
炎に包まれた片輪だけの牛車に乗った妖怪、もしくは車輪の妖怪。
寛保年間に書かれた『諸国里人談』では近江国(滋賀県)の甲賀郡に女が、延宝年間の『諸国百物語』では京都の東洞院通に恐ろしい男が乗った車が毎晩のように現れ、ある晩覗き見た女に「我見るより我が子を見よ」と言い放った。
驚いて我が子を見ると近江国では子が家からいなくなっており(後に謝罪を一首詠み戸口に貼っておいたところ子は帰ってきた)、京都では男が咥えていた足は我が子のものだった。
江戸の『妖怪かるた』では、炎に包まれた車輪に男の顔がついた姿で描かれており、この絵が鳥山石燕が『今昔画図続百鬼』に描いた輪入道の姿の元になったといわれている。
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