物売るっていうレベルじゃねぇぞ
ものうるっていうれべるじゃねぇぞ
とある一般人男性が放った魂の一言。
2006年11月11日、プレイステーション3が発売され多くの人々が小売店に押し寄せていた。特にその中でも東京は有楽町のビックカメラは多くの人が押し寄せており、誘導・収容場所の不足により大混乱に陥っていた。
あちこちから悲鳴や怒号が聞こえてくる中、行列の並んでいた一般客の男性が人波に揉まれながら叫んだのがこの「もう、物売るってレベルじゃねえぞ、オイ!」である。
日本テレビの取材班がこの映像をニュースとして放送、更に『物売るってレベルじゃねぇぞ!』とテロップを付けていたために、放送を見た人たちに面白がられ2ちゃんねるなどで一気にネットミーム化、AAなども作られることとなった。それから少し遅れる形で動画が投稿可能になったニコニコ動画でもMAD動画として投稿されるなど、一躍ネット流行語と化す。
叫んでいた男性の通称として、ネット上では「モノウ・ルッテレ・ベルジャネーゾ卿」「ベルジャネーゾおじさん」などと言われることがある。
なお、このようなパニックが発生してしまった要因として当時据え置きハードでも圧倒的主流だったPS2に対し、PS3の出荷数が限定されていたという事情がある。遊ぶためでなく転売の為に行列に並んでいた者もこの時代から少なからず存在しており、同ニュース映像でも大量に購入したPS3をミニバンに積み込む、組織的転売の1シーンと思われるパートがある。
時は流れ2014年、プレイステーション4が発売されることが発表されると、再びこうした騒動になるのではないかと懸念したユーザーにより再びこの言葉が話題になった。
販売元のSIEIは十分な在庫を確保しての販売を告知・実行した為にこの時は幸い騒動の再来とはならなかったのだが・・・。
それから更に数年後の2020年、プレイステーション5の予約が9月18日に開始。
世界的な新型コロナウイルスの蔓延、それに伴う半導体不足、そしてゲーム需要の増加などにより本体の供給量を遥かに超える状態となってしまい、早々からAmazonなどの通販サイトで法外な値段の転売が横行。再びこのワードが話題となってしまい、Twitter上では「予約するってレベルじゃねえぞ」のハッシュタグが誕生しトレンド入りした。
AmazonやSIEIも高額転売者出品の削除、転売しないように呼びかけるなどしたが、同年11月12日の発売日を迎えるとヤフオク!・メルカリに大量の高額転売が並ぶこととなった。各オークションサイトともに対応は行われたがなかなか収まらず、Twitterでは再び「物売るっていうレベルじゃねぇぞ」と呟かれたのは言うまでもない。
なお、SIEによって2023年現在は「在庫不足は解消された」とされており、11月には後発型が発売されている。