概要
球形フレーム内にテイルシッター型航空機(地面に立てて置かれるタイプの航空機。有名なものではトリープフリューゲルなどが該当する)を入れた構造をしている。
もっと厳密に言うと、サッカーボール程度の大きさの球形フレーム内にプロペラと気流制御用の8枚の補助翼が仕込んである。
時折「ヘリコプターを球形のフレーム内に入れた」と言われる事があるが、ヘリコプターはローター(プロペラ)の角度を変えて移動や姿勢制御を行っているのに対し球形飛行体は補助翼で気流を制御して移動や姿勢制御を行っている。れっきとした固定翼機の一種である。
このためヘリコプターには不可能な、変な動きをすることが可能となっている。
ちなみにプロペラは二重反転プロペラとはなっていない。プロペラで生じる反トルクすらジャイロ/加速度センサーによる動きの検知と、補助翼による姿勢制御で吸収している。
あんな動きをさせて喜ぶか、この変態ども…!
先ほど書いたとおり球形飛行体はとにかく変な動きができるUAVである。
どれくらい変な動きができるかというと…
- ホバリング状態からの急発進/高速飛行状態から急制動してホバリングに移る
- 手で持ったままプロペラを動作させて、手を離して発進させる
- 球形フレームの摩擦力を利用して壁に張り付く(開発中に偶然発見されたアクションだとか)
- 飛行状態から地面に「転がって」着地する
- プロペラの回転やそれによるトルク、気流の制御を利用して「地面を転がる」
- 転がって移動したあとそのまま浮上する
などの変な動きが可能となっている。
このため動画サイトではソルディオス・オービットだの、あんなものとか、或いはクィディッチのボールとかコメントされることがある。
応用例(予定)
原子力発電所のような生身の人間が立ち入るには危険すぎる場所や、災害現場での調査などに応用が期待されている。
実は…
本機の制作費用はおよそ11万円程度と言われている。しかもこれによると7台で。
そして部品調達は秋葉原のパーツショップで大部分が行われたらしい。
関連イラスト
スイスの後輩
「ボール型ならば障害物や人間にぶつかってもお互いに無事」というコンセプトと地上や壁面、天井を転がって移動できる点は同じ。ただしこちらは二重反転ローターで浮上するヘリコプターであるほか、外殻が翼などを持たない純粋な「外枠」であるなどの差異がある。