人物・経歴
オープロダクションに入社後、フリーを経て、スタジオジブリ第七スタジオに所属している。
出自、仕事の経歴は一切謎に包まれている……というよりかなりの取材嫌いで、表だって自身の仕事のことを話すことはほぼない。詳しい製作参加の概要については、外部サイト作画@wikiを参考。
長年スタジオジブリ作品及び携わったスタッフを広範囲にわたって調べ上げ、スタジオジブリから信頼を寄せられている映像研究家叶精二氏も、取材するのは困難と語っている。
また、ノンクレジットでの作品への製作参加もままあり、彼の仕事の全貌を知ることは難しいものになっている。
田辺修の仕事に対する評価
アニメーション表現の感性に非常に優れている。描き出す絵は個性に溢れ、他のアニメーターが真似ることは極めて困難。時間設計、タイミングは絶妙。
日常生活の自然な動きを最も得意とし、アニメーター安藤雅司は、人間観察の鋭さ、芝居の広げ方を絶賛し、カットごとの芝居付けができる引き出しの多さを高く評価している。
根っからの職人的アニメーターである。
アクションが含まれるアニメーションを作ることは大の苦手で、宮崎駿監督作品には一切関わっていないものの、宮崎駿は類まれな表現力や観察力を高く評価している。
スタジオジブリでは高畑勲監督作品に携わることが専らで、田辺が人物設計・作画設計・絵コンテ・演出を担当した『かぐや姫の物語』では、田辺が描きたいかどうかで企画が二転三転したといい、高畑勲の強い信頼が垣間見れる。
先輩にあたり、『耳をすませば』の監督であった故・近藤喜文は、生前、田辺の仕事を非常に評価しており、次回作では是非とも起用したいと語っていた。