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概要編集


亜城木夢叶の、バトル物に代わる新たな王道ジャンル」として連載化を前提に描いた探偵漫画で、2人の5番目の作品。第6回『WJ』金未来杯エントリー作品。2番手で掲載。掲載された号でのアンケート順位は3位で、得票数は1321票、支持率は76%。得票数に関してはエントリーされた4作品中1位。第6回金未来杯同率1位受賞作品。


サイコーが小学生時代に描いた『サギ師探偵ヒカケ』を下敷きにしたキャラ設定と、もともと推理小説のファンであるシュージンのアイデアの下に生まれた。詐欺師で探偵の主人公が変装などのトリックを駆使し、犯人を罠にはめて捕らえるという設定。

ヒロインのアミは、亜豆美保がモデルになっている。

連載に向けての服部の作戦の甲斐もあり、福田や蒼樹&中井組の作品を抑え、連載権を獲得した。確かな画力と綿密なストーリー構成から編集部では賞賛の声があとを絶たず、一時は「CROW」と同率の3位まで人気が上がった。

しかし連載を続ける中で、サイコーが連載作業と人気による作業の増加によって病気(というか過労)に倒れて入院。普通なら「入院してでも描く」となりかねなかった(サイコー自身もその意向を示した)が、他ならぬサイコーの両親(特に母親)が川口たろうの悲劇トラウマを脳裏に甦らせてしまい錯乱一歩手前になり編集部に「息子まで殺さないでくれ」とつめよってしまった事から、やむなく執筆を一時中断して休載に至る。


しかし入院中休載している間に『TRAP』の人気を鑑みた他誌が多くの後追い作品を既に人気のある有名大御所作家に書かせる事態が発生しジャンルが戦国状態と化してしまう。

その結果、多くのファンが他誌の作品に移り人気が急落したのが致命的となり、連載再開から間もなくして打ち切りとなってしまった。


余談編集

「探偵と詐欺師をひっつける」(探偵が人を騙す)というアイディアは1986年に『週刊少年マガジン』に連載された『名探偵Mr.カタギリ』(原作シナリオ:鐘田頌太朗/作画:宇野比呂士)で既に取り扱われている。

で、この『Mr.カタギリ』の原作者である「鐘田頌太朗」氏であるが、これは同時期に『100万$キッド』(作画:石垣ゆうき)を手掛けていた宮崎まさるの別名義。

そして、この宮崎まさる氏は写楽麿の別名義も持っている。そう。『人形草紙あやつり左近』(作画:小畑健)の原作を務めていた人物なのである。なお宮崎名義では同じく小畑と組んだ『力人伝説-鬼を継ぐもの-』もある。


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