ひとりぼっちのメイドさんに家族ができるまでの物語。
概要
『サンデーうぇぶり』(小学館)にて2020年6月28日から連載中(隔週日曜日更新)のしょたん(Pixiv / Twitter)による漫画作品。
単行本は第8巻まで発売されている(2024年9月現在)。連載期間に比べて巻数が少ないが、2022年11月27日〜2023年8月13日の間、長期休載があったことによる(2023年は単行本の発売がない)。
2023年12月23日、テレビアニメ化の発表がなされた。
2024年10月からAT-Xに加えてBS朝日、ついでにテレビ朝日系列(25局中24)局で放送される。
アニメーション制作はFelixFilm。
あらすじ
高校生・人好の家に「雇って欲しい」とやって来たメイドさん。前職は殺し屋、特技は暗殺、家事は全くの初心者…。
無茶なお願いに戸惑い断る人好だったが、メイドさんに命を救われ、その心の純粋さに触れる。お人好し過ぎる一面も相まって、二人の不思議な生活が始まるのだが…!?(公式アプリより抜粋)
登場人物
- 横谷人好(よこや ひとよし)
CV:代永翼(2021年CM・PV)、熊谷俊輝(TVアニメ)
ごく普通の高校1年生の15歳。1月1日生まれ。身長157cm、体重57kg。現在、両親は不在で母と妹の李恋とは別居である。掃除はあまり得意ではないようで、メイドさんが訪ねてきた当初は部屋にはゴミが散乱していた。揚げ物とヒーローが好きで、背が低いことが悩み。
メイドさんの前職が殺し屋ということで恐怖心もあり、初めは雇うことに否定的だった。しかし、その彼女に命を救われたことで彼女への見方が変わり、彼女を雇うことに。
メイドさんに普通に接したり、自宅の前に捨てられていた犬を何の躊躇いもなく飼ったりなど、名前に違わずお人好しなところがある。
拾った犬にあげもち太郎と名付けたりするなど、周囲からはネーミングセンスが無いと言われている。流石にメイドさんの時には慎重に考え、名前のない彼女に「雪(ゆき)」と名付けた。一応、雪が仕えているお館様の嫡子の嫁のいとこの次男宅に居候していた女性の孫らしい(要は赤の他人)。
- 雪(シュエ/ゆき)
CV:上田麗奈
ある夏の日に突如として人好の家へやってきたメイドさん。年齢と誕生日は不明。身長172cm、体重64kg。
肌は雪のように白く、髪はそれに相対するように黒い。自宅では基本的にメイド服を着ており、頭には鈴のついたカチューシャをつけている。
使用人として雇ってもらうべく人好の元へ訪ねてくるが、以前はお館様に仇なす者の暗殺など裏の仕事をしていたらしい。小さい頃からそういった仕事だけをしながら育ってきたためか、身体能力はズバ抜けて高いが家事などは驚くほどに不器用(少しずつできるようになってきた)。また、食事も生命維持のため程度にしか捉えておらず、人好の家を訪れるまでは味や品目を気にしたことはなかった。現在は直飲みするくらい勝田ソース(勝田惣菜店のとんかつソース)がお気に入り。
人殺しをしていた頃には「雪(シュエ)」という名前があったが、その由来から人好に嫌われることを恐れ、彼に名前を尋ねられたときは思わず「名前はありません」と答えた。その後、冬生まれであることから人好に「雪(ゆき)」と名前を付けてもらう。人好が通う高校に人好と同学年のいとことして転入しており、その際にいとこ設定から仮の姓として人好と同姓の「横谷」姓を付けられている。
出生時の名前は「マリア」。生まれながらに驚異的な知能を有する天才児だったが、その能力を見込んだ黒社会のとある人物によって両親を殺され、妹もろとも拉致される。以来、「師匠」の下で暗殺術を叩きこまれ、年端も行かない頃から暗殺業を遂行してきた。当初は妹を守るためだったが、「師匠」の洗脳もあって、次第にそのことも忘れて仕事をこなしていくようになり、家族の記憶が封印されてしまった。後にアンナとの再会を通じて断片的に記憶を取り戻していく。
幼少期のトラウマから犬が苦手。
- あげもち太郎(あげもちたろう)
CV:松井恵理子
ある日、人好の家の前に捨てられていたわんこ。お餅のように丸々していてもふもふのふわふわ。とても人懐っこい。名前の由来はそのまま「揚げ餅」に似ているから。略して「もち太」と呼ばれている。
- 横谷李恋(よこや りこ)
CV:飯田ヒカル
人好の元気いっぱいな妹。明るい性格でとてもよく喋る。人好とは別居中ではあるがよく訪問している。11歳の小学生。4月4日生まれ。身長140cm、体重36kg。
綺麗な人や強い人が大好き。そのため、美人で強い雪はドンピシャで瞬く間に彼女に懐いた。
バイクに轢かれそうだったところを雪に助けてもらった際には、轢かれかけたことよりも雪にお姫様抱っこされたことにドキドキするなど、メンタルが強く乙女チックなところも。
- グレイス / 新田(にった)
CV:Lynn
臨時でやってきた、雪と似た雰囲気の保健医。
初対面にもかかわらず人好の名前を既に知っていたり、彼と雪の関係を訊いたり、彼の初体験を奪おうとしたりと、何か訳ありなご様子…。
その正体は暗殺者時代の雪と知己である裏社会の人間。
横谷家のメイドとなった雪に興味を持ち、色々とちょっかいをかけてくる。
- 日陰ナカ(ひかげ なか)
CV:稲垣好
人好の学友の少女。引っ込み思案。兄の武(たつ)は生徒会長を務める。
太古に兎の呪いをかけられた忍者の家系の末裔。体力が低下したり、緊張状態になると体が徐々にウサギになっていく体質。
- Nazca(ナスカ)
その美貌と歌唱力で絶大な人気を誇るアーティスト。「勝田ソース」の大ファン。
その裏の顔は絶大な財力を持って、黒社会に通じる有力者の一人。
とある人物を殺すという共通の目的のためにアンナと協力関係にある。
その歌唱を聴いた人間を意のままに操る能力を持つ。
- アンナ / 杏 / 花(- / あん / フゥア)
ナスカの専属SPを務める女性。
雪(マリア)の妹。幼い頃に姉とともに「師匠」に誘拐され、暗殺者となった姉の庇護のもとで育ったが、次第に心が壊れていく姉を見ていられなくなり、姉が自分を守る(=心をすり減らす)必要がないよう強くなるため彼女のもとを離れた。後にナスカに拾われて暗殺者としてのスキルを学ぶ(その時代に日本で人好と出会い、「杏」を名乗る)。ナスカの情報網を利用して雪に暗殺を依頼したり、雪に恨みを持つ人物を次々と暗殺していく。そして雪自身をも殺したいと思うようになり、ナスカのバレンタインライブを機に激突。だが、殺しをやめた雪に敗北した事で姉妹の仲を修復した。
見たものを永遠に記憶する完全記憶能力を持つ。
- 人好の父
人好・李恋の父親で、人好の保護者。
妻(人好の母)とは離婚しており、仕事のため家にいることはほとんどない。雪の前の雇い主とは知り合いだった。
元妻とは今も会っており、李恋との仲は良好だが人好とは疎遠になっている。
用語
- 勝田総菜店(かつたそうざいてん)
人好の街が誇る、創業60年の惣菜店。店主の勝田夫婦が早朝から丹精を込めて仕込んだ総菜は安くて美味しいと好評で、有名人もお忍びで買いに来ているとの噂も。なお、店の看板は「勝田惣菜店」と書かれている。「勝田ソース」の生みの親。
- 勝田親衛隊(かつたしんえいたい)
人好が通う高校に存在する、勝田総菜店に魅せられた者たちが結集したグループの通称。
毎週水曜日に購買部で販売される超人気メニューの一つ、勝田ソースをふんだんに使用した焼きそばパン(通称・勝田パン)を手に入れるべく、命を賭して鍛えているらしい。
アニメ主題歌
「おとずれ」
tricotによるオープニングテーマ。作詞は中嶋イッキュウ、作曲・編曲はtricot。
「表情差分」
DUSTCELLによるエンディングテーマ。作詞・作曲・編曲はMisumi。
関連動画
2021年15秒CM
2021年PV
アニメ化特報
関連タグ
BLACKLAGOON:同じ出版社の系列雑誌から連載されている作品で、作者のしょたんは『BLACKLAGOON』の登場キャラクターロベルタが好きで雪のモデルに乗ったとインタビューで語っている。