CV:太田淑子(第32・33話)、北浜晴子(第34話以降) 人間態:渡辺やよい、原良子、川崎あかね
概要
『宇宙鉄人キョーダイン』第31話から登場した闇将軍ガブリンの片腕にしてダダ星のNo.2。東南アジアの民族衣装のような黄金色の容姿をしている。「クイーン(女王)」という名前からも分かるように女性である。
武器は波のような形状の剣と金色のナイフ。他にも鞭を持つ事もあり、この鞭はキョーダインのエネルギーも吸収した。
一度はキョーダインに倒されたデス五人衆を復活させて自らの配下とし、彼らと共に作戦の実行に当たった。
キョーダインを何度もピンチに追い込んだものの、慢心故に止めを差すチャンスを見逃した事でいつも逆転されてしまい、最終話でついに倒された。
変装と活動歴
100の顔を持つとされ、劇中では様々な女性に化けて悪事を働いた。ただし、OPクレジットには役名に「〇〇実は?」と表記されており、視聴者には正体がバレるというネタバレが起きていた(終盤では省略されていたが)。
富士アキ子
演:渡辺やよい
第32話に登場。葉山健治のクラスの担任の代理として健治の小学校に潜入した。自室を訪問した健治達3人に「個人授業」と偽って催眠術を施し、ベース円盤を無断発進させたり、ダダ星円盤に搭乗させて大暴れさせた。しかし、異変に気付いた同級生の陽子を自室に監禁していた事がサイバグラフィー譲治に知られ、作戦が露呈した。最終的にスカイミサイルでアジトのマンションを破壊され、ガブリンとデス五人衆と共に撤退した。
ちなみに10年前の他社の作品に登場した同名の女性隊員とは無関係…と思われるが、第32話の脚本を担当したのはその作品に参加した事もある上原正三氏だったりする。
バトル准将
演:渡辺やよい
第33話に登場。世界最強のレインジャー部隊を率いる重要人物とされるが、本人と入れ替わったのか否かは不明。デス五人衆を兵士に変装させて地球防衛軍に潜入し、防衛軍の新兵器である「ドリルミサイル」の奪取を目論んだ。また偽兵士に「キョーダインに襲われた」と偽証させ、キョーダインを逮捕に追い込んだ。しかし、グランゼルの逮捕に失敗した事、たまたま捕まえた健治とゴンベスが隠し持っていたナイフで脱出した事が遠因となり、作戦は失敗に終わった。
OPクレジットでは「バトル大佐」と表記されていた。
魔痢亜(まりあ)
演:渡辺やよい
第34・35話に登場。ガブリエル大魔術団を率いる魔術師で、悪魔のようなコスチュームを身に着けている。ピエロに化けたデス五人衆の他、怪力男(演:大前均)、火吹き男(演:栗原良二)という部下を持つ(彼女は「ターザン」と呼んでいた)。地殻変動制御マシーンを有する地下秘密基地の建設のために人々を拉致して労働に従事させ、同時に横浜ドリームランドで少年少女を誘拐し、テストで優秀な成績を残した子供をダダ星の労働力として本国に送ろうとした。催眠術や引力を操る赤い宝石を持つ。しかし、変装していたサイバグラフィー譲治・竜治をむざむざ拉致した事や、さらった健治達にマシーンの秘密を暴露した事が仇になり、またもや作戦は失敗に終わった。
雪おんな
演:渡辺やよい
第36話に登場。白装束(ただし和装でなく洋装)を着た白い顔の美女。口から人間を一瞬で凍らせる冷気を放つ。雪女の伝説がある山間部の地下に冷凍装置を設置し、キョーダインと日本中を氷河に閉じ込めようとした。また村娘にも化け、サイバグラフィー譲治を捕えて、動けない彼の布団の下に氷を置くという嫌がらせをした。しかし、ゴンベスがドリルでグランゼルと共に地中を潜って駆け付けた事で譲治達は助かってしまい、冷凍装置もキョーダインに破壊された。
占師シルビア
演:渡辺やよい
第37話に登場。「あらゆる事が手に取るように分かる」と自負する黒服を着た占師。「ガブリン映写機」という別の世界に行ける映写機を使い、地球防衛軍の新兵器「コマンドミサイル」(の発射装置)を製造する第1秘密工場を砂漠の世界に転送した。さらに映写機があるアジトを占いの家に偽装し、来訪した健治達を囮にサイバグラフィー譲治・竜治を砂漠の世界に転送した。そして彼らを拘束して裁判にかけ、重労働の刑を課した(出廷した再生ダダロイド達は死刑を求刑した)。別世界であるためキョーダインのコールも無効になるが、弾頭そのものを製造する第2工場を転送した際に地球とのリンクが生じ、その隙にキョーダインのボディがコールに応じてしまい、キョーダイン達は別世界を脱出してしまった。
なおシルビアという名前は次回予告にのみ登場した。
巫女/老婆
演:北村魚(正確には「異体字」、巫女)、田中筆子(老婆)
第38話に登場。鬼に化けたデス五人衆を従え、ガブリンの声で彼らにキョーダイン打倒を命じた。まず老婆の姿で子供達の左掌に「病」という字を書き、高熱になる呪いをかけた。さらに健治に接触して「賽の河原」という場所まで誘導し、今度は巫女の姿で現れて「日没までに健治の背の高さまで石を積めば呪いの文字は消える」と宣告した。鬼の妨害に遭ってなかなか石を積む事が出来ない健治だったが、スカイゼルがベース円盤を太陽に偽装した事でタイムリミットが伸びてしまい、石の塔は完成して呪いは解けるのだった。なお本来の目的はキョーダインの誘き出しだったのだが、結局今回もキョーダインを倒せないまま退散した。
今回は上記の3名とは違う俳優が演じた。
光子
演:原良子
第39話に登場。城南病院の看護師。城南病院を占拠して「引力倍加装置」を設置し、地球に接近したマレー彗星を地球に引き寄せて衝突させようと目論んだ。また設置作業を目撃した健治の友人・明少年を特殊な薬品で喋らせないようにした。地球防衛軍に「ベース円盤およびスカイゼル、グランゼルの破壊」「(サイバグラフィーの)葉山譲治、竜治の引き渡し」「防衛軍の武装解除およびダダ兵団への投降」を要求したが、彗星接近に伴う隕石の落下地点から装置の場所がキョーダインにバレてしまう。マレー彗星が最接近すると円盤で病院を脱出するが、キョーダインはキョーダインパワーで装置の作用を逆転させてしまい、マレー彗星は地球を離れるのだった。
黒木美紗
演:原良子
第40話に登場。妖艶な予言者で、カスタネットを愛用している。人々にブラックナイトの降臨を予言し、彼を擁護する活動をして地球人の心を惑わした。
余談
彼女の名前は「ガブリンクィーン」だったり「ガブリンクィン」だったり一貫しておらず、OPクレジットですら毎回表記が異なっていた(本記事では「ガブリンクイーン」とした)。
1970年代の石ノ森作品では女性幹部はゲストキャラとして登場し、数話で退場する事が多かったが、彼女はレギュラーキャラとして登場し、1クール以上に渡ってヒーローと対決した。