※この記事は第1部六章「神聖円卓領域キャメロット」のネタバレを含みます。
概要
『Fate/Grand Order』におけるランスロットと、マシュ・キリエライトのコンビ。
バーサーカー時の彼は人語を介せない状態にもかかわらず何故かマシュと意思疎通が出来ていた。これについてはマイルームでの台詞もあり、マシュが宿したサーヴァントの正体と関係があると目されていた。
そしてメインストーリー第1部六章「第六特異点 神聖円卓領域 キャメロット」にて、セイバークラスでの彼が登場し、マシュに宿っている英霊の正体が判明したことで「息子が能力を譲渡したデミ・サーヴァントである」という関係が正式に明らかになった。
しかし元々親子仲は決して良好とは言えない。
元の英霊であるギャラハッドの生前は、ごく幼少の頃を除いてランスロットをまるで父と思っておらず、会話が発生しても「親を親とも思わない口調」で毎回トゲトゲの対応をされていたらしい。
マシュもその影響を大きく受けてしまっている事に加え、第六章で出会ったランスロットが残念なプレイボーイの側面を何度かさらした事もあって、普段の彼女から想像つかない程に辛辣な対応をする。ダ・ヴィンチちゃんを助けた理由が「遠目に見ても美人だったから」と言っただけでゴミを見るような目を向けるのはまだマシな方で、三蔵ちゃんに「チャーミング」と言っただけで「頭の病気ですか?」、「穀潰し」などといった言葉の槍をぶっ刺してくるほど(これは大事な決戦の直前にナンパしてたタイミングの悪さもあったが)。
生前「父」と呼ぶことが無かったギャラハッドと違い、マシュは「お父さん」とランスロットに呼びかける事があるが、ランスロット曰く「心の準備ができていないとショック死しかねない」との事なので、皮肉をたっぷり込めた上での「お父さん」呼びである事は想像に難くない。
最も弁解するとマシュにはその特殊な出自上「親と呼べる存在」がいないため、ランスロットは彼女にとって血縁上唯一『父』と呼べる存在でもある。一方のランスロットもどう接すれば良いかわからないものの、『娘』のマシュの事を何かと気にかけている。見方によっては「反抗期の娘と、不器用ながらも寄り添いたい父親」という関係性に見えないこともない、似たもの同士な親子なのである。
ちなみにバーサーカー版の彼に対してはマシュの対応が柔らかく、上述の意思疎通のほか、彼の人物像について「バーサーカーでありながら比較的温和」と評したり、キャラクエにおいても見事な連携(?)を披露している。
あくまでこれも六章以前に描かれた2人の関係性を仄めかす伏線であり、また六章後の設定での絡みが描かれていないため現在はどういう関係になっているのかは不明だが、理性を持つセイバーのランスロットのマイルーム会話の台詞はほぼ騎士王やギネヴィアの話題、主人公への忠義で占められ、ギャラハッドについては一切触れていないのに対し、バーサーカーの彼は『聖杯について』の会話で「Gala……had……」と息子の名前を出しており、狂化していながらもギャラハッドへの思いが残っていることが窺える(ちなみにセイバー版は聖杯への願いについては、ZERO時と同じく「王からの裁き」だけを願っている)。もしかしたらこの辺りの差が対応の違いとして表れているのかもしれない。
作中での二人のやりとり
第二回のネロ祭でランスロットがマシュからの評価を気にしていたり、メイヴの幕間ではメイヴの宝具に興味を示すマシュに対し、ロマンが自分がランスロットに叱られると叫んでいるなど、ランスロットがマシュのことを気にかけているのが窺える。
『ハロウィン・カムバック!超極☆大かぼちゃ村』では、女王の配下のランスロットがエリちゃんたちカルデア組を迎撃するためにトリスタンと共に現れたが、マシュを見た瞬間に即逃亡。直後に変装能力でバーサーカーの鎧姿になって戻り、自分の名前を言おうとしたトリスタンを羽交い締めにし、そのままシラを切り通した。ちなみにマシュは謎の狂戦士の姿に何故か苛立ちを抱き、隙あらば兜を外そうとしていた。
後に追加されたイベントやキャラクエなどでは、マシュがランスロットを軽蔑する際には「冷たい眼で無視」している(そしてランスロット自身も相当堪えている)ことや、密かにマシュがランスロットの異名を『湖の騎士』から『ミミズの騎士』に変えたがっていることが明かされるなど、カルデアでもかなり手厳しく接していることが描かれている。
また、マシュ自身もマスターたる主人公が絡むと時おりおかしな方向もとい斜め上にテンションが急上昇して振りきれる事があり(典型的な例がコレ)、巷ではあの父親にしてこの娘ありだ……と言われていたりもする。
2018年5月に行われたイベント『虚月館殺人事件』では、あくまでも便宜的にランスロットの姿が当て嵌められているだけの別人である「アダムスカ・ヴァイオレット」について、主人公からの伝聞で表面的な人物像を知っただけであるにもかかわらず「確信も確証もないが、ろくでもない家長であることがにじみ出ている」と断言するなど、ある意味病的ともいえるほどの拒否反応を示している。一応弁護しておくと、アダムスカは性格的な情けなさはあるものの誠実さと家族への愛情に満ちた善人であり、むしろ致命的(文字通り)なろくでなしは「もう1人の家長」の方であった。
ただし同イベントの終盤で、教授からランスロットのイメージについて問われた際には真っ先に「ギャラハッドさんのお父さん」と答えており、曲がりなりにもマシュが彼に対して抱いている一番大きな認識は『裏切りの騎士』などの汚名ではなく『父親』であることが窺える。この辺りを見ても、やはり不器用ながらもたしかな親子関係であるといえるだろう。
『2018年の水着イベント』では、ランスロットが持ち前の変装スキルでかなり様変わりしており、マシュも正体に気付いていなかった。それを良いことにマシュに対して他人のふりしてお茶に誘っていたり(タイミングが悪すぎた為相手にされていなかったが)、ガウェインやトリスタンと共に様々な女性を助けるという名目のナンパをしていたりと、マシュが冷めた視線を送るのも無理もないような残念ぶりを発揮している。
ちなみに主人公たちが円卓メンバーをモチーフにしたカオスな同人誌を売り出した時は、ランスロットは真っ先に見つけながらもマシュがいてなかなか近付けず、トリスタンに呆れられていた。
第2部6章『妖精円卓領域アヴァロン・ル・フェ』では、本編終盤の半ばにあたる『獣の厄災』と化した妖精騎士ガウェインことバーゲストを、(その実態がたとえどれ程上辺が綺麗なだけで中身は醜悪な有様だったとしても) 同じ様に妖精國を「美しく素晴らしい国」と称し、そこに住むみんなに慕われた一人の騎士として『救ってあげたい』というマシュの願いに、主人公と一時的に戻っていたギャラハッドの力が合わさり、『妖精騎士の着名による縁』が昇華される形でランスロットがガウェインと共に召喚。
その際ランスロットの「娘の覚悟を決めた戦いなら是か非でも親として駆けつけなくては(意訳)」ともとれるニュアンスの言い回しに、マシュも「授業参観気分ですね!」と若干照れくさそうな表情をしつつ力を貸してくれることを喜び、一緒に『厄災』を打ち払った。そこには彼の方からすれば、「娘の騎士としての晴れ舞台を見たかった」というだけではなく、生前は叶わなかった親子で力を合わせ、協力して強大な敵を倒す。という夢が実現した喜びもあったのかもしれない。
余談になるが、二人の関係は1部6章で判明するマシュの真名のネタバレに直結するため、6章クリアしてなくても参加可能なイベントでは二人の関係はぼかした表現になっている。最も何か関係があるんだろうな程度にはわかってしまうが・・・
ゲーム中の性能的な相性
大まかに言ってしまえばベストコンビに近い。
そもそも剣ランスロットはスキルが攻撃面に特化し、瞬間的な火力だけならば星4の中でも最上位と言われることも。
しかしその反面、防御面は心許なくスキルの切れ間を如何にして凌ぐかが課題となっている。
そしてその課題をフォロー出来るのがマシュ。
父のスキルの切れ間にマシュのスキルや宝具などで凌ぎ、次の攻勢に向けて父を守ると言う戦術を可能としている。
ここにスキルのCT短縮・体力回復・NP回復と言った持久戦の要とも言える宝具を持つ大化生を加えると、単体攻撃しか持たないという欠点に目を瞑れば攻防に長けた理想的なパーティーが組みあがる。
ただしあくまでも、3騎ともスキルを十分に育て上げているのが前提である。
関連イラスト
ギャラハッドが一緒
関連タグ
Fate/GrandOrder Fateシリーズのコンビ・グループ・カップリング一覧
マシュ・キリエライト/シールダー(Fate/GrandOrder)
ランスロット(Fate)(バーサーカー(Fate/Zero)/ランスロット(セイバー))
湖親子:ギャラハッドだけの場合、このタグが使われる事もある。