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概要編集

正式名「種付けおじさんの異世界プレス漫遊記~その者、全種族(勇者と魔王も含む)に種付けし、世界を救った最強無双のハーレム王なり~


作者はくさもち

書籍版はMノベルスから出版、挿絵はマッパニナッタが担当。既刊2巻(2024年現在)。

漫画版はモンスターコミックスから出版、灰刃ねむみが担当。既刊2巻(2024年現在)。


ご存じ異世界ファンタジーものであるが、種付けおじさんを題材にしているのか著者が手掛けたパワハラ聖女以上にエロとコメディーが強調されている。その事もあってか、再びマッパニナッタとタッグを組んだ。

当然内容も「弱きを助け、強きを挫き、好みの女性をママにする」といったものとなっている。

また、名前の由来も作中で解説、そうとまではいかなくともそれを匂わせるシーンがある。

パロディも少なからず仕込まれており、web版ではその名称をそのまま載せていた。とはいえ、書籍版や漫画版ではアウトなのか伏字という処置を取った。


漫画版では「ハーレム王の異世界プレス漫遊記 ~最強無双のおじさんはあらゆる種族を嫁にする~」に変更。web版や書籍版とは違った場面が描かれている。


あらすじ編集

真面目に生きながらも孤独に死んだ男は女神ニケに「動けるデブバージョンの種付けおじさん」に転生させて欲しいと願い、自らをゲンジと名付けて転生した。

ニケもまた上司の女神にお目付け役としてまんまるなひよこの「ぴのこ」にされてしまいゲンジと共に剣と魔法の大地に立った。


ゲンジは好みの女性をママにしようと、その道中で巻き起こる問題を次々と解決していく。


登場キャラクター一覧編集

ゲンジとその関係者編集

  • ゲンジ

本作の主人公。

前世では真面目(?)に生きたものの、不摂生が祟って自室で孤独死を遂げた(漫画版では部屋が散らかった様子も描かれていた)。

そういった事情からか「自分を慕う多くの優しい人たちに囲まれたい」「あらゆる種族の女性と子沢山ハーレムを築きたい」という願望を果たす為に「種付けおじさん」に転生をお願いした。

ゲンジとしての外見は文字通り「動けるデブバージョンの種付けおじさん」となっており、オークと同類として扱われた。書籍版では顔つきがやや男前、漫画版ではやや濃い目となっている。

性格や言動は紳士のようで、息をするように下ネタが飛び出し、いろんな意味でストライクゾーンの広い性癖を持った変態。動機も当然「女性を手に入れる」であり、それでいて他者からのツッコミもポジティブに解釈するなどメンタルも強い。

この様に己の欲望に忠実ではあるが、確かな善性を持っており、ニケにも人々を助けられる力が欲しいと願い、女性を無理やり種付けしないという指針を持っている。そして彼の行動は結果的にこの世界に生きる者達の抱える問題を解決していく。

ニケ(ぴのこ)からは唯一無二にして最強の大剣「天牙」を授かり、後に「送り狼の鎧」も手に入れた。

取得するスキルも、如何にも「卑猥」なものが多いが、これらを組み合わせていく事も。

名前の由来は光源氏から(尚、それを聞いたぴのこからは呆れていた)。


  • ぴのこ/ニケ

本作のツッコミ役兼正ヒロイン。

美貌を持つ女神であるが、転生者として異世界に立ったゲンジと共に行動している。本来女神は転生者と同行しないが、ゲンジに可能性を見出した神々から特例として記録係という形で出向させられた。おまけに丸々と太ったひよこの「ぴのこ」にされ、女神としての力も殆ど封じられたが、長い休暇と称して地上を思いきり満喫すると割り切った。

ゲンジの常軌を逸した性癖に基づく行動に呆れとツッコミを入れており、転生前のゲンジの願いにもドン引きしていた。

ニケの名前の由来はギリシア神話の勝利の女神「ニーケー」であるが、当人は異世界の女神である為、全く関係ないと否定している。


  • ユニコーン

ゲンジのスキル「処女厨」で召喚される一角馬。

処女を感知できる一方で、処女以外の女性には即座に角で襲い掛かる凶暴性を持っている(メリディアナの時は「露骨に態度を悪くする」ぐらいで済ませたが)。

複数召喚も出来るが、お目当ての女性と被った時は決闘に発展する。尚、負けた方の処遇は媒体によって様々であり、web版と書籍版は地面に消えるが、漫画版ではゲンジが乗っていた。

尚、お目当ての女性が異性に純潔を捧げる姿を目の当たりにすると悲観に暮れることも。


  • マリリン

オーク族の美魔女。年齢不詳。

雌オークの中でもとりわけ性欲が強い上に、雄オークの童貞を悉く奪ったことから「童貞食い」とも呼ばれる。

召喚スキル「店外デート」で召喚可能であり、劇中ではエイシスを狙撃したエルフの男への制裁に使われた。

漫画版では登場せず、ゲンジが上記の狙撃したエルフの男に斬りかかろうとしていた。


  • シンディ

ルーファギルドの受付嬢。年齢は二十代半ばと思われる。

ディアンドルの様な衣装を纏っているがスカートの丈は短く、尚且つその服からもハッキリ分かるほどの巨乳であり、全体的に妖艶な雰囲気を漂わせる金髪美女。

「女性として生まれたのならば最も強い男に抱かれたい」という願望を持っており、その条件も「ドラゴンの中でも最強の黒竜を単身で狩る」とかなりの難関。当然ながら、黒竜の余りの強さから他の冒険者達からもよく揶揄われており、流石に当人も赤竜で我慢していた。

それ程までに最強の男に拘るのは、かつて生まれ故郷である田舎の村で幼馴染と愛を誓いながらも、緑竜が襲撃してきた時はその幼馴染に囮同然に置き去りにされた為※1。近くの冒険者に助けられて事なきを得たが、その時に味わった絶望から田舎の村を飛び出した。


  • エイシス

ダークエルフの女戦士。

銀色の髪と淡い褐色肌、引き締まった肉体に露出度の高い衣装を纏っている美女。

オークに連れ去られた同胞を取り戻そうと単身オークの集落に向かっていたが、その最中に遭遇したゲンジを見るやオークと見間違えて口撃した(後にゲンジのある行動により非礼を詫びた)。

彼女が単身同胞を助けに向かったのは、ダークエルフが通常のエルフより個体が少ない上に立場もかなり弱いことから、実質的に誰かを頼る事が出来なかったため。同胞は無事に保護されたがエルフの里の者たちに「オークに手籠めにされた」という疑いをかけられ狙撃されかけた。後にゲンジが同胞を助けると約束してそれを実行、VRニケによる神託によりダークエルフの抱えている問題は解決された


  • アルティシア

エルフの里の長にしてエルフの女王。年齢は三十前後らしい。

赤いドレス姿と手にした神秘的な杖、薄い金色のロングヘアーとその頭部に飾られた黒いティアラが特徴。

全体的に高飛車な雰囲気を持つ巨乳美女であり、性格もそれに違わずに自らを「誉れ高きハイエルフ」と自称する程の傲岸不遜となっている。

圧力でゲンジ以外の者達を「地に伏せたり」、魔力による肉体強化でゲンジを片手で容易に持ち上げる等、上記に恥じぬ実力を見せている。

実は尻が弱い上に露出狂で生粋のマゾヒストである。自らの肩書がかなり窮屈になっており、自らの性癖を人に隠れて発露させる事でストレスを紛らわせていた。


  • リザベラ

聖都一の高級娼館「パレスオブヴィーナス」の娼婦、その中でナンバーワンに君臨している女性。

自らに想いを寄せた貴族の男性を拒絶した事で失恋の腹いせとして無理心中を図られ、その結果床に臥せてしまう程の酷い状態に陥っていた。

web版と書籍版では無理心中を図ろうとした貴族の男性に「薔薇毒」を移されてしまい、既に末期にまで進んでいたのか、全身に包帯を巻かれた上に、左目を失明していた。だがゲンジの「母胎回帰」で「薔薇毒」を完治され、アルティシアによって肉体を浄化された。

漫画版では貴族の男性が自らの命と引き換えに呪術師に作らせた首飾りを付けたせいで体調を崩し始め、やせ細る程に衰弱させられていた。尚、貴族の男性は他の娼婦に怪しまれない様に知り合いを介してリザベラに贈った他、リザベラを「母胎回帰」で治そうとしたゲンジを排除しようとした。そのゲンジとの会話の際に、娼婦に入れ込んだ事を咎めた父親を手にかけていた事が判明しており、より悪質さを見せていた。最終的に元凶である貴族の男性をゲンジの手で消滅させた事で首飾りが破壊、全快した。


  • パール/オパールクァンツ

勇者として選ばれた女性。パールは通称で、オパールクァンツが本名。因みにゲンジから「おパンツちゃん」とあんまりな呼び名を与えられた。

陛下の後妻が増税や軍拡などを行っている事を大臣たちに直訴したものの、怒りを買って謹慎させられてしまう(実はメリディアナの魅了で大臣たちが籠絡された事が原因)。

協力を求めて屋敷に潜入したゲンジと最悪の出会いをし、後日再会した際に「母胎回帰」の効果で身体が火照るのを気絶していた時に色々されたからと勘違いし、ぴのこにむっつり認定された。

勇者以外には持てない聖剣エクスカリボールを扱えるのは勿論、雷撃魔法なども使いこなす。聖剣に選ばれた事から「清らかなる乙女」の二つ名を与えられている。


その他のキャラクター編集

  • ミモザ、ラティア

ガルーム辺境伯の令嬢とメイド。ミモザは10代の少女で、ラティアは20代半ばの女性。

馬車での移動中にジャン率いる暴漢達に襲撃されるが、ゲンジの助けにより事なきを得た(尚、護衛の兵士たちは暴漢達に殺害された)。

謝礼として、ガルーム辺境伯に伝わる送り狼の鎧をゲンジに授けたが、その姿を纏ったゲンジから目を逸らしていた。


  • ドラゴン

翼の生えた爬虫類上のモンスター。どの種族でも緑色の体で生まれる。

最初の個体である「緑竜」が赤色に染まる事で成熟した「赤竜」となり、金札(Sランクに相当)の冒険者5人がかりでようやく倒せる程の強さを持つ。ごく稀に「赤竜」から黒に染まる「黒竜」に変異する場合があり、そうなった時の強さは「赤竜」とは比べ物にならず、聖都の勇者も金札の冒険者を大勢連れても仕留める事は出来なかった。

その内の一体である「隻眼の黒竜」も例外ではなく※2、「天牙」と「送り狼の鎧」を装備しているゲンジも真正面で挑んでいたら返り討ちにされると分析したが、あるスキルによる奇策で動きを封じられた所を首を一刀両断された。

さらに「黒竜」よりも強大な「白竜」というのも存在しており、人の手に負えない強さを持つ「神獣クラス」に分類されている。


  • オーク

鮮やかな緑色の肌と豚鼻をしたモンスター。普段は集落に暮らしている。

雌オークは力士と例えられるような豊満な体系をしているが、筋肉の上に脂肪を纏っている事から大振りの棍棒を容易く振り回すだけの怪力を有しており、中でもクイーンはひと際大きい体格をしている。

種を残すのに重要な雄の出生率が圧倒的に低く、しかも雌オークの性欲も盛んな事から「マグワイ」も相当なものであり、雄オークでさえも干からびさせてしまった。

しかもそれに辟易した雄オークはたまたまいたダークエルフの少女達を癒し目的で連れ去っており、それが「マグワイ」の積極性が極端に落ち込むなどの問題点に直面していた。

雌オークもその原因となったダークエルフの少女達を手にかけようとしたが、後にゲンジがその役目を担ったことで解決、ゲンジは集落の主となった(とはいえ、ゲンジにとっても過酷だったのか、「マグワイ」を終えた後の体系は瘦せ型になってしまった)。


  • メリディアナ

魔王軍の幹部であるサキュバスクイーン。

国王の後妻として潜入し、国の重鎮を魅了で籠絡させている他、軍拡と増税を行っている。国王が体調不良に陥ったのも彼女の仕業であり、そのきな臭い動きを感じ取ったパールを間接的に謹慎に追い込んだ。

淫魔の女王だけあって魅了攻撃は相当なものであり、高ランクの精神耐性系スキルを以てしても本能に直接訴えかけていく。

これにより対象の身体を無意識にメリディアナを求めていき、最終的には「男にとっての大事な物」を破裂させる。

性欲を増幅させていく為、これに対抗するには自らが持つ「全ての性欲」を消失させるしかない。


  • フェンリララ

魔王軍の幹部であるウェアウルフ。

性格は陽気なオネエ系であるが、同時に正義感に燃える者の心を折った上で残酷に殺す事を好む外道な一面を内包している。

人狼種に漏れず高い身体能力を駆使した爪撃と、月光を浴びる事で自らを強化する性質を持つ。とりわけ満月の時はパールを物ともしない戦闘力を見せた。


  • エンペラー

オークとインキュバスキングのハーフとして生を受けた男。

見た目こそやさしげな雰囲気を持つイケオジであり、誰に対しても気さくに話している。しかしその本性はぴのこに信頼させた上で冷酷に切り捨て、幸せな夫婦をどん底に突き落とす事に快楽を覚えている。

自身と関係を持った人妻が妊娠と出産をする「謎の集団妊娠事件」を引き起こした。また、Sランク冒険者の命を奪い取っている「英雄殺し」の張本人であるが、本人は勇者と共に隻眼の黒竜の討伐に赴いていたSランクの冒険者の一人と偽った。

上記の生まれから通常の種と異なり既に妊娠している女性に与える事により胎児の成長が以上に早くなるが、あくまでも「養分」である為、本当の意味で「自らの子供」を作る事が出来ない「種なし」。その特性からか、精通してから種馬の様にただ精を絞られ続ける日々を送り、後述のスキルを得てからは今までの鬱屈した感情と性癖をぶつけるかのように人妻を狙っていた。

工作系が得意と自称しており、所持しているスキル「エンペラーゾーン」は自らを中心に一定の範囲で発動された全てのスキルを無効化させる。


用語編集

  • 天牙

ニケから授かったゲンジの武器。後述の送り狼の鎧と同じく神話級に分類される。

唯一無二にして最強の大剣という触れ込みの通り、黒竜の首を容易に切り裂く事が出来る。但し、死霊の類には効かない。

名前の由来はゲンジの反応からしてかの用具の一種である「TENGA」と思われる。


  • 送り狼の鎧

ガルーム家に代々伝わる神話級の鎧。ミモザとラティアを助けた礼として獲得した。

普段は雄々しき咆哮を上げている金色の狼の像であるが、ゲンジの意志に応じて鎧として装着する。また、銅像形態でも自立行動が可能であり、ゲンジを背に乗せて移動した※2。

装着時の姿は黄金騎士、兜が胸についている時は所謂胸ライオンを意識しているが、ゲンジの体系のせいか、ぴのこからは「金ピカデブ犬人間」「帰宅を拒否する柴犬」と酷評された。

名前の由来は狼の姿をした妖怪の一種「送り狼」であるが、「意味合い」も解説されている。


  • 薔薇毒

リザベラが侵された性病の一種。

ぴのこが言うには〝タチの悪い即効性の梅毒〟であり、初期症状では発疹といった症状が起き、最期は全身から血を吹き出すように命を落としていく。

当然、この性病に効果的な薬は開発されていない為、この病にかかれば最後、死を待つしかない「不治の病」となっている。

漫画版ではこの病には患っていない代わりに「特別な首飾り」がそのポジションを担っている。


  • 聖剣エクスカリボール

パールが所持している聖剣。

「勇者」しか振るえる事が出来ず、それ以外の者が持つと途轍もない重さがかかる。「勇者」は生まれついての素質により所持できる他、生き様による後天的な要素によって得られる。

また、この聖剣に選ばれた者の身は魔や痺気、猛毒の沼でさえも浄化させる事が出来る。

名前の由来はかのアーサー王の聖剣「エクスカリバー」のフランス語読みであり、ぴのこも地球にある「エクスカリバー」について言及している。

因みに両者の関係性は「厳密には別物であるが、ほぼ同じもの」となっている。


注釈編集

※1:書籍版と漫画版。なお、web版ではこの場面は描かれていない。

※2:web版と書籍版では右目が斬撃で潰されているような記述があったが、漫画版では作画の都合か左眼となっている。

※3:web版と書籍版。尚、漫画版ではユニコーンに差し変わった。


関連タグ編集

カクヨム

ハーレム

種付けおじさん


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