書籍版
著者 | くさもち |
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イラスト | マッパニナッタ |
レーベル | ダッシュエックス文庫 |
既刊 | 5巻(2023年現在) |
Webtoon版
概要
正式名「パワハラ聖女の幼馴染と絶縁したら、何もかもが上手くいくようになって最強の冒険者になった ~ついでに優しくて可愛い嫁がたくさん出来た~」
◆第1回集英社WEB小説大賞《銀賞》受賞◆
王道ファンタジーとラブコメ・バトルとアクション、書籍版ではさらにエッチなシーンも楽しめる。重い展開はあまりなく、ヒロインの死や寝取られはないのでそういった展開が苦手な者には安心して読める。
Web版では本編が完結されており、後日談が掲載されている。
コミカライズ版が進行しており、2023年5月20日よりフルカラーwebtoon版がDMMブックスより配信開始。これとは別に通常版も鋭意製作中。
あらすじ
幼馴染であり剣の聖女エルマに日々パワハラを受けている荷物持ちイグザ。
イグザは《身代わり》という他者の代わりにダメージを引き受けるためにエルマが受けた痛みを引き受けたからだ。
世界を救うために耐えてきたが、余りにもわがままな振る舞いに腹を立てたイグザはエルマと絶縁してパーティーを抜けたのであった。
単独で行動することとなったイグザだが、《身代わり》が進化して《不死身》となった事で一気に強くなっていく。
さらに槍の聖女アルカディア、杖の聖女マグメルを出会いを果たしたイグザは彼女たちと幸せ(?)なハーレムライフをしながら、世界を救う戦いが始まった。
彼は聖女を率いる勇者であり、後に神をも超える最強の英雄へと至っていくのであった。
登場人物
一部の登場人物は楽園が由来となっており、書籍版二巻でも実際に言及されている。
勇者パーティー
本作の主人公。
聖女パーティーの荷物運びだったが離脱、後に聖女を束ね導く「勇者」となった。
聖槍が使える《神槍》のスキルを持つ〝槍〟の聖女。
聖杖が使える《無杖》のスキルを持つ〝杖〟の聖女。
- オフィール
聖斧が使える《冥斧》のスキルを持つ〝斧〟の聖女。
左右非対称の赤い長髪と淡褐色の肌をした美女。
粗暴な口調とグレートオーガと揶揄されるような荒々しい戦い方をしている。
初登場時にはある理由で盗賊団を率いてアフラールの商人達を襲撃していた。
その原因の解決と紆余屈折の末、イグザ一行(とハーレム要因)に加わる事となった。
名前の由来は旧約聖書に登場する黄金郷でソロモンが訪れたとされる地『オフィール』。
- ザナ
聖弓が使える《天弓》のスキルを持つ〝弓〟の聖女。
流れるような長い黒髪をした美女。
軍事都市ベルクアの王女であり、彼女をベースにホムンクルスが造られた。
父王ゼストガルドの非情な行動に従っているが、それにはある理由があった。
こちらもイグザが解決した事で、イグザ一行(にしてハーレム要因)に加わっていく。
名前の由来はモンゴル高原南部に設けられた都であり、桃源郷と呼ばれた場所『上都(ザナドゥ)』。
- ティルナ
聖拳が使える《皇拳》のスキルを持つ〝拳〟の聖女。
幼い少女の姿をしているが、踵や耳の所に魚のヒレがある。
人魚であるセレイアと人間の男性との間に生まれた為か、(外見や能力といった)両方の特徴を受け継いでおり、外見に反してイグザ達よりずっと年上である。しかし、子供扱いされるのは抵抗を覚えており、ババア扱いされるのは尚の事駄目である。
魔物に変えられた母親セレイアを攻撃する人間達に怒りを抱き、イグザ達にも攻撃を仕掛けた。
後にセレイアが元に戻った事で彼女もイグザ一行(であり、ハーレム要因)に加わった。
名前の由来はケルト神話に登場する妖精の国で「常若の国」と呼ばれる楽園『ティル・ナ・ノーグ』。
聖女パーティー
- エルマ
聖剣が使える《剣聖》のスキルを持つ〝剣〟の聖女。
慈愛の聖女であるのだが、その実態はとてもわがままで横暴な人物。
幼なじみであるイグザにパワハラを働いたが、それが災いしてとうとう愛想を尽かされ、絶縁されてしまう。
以降は新たな荷物持ちとしてポルコを雇うが、彼のあまりのポンコツ&無神経な言動に、自分が振り回される羽目になる。
名前の由来はアマゾンの奥地に存在すると考えられていた黄金郷『エル・ドラード』。
- ポルコ
エルマが即席で雇った荷物持ちの男性。
エルマの(表面上の)振る舞いから理想的な聖女と慕い、彼女の役に立とうと奮闘する忠義者であるが、エルマから内心で「豚」と呼ばれるほどの肥満体質に加え、デリカシーがなく、マヌケで、無自覚にエルマを苛立たせるような行動をする。
だがそれに気づく由もないまま、夫婦漫才の様なエルマとの珍道中を繰り広げる事となる。
名前の由来はイタリア語で『豚』を意味する言葉から。
女神
- イグニフェル
『火』と『再生』を司る女神。ヒノカミさまと崇められている。
火山島マグリドの火口に落下しながらも生存したイグザに感心し、自らの力の一端を与える。
名前の由来はラテン語で『火の』という意味する形容詞から。
- テラ
『地』と『生命』を司る女神。ジボガミさまと崇められている。
人間の負のエネルギーである『汚れ』をその身一つでで浄化していたが、
次第に増大していく『汚れ』に対処しきれずに呑まれてしまった。
魔獣を生み出す母へと変貌してオルグレンを脅かしたが、イグザに浄化された事で元に戻った。
名前の由来はラテン語で『大地』を意味する言葉から。
- トゥルボー
『風』と『死』を司る女神。
人間の愚行を目の当たりにした事で人間を見限り、アフラールを消し去ろうとしている。
実際、人間に対しては容赦ないが、子供に対してはつい世話を焼いてしまう部分がある。
名前の由来はラテン語で『竜巻』を意味する言葉から。
- シヌス
『水』と『繁栄』を司る女神。
通常の人の数倍を誇る巨体を有している。
セレイアが魔物にされたことを把握していたが、彼女を浄化する力を持たなかった故に何もできなかった。
後にセレイアを浄化したイグザに感謝する形で自身の力の一端を授けた。
名前の由来はラテン語で『湾』『入り江』を意味する言葉から。
- フルガ
『雷』と『破壊』を司る女神。
とても気性の荒い性格であり、テラも彼女にだけは「用心すること」とイグザに釘を刺している。
年に一度「都一番の美女」を神の生け贄として捧げているが、
飽きっぽい性格でもある為か、ある程度の期間が過ぎれば記憶を消して返していく。
反対に美女であっても男性と交わった場合「男臭いから抱けない」と拒む事もある。
名前の由来は恐らくラテン語で『稲妻』を意味する言葉から。
- オルゴー
〝創世〟であって〝双生〟でもある双子の女神の片割れである『創まりの女神』。
人間や亜人を初めとする、生命とスキルを持った生き物を生み出した。
そして、五種類の元素を司る女神の元の姿でもあり、その力をすべて有している。
- フィーニス
〝創世〟であって〝双生〟でもある双子の女神の片割れである『終焉の女神』。
魔物を生み出していたが、オルゴーのように母親になるという願いがあった。
だが彼女が生み出したものは、オルゴーが作り出したものを滅ぼす習性を持っている。
現在は封印されているが、エリュシオンら聖者は目的のために彼女の復活を目論んでいる。
名前の由来はラテン語で『終わり』を意味する言葉から。
聖者
- エリュシオン
《聖剣》のスキルを持つ〝剣〟の聖者。
一見冷静であるが、「人が生きていること自体が罪だ」という言葉から示すように、人間に対して異常なまでの憎しみを持っている。
人間を殲滅して亜人だけの新世界を作ろうとするが、亜人でも自分の脅威になると見做せば躊躇なく滅ぼそうしている。しかも、同じ亜人である聖者に対しても仲間意識はなく、利害の一致で結託しているという打算的な面が見受けられる。
名前の由来はギリシア神話に登場する死者の住む楽園『エリュシオン』。
- へスペリオス
《無杖》のスキルを持つ〝杖〟の聖者。
〝インキュバス〟である為か、人間・亜人問わず全ての女性を虜にする力を持っている。
ドワーフの技術力を危険視したエリュシオンから「(自らの力で)コントロール出来る一部の女性」を除いてドワーフの里を殲滅に向かった。
手始めにナザリィを虜にし、イグザから聖女を奪う為に魅了をするも、その聖女達は既にフェニックシールが刻まれたので失敗に終わる。
最終的には人の女に手を出した報いとしてイグザに炎で焼かれて戦死した。
名前の由来はギリシア神話に登場する「西の涯の園」に暮らすニンフ『ヘスペリデス』。
- シャンガルラ
《皇拳》のスキルを持つ〝拳〟の聖者。
〝人狼種〟である為か、月光下ならば無敵の強さを誇る。
気性は荒い上に好戦的で、シヴァはおろか同胞である聖者にもくってかかる。
戦う理由は退屈しのぎであり、エリュシオンの計画に加担しているのもそれに法ったものだと思われる。
名前の由来は恐らく、イギリスの作家ジェームス・ヒルトンが出版した小説「失われた地平線」に登場する理想郷『シャングリラ』。
- ボレイオス
《冥斧》のスキルを持つ〝斧〟の聖者。
〝ミノタウロス種〟の亜人でもある為か、聖者の中では一番の巨躯を誇っている。
根っからの武人であるが冷静沈着であり、シャンガルラをたしなめることが多い。
名前の由来は恐らく、ギリシア神話に登場する「楽園」に暮らす架空の民族『ヒュペルボレイオス』。
- アガルタ
《神槍》のスキルを持つ〝槍〟の聖者。
〝竜人種〟の亜人でもある為か、強固な鱗に覆われた尻尾と肢体を持っている。
彼の種族は一夫一妻が基本であり、イグザの嫁の一人であるアルカディアにその事を問いかけた。
名前の由来は地球の中心にあるとされる理想郷ないし都市『アガルタ』。
- カナン
《天弓》のスキルを持つ〝弓〟の聖者。
エルフではあるが、銀発と褐色の肌、取り分け強大な力を持つ異端種ダークエルフ。
無益な争いを望まないが、目的の為なら殺すことも厭わない。
名前の由来は旧約聖書でアブラハムの子孫に神が与えた約束の地『カナン』。
魔族
- ヨミ
魔族の一人。死人のような姿をしている。
冷静沈着で気難しい事を言うが、魔族のあらましを説明している。
異能は《超復活》。〝汚れ〟がある限りは復活し、更には受けた傷を糧に強化される性質を持つ。
名前の由来は日本神話における死者の世界『黄泉』。
- パティ
魔族の一人。可愛らしい外見をしているが、性別は男。
性格も天真爛漫であり、エルマと戦う理由も自分に挨拶したからであった為、彼女を呆れさせた。
異能は《超変身》。ある者に変身でき、尚且つ気配すら欺ける。
名前の由来は波照間島のさらに南にあるとされた伝説上の島『南波照間島(パイパティローマ)』。
- リュウグウ
魔族の一人。扇情的な装いをしている女性。
花魁言葉を用いており、その事からエルマに「ありんす」というあだ名をつけられた。
異能は《超同調》。どんな攻撃でも〝呼吸〟を感知する事が出来、それを読み取って強烈なカウンターを叩き込んでいる。
名前の由来は中国の伝説や童話の『浦島太郎』に登場する水中の都『竜宮城』。
- エデン
神々しい雰囲気を漂わせる魔族。
ある者によって聞かされたフェニックスシールを淫紋と同じ類のものと捉え、嫌悪感を抱いていた。
人の身長と同じ大きさの掌打による攻撃と防御で活用している。
異能は《超拒絶》。全ての障害を弾き、瞑想状態が深ければさらに効力を発揮する。
名前の由来は旧約聖書『創世記』に登場する地名『エデンの園』。
- キテージ
道化師然とした姿をしている魔族。
他者を人形のように操って甚振り、同士討をさせる事を楽しむ外道。
異能は《超拒絶》。一度攻撃を受けると、同じ者からの攻撃が二度と効かなくなる。
名前の由来はロシア正教古儀式派の伝説上の聖地『キーテジ』。
- アイティア
淫魔のような格好をしている魔族。
誘惑する事があるが、一方で仕える者をあっさり変える一面もある。
異能は《超擬態》。対象の弱みに漬け込むのに最適な姿に変える。
名前の由来はギリシャ神話に登場する南の果ての国『アイティオピア』と思われる。
- トウゲン
老人の姿をしている魔族。
人間の身体を嬉々と解剖するなど、異常性を見せている。
異能は《超傀儡》。一度解剖した者を生者と『変わらない』形で傀儡化させる。
名前の由来は中国の伝説に登場する楽園『桃源郷』。
- ヴァロン
フード付きの外套と拘束具で全身をきつく縛られたような出てだちをしている魔族。
異常なまでの食欲を持っており、パティからも恐怖を抱かれている。
異能は《超飢餓》。あらゆるモノを取り込むが、いくら食べても決して満たされる事はない。
名前の由来はアーサー王伝説に登場する伝説の島『アヴァロン』。
その他
- カヤ
マグリドの巫女にして町長の孫娘。
火口の内部にあるだろうヒノカミさまの神殿の案内役である。
- レイア
レオリニアで構える『ラフラ武器店』の経営者。一人娘であるフィオがいる。
先代経営者であり夫のラフラを亡くしてからはガンフリード商会の妨害に遭って客足が遠のき、イグザが来た時は家賃が滞納する程に追い込まれていた。それでもラフラの名声を守る為に店が潰れるのを承知の上で武神祭に出場をしないと決めたが、イグザが優勝を前提に大会に出場すると宣言した時は根負けする形で組んだ。
- ラフラ
『ラフラ武器店』の先代経営者でありレイアの夫。故人。
町一番の鍛冶師であり、武神祭でも幾度となく優勝していた。それでいて「誰かを守るために鎚を振るう」という持論を持っている。一方でその腕前で恨みを買うことも少なく、一年前の突然死も武神祭で負けた腹いせとしてガンフリード商会の関係者に殺されたとレイアに推測されている。
- ガンフリード商会の関係者
『ラフラ武器店』のライバルである武器店。
武神祭でラフラに負けた腹いせか、ラフラが死亡した後に連日のように『ラフラ武器店』に押し寄せ、更にはラフラの名声を地に落とさせる為にレイアに武神祭の出場を強要させている。加えて、『ラフラ武器店』と組んだイグザを闇討ちしようとしたが、それが組んだ相手のアルカディアの不興を買って妨害される。最終的に敗北した挙句に件の闇討ちが明るみに出てしまい総スカンを食らう末路を辿った。
- アイリス
ザナをベースにした六体あるホムンクルスの内の一人であり、当初は六号と呼ばれている。
初登場時は既に虫の息であり、廃棄処分される所であったがイグザによって事なきを得た。
後にある人物によって、古い言葉で『希望』を意味する言葉を与えられた。
名前の由来はアヤメ科の植物アイリスであり、花言葉は『希望』。
大陸最大の国ラストールの王。
見た目20代半ばくらいの若々しい姿をしているが、十年以上も前から全く変わっていない。
実は(自身を含めた)人間に魔物の細胞を埋め込む研究を行っており、延命を行うと同時に意思一つで魔物へと変える。
しかもこの研究はエリュシオンを初めとする聖者にもたらされたらしいが……?
- セレイア
ティルナの母親であり、人魚。
禁術を用いて陸に上がり、人間と恋に落ちて子供を身篭ったが故に人魚の里ノーグを追放された。
しかも何者かによって魔物に変えられて海域を暴れまわったが、イグザによって元に戻った。
後に、ティルナ共々一時的という形で追放処分を解かれた。
名前の由来はポルトガル語で『人魚』を意味する言葉から。
- シヴァ
聖盾が使える《宝盾》のスキルを持つ〝盾〟の聖女。
エリュシオンを初めとする聖者と繋がりを持つ一方でイグザにも接触しており、
その際、彼に「不死の鳥を囲うのは七人の聖なる乙女」という言葉を残している。
名前の由来は旧約聖書に登場する砂漠の国『シバ王国』。
- ナザリィ
鍛冶技術に優れた種族〝ドワーフ〟の中でも〝希代の天才〟と言われる里一番の天才鍛冶師。
里を襲撃したへスペリオスの撃退に向かうも、逆に魅了されてしまった。
その後正気に戻ったが、へスペリオスの片棒を担ぐ形となったショックで落ち込んでしまい、立ち直るまでに時間がかかった。
- 古の賢者
ヒヒイロカネから聖具を創り出したドワーフ。
種族関連
- 人、亜人
オルゴーによって創造した生命体。
作中では亜人は人魚、ドワーフ、インキュバス、人狼種、ミノタウロス種、竜人種、エルフが登場している。
- 魔物
フィーニスによって創造した生命体。
〝汚れ〟の広がりを抑制・浄化を目的として〝汚れ〟から生み出されたが、それ自体が命ある者の生み出す負のエネルギーである事に加え、フィーニスの作ったものはオルゴーの創ったものを〝滅ぼす〟習性をもっていた。
その結果、他種族を本能レベルで攻撃する程の獰猛な性質を持つ上に、〝汚れ〟を取り込んで成長すれば手がつけられなくなる皮肉な結果となった。
しかし、元々は善意で生み出された存在であり、フィーニスからすれば我が子同然でもあった為、魔物を狩る人間に対して怒りを抱くようになる。
- 魔族
ある者によって、フィーニスが創造した魔族を元に創られた生命体。
ある者の目的である人やそれに協力する亜人を淘汰を完遂すべく生み出されたが、外見は人に近い。しかし肉体は亜人を遥かに凌ぎ、魔力も魔物のベースとなった〝汚れ〟を由来としているためほぼ無尽蔵、術技においても全員が最高位の領域である〝グランド〟を会得している。人の姿をしているのは、それらの力を振るうのに最も適している為。
用語
人生を左右する才能のようなもの。この世界に生まれた時にオルゴーから授かっており、基本的には一人一つとなっている。しかしイグザのように何かしらの理由でスキルが進化するだけでなく、派生する事で複数のスキルを有するケースがある。
メインのスキルとは他に〝サブスキル〟という自身の能力として確立される技能がある。
ランクはE~Aの5段階存在しており、初期の〝E〟は習得が易しい反面、効力はあまり高くない。
オルゴーの力に順応、増幅出来る唯一の金属。
七つの聖具は古の鍛冶師の手によってこのヒヒイロカネから加工されている。だが、この金属を生成するには、材料であるアダマンティアの甲羅を『想像も出来ぬほど高温の炎』で包み、限界まで凝縮する工程が不可欠である為、現在では〝生成不可〟となっている。
硬い緋色の甲羅を持つ巨大亀型の魔物。
その甲羅は伝説の金属ヒヒイロカネの原料であり、並大抵の武器では通用しない。
- 聖具
古の賢者によって造られし武具。それぞれ七つ存在する。
通常のスキルよりも強力かつ特別な力を有する《剣聖》《神槍》《天弓》《冥斧》《無杖》《皇拳》《宝盾》の七スキルがあり、ヒヒイロカネによって加工された聖具を扱えるのは、これに対応するスキルの所持者のみである。
男が聖具を手にすれば〝聖者〟、女が手にした場合だと〝聖女〟と呼ばれ、人々にとっての希望の象徴として扱われる。
諸処の事情で聖神器を失った人類が魔物に対抗する為に制作された。
- フェニックスローブ
マグリドに伝わるヒノカミ(イグニフェル)の御使いが着用した言われている伝説の装束。
武術都市レオリニアにて手に入れたイグザの武器。
- 属性武器
その名の通り、属性攻撃に特化した武器。
魔石と呼ばれる各属性の結晶体に自らの魔力を同調させる事で発動させる。たとえスキルに恵まれない者でもこの武器があれば多種多様な属性の力が使えるが、魔石自体の採掘量が少ない為値段もそれなりに高い。
- 汚れ
大地に貯まる汚れであり、命ある者の生み出す負のエネルギー。テラはこの汚れを浄化し、新たなる生命を生み出していく。
通常であれば神を呑み込むほどの汚れが溜まる事はまずないが、何らかの理由で大地に汚れが溜まりすぎてしまい、浄化が追いつかなくなったテラは汚れに呑まれて魔物を生み出す存在になってしまった。
後に汚れから浄化されたテラは寄り代である世界樹で汚れを新たなる命として浄化し続けるが、その汚れは以前よりも増加し続けている為、解決には至っていない。
- フェニックスシール
イグザと愛し合った聖女達の下腹部に刻まれた紋章。
鳳凰紋章という名前の通り、その紋章は雄々しく羽ばたく不死鳥を表している。
いわばイグザと聖女達との愛と絆の証であり、性的奴隷につけられるインキュバスの淫紋とは全く異なっている。
この紋章を通じて聖女達も強くなっている他、へスペリオスの魅了を完全に無効化させた。
ただし無効化するといってもそれは心を操る類であり、フルガの電気信号を介した身体への異常(快楽)は通じてしまう。
- 神器
亜人種の聖人に与えられた武具。
フィーニスによって造られたモノであり、聖具に勝る武器とも言われているが、禍々しい外見をしている。
下記の聖神器が生まれる際に見たナザリィはこれを〝神の力が物質化したもの〟と推測している。
また、エリュシオンは神器から発生した黒いオーラによってダメージを数秒で全快にした。
- 聖神器
人と亜人の為に創った浄化の為の武具。
魔物に効力を浸透させやすくするフィー二スの力とオルゴーの浄化能力を組み合わせた神の祭器。
ある事件が切っ掛けで失ったが、ヒヒイロカネ製の聖具が粒子となって神器と一つになる事で生まれた。呪詛などの不安要素は無く、大幅に威力が上がるなど格段に強化されている。
- アマテラスソール
ドワーフの里で新たに手に入れた武器。web版ではアマテラスオーブという名称。
関連タグ
幼馴染ざまぁ:本作でのエルマ(幼馴染)へのざまぁ要素は控えめだが、ストーリーの大まかな流れは幼馴染ざまぁそのものである。