幼馴染ざまぁ
おさななじみざまぁ
注意!
ここでは幼馴染属性が好きな方には辛いかも知れない内容も扱います。
ですが、小説の一ジャンルとして存在するので他のジャンルと同じく「そういうものもある」とご理解下さい。
なお誤解を受けそうな名称ですが、幼馴染属性持ちのキャラクターやヒロインを無理やり貶め不幸を嘲笑うものでもありません。
それを踏まえた方のみ記事を閲覧して下さい。
幼馴染ざまぁとは、小説投稿サイト『小説家になろう』などで2020年3月頃から広がり出した、ざまぁ系ジャンルの一つである。
「幼馴染ヒロインの横暴な振る舞いに業を煮やしたり愛想が尽きた主人公が、別のヒロインと親しくなって幼馴染や彼女を擁護していた周囲を見返す」というプロットとなっている。
いわゆる「追放もの」や「もう遅い」などと同じように「自分を見下してきた相手の元から離れ、自分を認めてくれる新たな仲間(ヒロイン)と出会い、元の相手は絶望に落ちる」という類型を持つ。
闇が深い、業が深いとも言われるジャンルである。
起源など
もともとは、2000年後半代頃からある暴力ヒロイン・理不尽ヒロインを懲らしめる二次創作の影響があると見られている。
『二次創作で流行るものは一次創作でも流行る』とは言うが、なろうで広がったものは内容に若干の偏りがある。
つまり『幼馴染は完全な風評被害である』。
- 1.主人公には幼馴染の少女がいるのだが、容姿はともかく性格が最低最悪(性悪、度を過ぎたワガママ、自己中など)で、いつもその幼馴染からいじめや理不尽な仕打ちを受けている。また、本来良心となるはずの自分の親やクラスメイト、教師といった二人に関係する周囲の人物も幼馴染の味方であり、主人公を助けない、あるいは味方をしない場合が多い。
- 2.ある日、主人公は何らかの理由(幼馴染の言動が理由で堪忍袋の緒が切れる、愛想が尽きた等の理由で)で幼馴染とは絶交、絶縁する。
- また。恋人関係を解消されたり告白が玉砕するなどで幼馴染にフラレる物も多い。作品にもよるが、人格否定レベルで罵られるのがお約束。間男のいるntr作品も多い。中には恋人でなくても一方的に絶縁されることも。
- 作品としてはイレギュラーだが男の幼馴染に、幼馴染ハーレムの邪魔だからと追い出される作品も。
- 3.幼馴染と縁を切った主人公は、新たに別の真ヒロインと出会うのだが、そのヒロインは幼馴染と違って優しい、誠実な人物であり、主人公と共に善玉として扱われる。
- 中にはツンデレを好み真ヒロインもツンデレキャラにする作家もいるが、いずれの作品も幼馴染よりは真っ当な性格をしている。
- 4.主人公は新しく出会ったヒロインと関係を深めて、仲良くなっていく(中には更に別のヒロインとも出会い仲良くなる、いわゆる『ハーレム展開』になる作品も存在する)。
- 5.幼馴染は嫌われてしまった主人公との仲直りや復縁を目指すものの、自分の言動のせいで好感度も信頼度も0どころか-999の域に達してしまった主人公がそれに応じるはずがなく、断られてしまう(ここで幼馴染が行う弁解も基本的に聞くに耐えない言い訳、屁理屈である)。逆に主人公を逆恨みし、嫌がらせや犯罪行為をする幼馴染も。
- 当たり前だがなんとか復縁できるものもちゃんと存在する。ただしかつての嫌がらせの程度にもよる。
- 6.主人公が他のヒロイン(ハーレムものなら複数人のヒロイン)と幸せになる一方、主人公から完全に嫌われた幼馴染は主人公に対しての今までの狼藉や悪事の報いを受けるかのように不幸な人生(主人公への片想いが完全な失恋で終わる、親から勘当、友達からは絶交、所属するグループから除名、学校を停学、退学etc.)を歩んでいくのだった……
- その他.恋愛ではないが、パンデミックの世界で仲の良かった幼馴染に裏切られるという、一般的に男の幼馴染のする悪役ムーブを女の子にさせる作品もある。(下記のカクヨムのリンクに載っているのがそれ)
- 主人公の設定:まず気配り上手で優しいというのは標準装備。
- 幼馴染の設定
- 主人公の彼女の場合:主人公の内面の良さを理解しているはずだが、甘え故か彼を所有物のように扱う。
- 失恋系:見た目が地味だったり陰キャっぽかったりするなど主人公の表面的な部分しか見ていない。ストーリーが進むにつれて主人公の良さを理解する。その後は彼女系とあまり変わらない。
- ファンタジー系:勇者や聖女、剣聖などのレベルの高い肩書を持つ。追放系と設定は似ているが、追放ではなく主人公が逃げ出す(主人公が幼馴染を見限って離脱する)ことがほとんど。
- ヒロインの設定
- 主人公に助けられて惚れる展開がほとんど。チョロインの確率が高い。下記のように令嬢、高嶺の花であることが多い。
- 間男の設定(いない場合もある)
- イケてるのは見た目だけで、主人公と比べると横暴で女癖が悪いなど、性格面で劣っている。ヒロインと因縁がある場合も。
「幼馴染ざまぁ」な展開が、必ずしも「被害者=男性側」「加害者=女性側」という訳ではなく、「被害者=女性側」「加害者=男性側」というケースもある。
例を挙げるなら
- イケメンだが傲慢で欲深く身勝手な幼馴染を持ってしまったヒロイン格のキャラクターが、複雑な思いを胸中に抱きつつ幼馴染の男性に尽くしてもDVやパワハラ同然の仕打ちを受けて悲しみに打ちひしがれていた所、それを見かねた「幼馴染では無い男性(主人公またはヒーロー役)」によって救い出されるという救済展開。この場合、幼馴染の男性は自分の行いを棚に上げる形で逆恨みを抱く展開が多い。
- 幼少期は仲良くても、優秀になっていく事で傲慢になった幼馴染の男性が、ヒロインや女性キャラクターに対して横暴で身勝手な仕打ちを行った結果、我慢の限界を迎えた男性(主人公もしくはヒーロー役)に止められて決別される対立展開。
- このパターンで加害者と幼馴染だったのがヒロインならヒロインが、間に入った男性ならその男性が、かつての親しい関係から加害者に対して客観的に見ても「甘い対応」をとってしまったり説得しようとする傾向が強いが、相手側は基本的に自分の間違いを認めようとせず、泥沼にはまってしまう顛末が多い。
- 幼少期から気兼ねなく付き合える関係であったが、次第に自分の都合しか考えなくなった自己中の男性が、幼馴染のヒロインや女性を軽んじる扱いをするようになった結果、他の男性キャラと距離を縮めていった彼女に離れられてしまう破局展開。この場合、そうなったのはほぼ100%自己中男性側の自業自得と言え、また自己中男性側は他のヒロイン格の女性に一目惚れしている等で夢中になっている展開も多い。
これらのいわば「逆幼馴染ざまぁ」なパターンの方が、「幼馴染ざまぁ」というジャンルが確立される以前だけでなく「小説家になろう」というシステムが誕生するよりも前に、既に幾つかの作品にて存在しており、むしろ「原点」と言えなくもない。
もっと軽いものでは
- ツンデレやじゃれ合い、周囲への謙遜や照れ隠しのつもりで女幼馴染をsageる言動を繰り返し、女幼馴染の尊厳を貶める無自覚モラハラ男
- 性別を意識し始めるよりずっと前の時期から交流していたせいで女幼馴染に対して「相手が女性」という感覚が無く、「親しき仲にも礼儀あり」対応ができないノンデリ男
- 女幼馴染からの好意に気付いていながら曖昧な態度やなおざりな対応を取り続け、「幼馴染」という肩書きに胡座をかいて「これからもこの調子で関係が続く」と思い込んでいる甲斐性無しの男
辺りはヒロイン(女主人公)に愛想を尽かされて捨てられることがままある。
「幼馴染ざまぁ」が「好感を持てない駄目ヒロインあるある」へのアンチとして生まれたように、「ヒロインの相手役男の駄目描写あるある」へのアンチから生まれた「逆幼馴染ざまぁ」のパターンが上記と言えるだろう。
また、主人公の性別や恋愛要素の有無に関わらず、劣等感で嫉妬心を抱いた同性の幼馴染と敵対するパターンも古くから存在し、中でもその嫉妬から主人公に不当な仕打ちをして辛酸を舐めさせた幼馴染はしっぺ返しを食らってざまぁされるためこれもある種の幼馴染ざまぁと言えるかもしれない。が、実際にはこのタイプの話は「幼馴染」以外の要素が注目され一般的な「ざまぁ」ものとして扱われやすい。
あくまで「ラブコメ文脈における『主人公とその恋愛相手としての幼馴染』」を扱うのが「幼馴染ざまぁ」、と認識するのが無難だろう。
なお、何も悪いことをしていない主人公が幼馴染に恋人を寝取られてしまう、寝取られ以前に告白すらまだしていない内に先を越されて取られる、ずっと好きだった幼馴染が別の人と結婚するという鬱パターンはここではなく別のジャンル区分に入る。
また、恋人なのに浮気した幼馴染に主人公やその味方が報復する話は「幼馴染ざまぁ」より「浮気制裁」の枠で扱われる。
後述の関連タグにもあるが現在は他ジャンルに取って代わられている。
理由の考察としては以下の5つである。
- ①強く批判された
「こんなの幼馴染とは言わない」「こんなの化け物だろ」「もっと早く無視するなり縁を切れよ」「退学や賠償金の支払いはともかく勘当はやり過ぎ」という当たり前の批判がされてしまい大半の読者もそちらに傾いてしまった(この反論を丁寧に解説したエッセイまで出てきてしまった)。
また、サブ含め2人以上のヒロインがいる作品には更に「複数のヒロインはいくら何でも悪趣味が過ぎる」「幼馴染だって異性だろう」「差別している時点で主人公も同じ穴の狢」という批判が出ている(ハーレム展開は特に批判されやすい)。
中には「幼馴染自体が負けやすい傾向にあるのにさらに業を背負わせるのはかわいそう」「理不尽暴力ヒロインと幼馴染を混同している」という意見も。
- ②「幼馴染」が既にヒロインのジャンルとして確立していた
確かに理不尽に暴力を振るう幼馴染は悪だが、なろうやカクヨムではそれ以前にヒロインとして活躍する幼馴染が多くおり、それらに反撃されてしまったのである。
和解展開のある作品もあるがそちらでは延々と焦らしやニアミスをさせたり、和解した所で結局主人公と別れて旅をする等描写として読者をイライラさせる展開も多い。
前者に関しては『いくらなんでも焦らし過ぎる』『和解なのか断絶なのか判断がしにくい』、後者に関しては『別れたのなら和解した意味が無い』『和解させるのならそもそも別れさせるな』とそれぞれ批判されている。
一応それぞれ『主人公がその時点で和解できる程許せていない』『改心した幼馴染が参加したらヒロインレースは大幅幼馴染有利になってしまうので、それを避けるため』等の説明が出来るが上述の通り前者に関しては『それならば焦らしやニアミスをさせるな』、更に後者に関してはヒロインが2人以上だと『だったら幼馴染をハーレムに組み込んでも問題ないだろう』等批判が大きくなる。
- ③粗製濫造による弊害
ネット小説では一度ジャンルが流行るとまるで雨後の筍の様に似たタイプの作品が出て来る。
その為、「幼馴染側が犯した罪に対して受ける罰があまりにも重く、釣り合っていない」タイプの作品が目立つ様になってきた。
例として挙げると
『幼馴染が主人公を裏切って浮気したが主人公の新しい恋人が大会社の令嬢であり幼馴染は大会社からの報復を恐れた両親より勘当され、浮気相手は大会社の力で犯罪組織に売られて殺される』
『ヒロインが『主人公の警告を無視すべき』という意図のメールを匿名で幼馴染に送り、それを信じた幼馴染が浮気相手の報復により死亡する』
辺りがある。
- ④展開の単調さ
このジャンルは基本的に『主人公の幸福』と『幼馴染への罰』で成り立っている物でありある程度読んでしまえば大体同じ展開に収束していく。
この為、「読者からの飽き」が来るのが早かった(このあたりは一般的な追放系にも同じことが言える)。
例として
「『罰を与える為には正ヒロインか主人公にはある程度高い地位が必要』であり、その為『名家や大会社の令嬢』がヒロインとなる事が多い。幼馴染は基本的に主人公と似た家庭環境(一般家庭)なので当然クシャポイ確定となる」など(上記の「両親が大会社の令嬢であるヒロインを恐れて幼馴染を勘当する」が良い例である。ヒロインが一般人なら幼馴染がよほどのことをさない限りは破滅することは少ない)。
また、ファンタジー系を普通の追放ものと比べた場合、幼馴染が改心し和解する展開も多い(もちろんきちんと断罪される幼馴染もいるが、書籍化された『聖女』『剣聖』はどういう形であれ、和解が描かれている)。
テーマが「悪役を断罪する達成感や爽快感」より「幼馴染の絆の尊さ」になっておりなろうの読者には肩透かしを受ける展開ではある。
しかし、一般的な感性では「元の鞘に収まる」方が正しいと言える(2番目に挙げた通り、幼馴染は世間的には「物語のヒロイン」というイメージが強い)。
なお、そもそも『ざまぁ』や『復讐もの』のジャンル自体が商業作品界隈での受けが非常に悪く幼馴染相手でなくても商業化によりざまぁの割合が減る様に修正される作品も多い。
- ⑤元々がアンチ・ヘイト二次創作の中でも原作依存が激しいものである点
これに代わって流行った他のジャンルだと迫害側は色々と用意できるのだがこのジャンルは幼馴染有りきである為、設定が狭くなりやすい。
版権キャラなら顔や性格、言動を調べてもらう等してある程度は作者の感情を共用出来るのだが一次創作には当然そんなものは無い。
そのため、各批判へのカバーが出来ずじまいとなった。
結論を述べるなら結局、「特定の版権キャラへのアンチヘイトとして作られた二次創作の1ジャンルの劣化品」という評価を覆す事が出来なかったと言える。
そして、『幼馴染ヒロインが好きな層に元凶である理不尽暴力ヒロインやこのジャンルで株を上げたお嬢様ヒロインへの憎しみを植え付ける』結果にもなった。
小説家になろう(カクヨム) ざまぁ ヘイト創作 幼馴染 愉悦 曇らせ
関連属性
- 理不尽暴力ヒロイン:『幼馴染ざまぁ』というジャンルが生まれるきっかけとなった、版権作品に登場するメインヒロインが持っている特徴。ある意味での全ての元凶にして諸悪の根源。だいたいこの属性のせいと断言できる。
- ただし、ざまぁ系の幼馴染がするのはパワハラモラハラ系の言葉の暴力であり、肉体的暴力は少ない。
- 繰り返すが「悪いのは全て理不尽暴力ヒロインであり幼馴染属性はそのとばっちりを食らった被害者」という事を忘れてはいけない。
- NTR:暴力ヒロインとともに幼馴染ざまぁの鉄板。構成によってはBSSに近いこともある。
- 失恋:NTR要素のない失恋もの。
- メスガキ:前述の理不尽暴力ヒロインと同じく『幼馴染ざまぁ作品』における負けヒロインとなる幼馴染が備えている場合もある特徴。ただしこちらの場合、後のわからせまでがセットであるため、ざまぁとは方向性が違う。また言動の方向性がわかりやすく、主人公側も彼女のために理性で抑えていた性欲がついに限界を迎え押し倒してしまうが、そもそも押し倒されるのが目的で、既成事実を作って晴れて正式なカップルに、などあくまでお互いの好意には確信を持った上でやっているイチャイチャ、プレイの一環である事が多い。
- 幼馴染マウント:これの辿り得る一例ともいえる。
- 負けヒロイン:『幼馴染ざまぁ作品』における幼馴染の主人公への片思いの末路は十中八九コレである。
- 聖女(剣聖):ファンタジー系作品の幼馴染の鉄板設定。逆にヒロインの設定に用いられる事もある。
- 悪役令嬢:幼少期から婚約を結び家ぐるみで交流していた相手が居るものの、ポッと出の女性主人公に酷い事をしている内に婚約者に愛想を尽かされ、最終的に因果応報な末路を迎えるパターンが多い。ただし、近年はこの悪役令嬢を主人公としたジャンル『悪役令嬢もの』が流行っており、悪役令嬢に憑依転生した主人公が破滅ルートを回避する為に四苦八苦や奔走することが多い。今のところ現代劇で悪役令嬢の幼馴染は書籍化したものの中ではS級学園しか存在しない。(ファンタジー系なら貴族令嬢や皇族などが存在する)
- お嬢様、令嬢:このジャンルのおかげで爆発的に需要が増えたヒロインの属性。特に現代劇では鉄板レベルにヒロインとして出て来る。
- ヒロインになりやすい理由としては『権力と財力』という暴力幼馴染やその家庭が到底勝てない物を所持しているからと言える。
- 高嶺の花:ヒロインが持っている属性その2。幼馴染自体もこれに当てはまることが多いが、ヒロインは学校一の美少女など輪をかけた存在である。本物のアイドルであることも多い。
- パワハラ聖女の幼馴染と絶縁したら、何もかもが上手くいくようになって最強の冒険者になった:『小説家になろう』で閲覧できる作品の一つで、幼馴染へのざまぁ要素は殆どないが、ストーリーの流れは前述の内容と一部が同じである。
- S級学園の自称「普通」、可愛すぎる彼女たちにグイグイ来られてバレバレです。:小説家になろう及びカクヨムで閲覧できる作品で、『幼馴染ざまぁ』の王道パターンを見事に踏襲している。書籍で読める作品としては一番本流に近い(ただし、「幼馴染側が名家の令嬢で理事長の孫かつ子役でデビューした人気声優でヒロインたちは才能を認められた特待生だが基本は一般人(一人は新人声優)の為、幼馴染が地位と金と権力に物を言わせて嫌がらせして来る」等お約束とは違う設定もある)。未書籍化作品の中には他にも企業令嬢の幼馴染はそれなりにはいるが祖父が総理大臣より偉いというところは異質。
- Web版におけるタイトルは『「アンタと幼なじみってだけでも嫌なのにw」「ああ、俺もだよ」「えっ」』
- 空が灰色だから:オムニバス形式の作品で、幼馴染ざまぁに該当する話が複数存在する。
- 有名なものに野球少年の話があり、幼馴染には悪気はないのだが彼女の叱咤激励はモラハラそのもの。
- 高校生WEB作家のモテ生活 「あんたが神作家なわけないでしょ」と僕を振った幼馴染が後悔してるけどもう遅い:『小説家になろう』で閲覧できる作品の一つで、失恋系作品の代表各だが、幼馴染は主人公を振る以外に対して悪いことをしておらず、どうにかツンデレの範疇に収まっている。特に性格がマイルドになった書籍版や漫画版において顕著である。ただ、原作にはない暴力ヒロインのような行動が追加されているが、それでもこの手の幼馴染の中ではまだマシな性格である。
- ヒロインの一人が大企業の令嬢だが、第二部でわかることなのでお約束とはあまり関係ない。また、第一部で和解が成立したため、書籍版2巻では副題が『「じゃあ全員と付き合っちゃえば」なんて人気声優が言いだしたのでハーレム開始』に変わっている事から『ネットと商業における幼馴染ざまぁのイメージの差』とも言える。一応、初期プロットでは幼馴染はざまぁ(おそらく死亡)されてフェードアウトする予定だったが予想外に人気が出たため書籍化する前から路線変更した模様(おそらく、大企業の令嬢ヒロインが正体バレするのが先送りになったのと企業の規模が小さくなった為に幼馴染は殺されずに済んだ)。
- 辺境の薬師、都でSランク冒険者となる~英雄村の少年がチート薬で無自覚無双〜:小説家になろうで閲覧できる、『高校生WEB作家のモテ生活』の作者の作品で、一応NTR系だがパワハラ系とハイブリッドなので主人公は幼馴染のことはもとから好きではない。ファンタジー系だが聖女などではなく、主人公を雇っていた薬師の孫娘であり、平民の中では裕福な出身といったところ。彼女と貴族の間男は氏の作品群に多く見られる悪役と分かりやすい名前だが、間男はともかく幼馴染は殺される事はなく後半から改心する。
- ちなみにWEB作家と薬師は同じ作者の作品だが同作者は現代における「ざまぁ」ジャンルでは『国の真の支配者たる財閥による加害者の虐殺』をメインとしており、非常に読む人を選ぶ。
- なお、WEB作家は同作者の中では珍しく『財閥のいない現代劇』であり上述の通り幼馴染は殺されていない。これはWEB作家は現代劇の中では初期の作品だからと言える。
- 幼馴染彼女のモラハラがひどいんで絶縁宣言してやった:小説家になろう及びカクヨムで閲覧できる作品で、『S級学園』のような王道ざまぁ。
- 書籍版2巻は完結したWEB版の続編で、ざまぁが済んだ後の話。
- YandereSimulator:恋敵の一人がツンデレ幼馴染のため、失恋させて幼馴染ざまぁを達成できる。
- ツンデレ幼馴染の嘘は戻らない~素直になれなかった女の子はバッドエンドで絶望した後、ほんの少しだけ前を向きます~:小説家になろう及びカクヨムで閲覧できる作品で、書籍化、コミカライズはしていないが、なろうにおける『幼馴染ざまぁ』の元祖とされる。
- ただし「ヒロインがもう一人の幼馴染」、「令嬢かはともかく幼馴染は裕福」、「ヒロインより幼馴染のほうが美人」というのはあまり引き継がれることは少ない。
- 剣聖の幼馴染がパワハラで俺につらく当たるので、絶縁して辺境で出直すことにした。:小説家になろう及びカクヨムで閲覧できる作品で、幼馴染の改心などが描かれている。