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覆盆モノ

ふくぼんもの

覆盆モノとは、ストーリー展開におけるジャンル、または属性(フェチズム)の一つ。
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概要

覆盆モノとは、「覆水盆に返らず」という日本の諺を語源とした「キャラクターが取り返しのつかないことをしてしまう」というストーリー上の展開を含む作品を指す創作上のジャンル、分類。
「取り返しのつかないこと」が実際にその後の展開において救済措置がないかどうかという点など、定義は今の所厳密には定められていない

「ツンデレヒロインが照れ隠しに冷たい態度を取りすぎて、主人公から本気で嫌われてしまう」、「高慢なお嬢様が周囲を虐げ続けた結果、革命によって最下級の生活へと落ちぶれてしまう」、「調子に乗りすぎたいじめっ子が、教師や親などから見放される」

などといったそれまでの地位や立場、幸福な関係性から一気に転落する、という展開のうち、特にその要因が自業自得や因果応報と呼べるもので、結果としてそのキャラクターが自身の過去の行動を強く後悔する、という要素を含むものを指す(ことが多い)。
また、悪意はないが結果的に相手を傷つけてしまっていたというものから、少し調子に乗っていたという程度まで幅広いパターンがある。

  • いじめっ子などの明確な悪役が打ちのめされ過去を悔やむ、という点へのカタルシス。
  • 元は強気だったヒロインが動揺し後悔する姿に魅力を感じる、という嗜虐的なフェチズム。
  • 主人公が自らの過ちによって絶望的な状況へと転落していく悲劇やバッドエンド的な展開への自虐的なフェチズム。
  • それらの状況に陥ったことで一転してキャラクターが悔い改め、人間的成長を遂げて誠実な生き方へと変わっていく(恋愛であれば、問題のあった関係性が是正されより円満な関係となる)というような王道の成長譚。

など、表現としても解釈としても複数の視点、傾向がある。

後述する通りそれまで存在していた作品の一部の展開に名前を付ける形で2016年頃に生まれた概念であるため、まだ明確に定義はされておらず、名称も広く普及しているとは言い難い。
しかし『聲の形』のようにその定義に一部当てはまる著名な作品はかねてから存在しており、Google検索の検索結果上位においても2018年頃から覆盆モノという名称が徐々に使用されつつあることがわかる(2019年10月現在)。

今後のネット上の流れ次第では、徐々にジャンル名として定着していくことになるかもしれない。

発祥

2016年11月4日に5chのなんでも実況(ジュピター)板に以下のスレッドが作成された。

S女「ワイキモい!ウザい!」ワイ「そうか…(自殺)」S女「えっ、嘘でしょ…(絶望)」

上記の概要のような作品が好き、という話題に始まり、連想される作品名が挙げられる、画像が貼られるなど盛り上がっていき、


736 :風吹けば名無し@無断転載禁止:2016/11/04(金) 11:52:09.01 ID:uGuz05Mr0
共感してくれる人多くて嬉しいわ
もっと普及しろ��

740 :風吹けば名無し@無断転載禁止:2016/11/04(金) 11:53:13.15 ID:6z0vF8vhd
>>736
ならジャンル名考えろや

746 :風吹けば名無し@無断転載禁止:2016/11/04(金) 11:54:07.89 ID:sLqJkNkRa
>>740
取り返しつかない系

753 :風吹けば名無し@無断転載禁止:2016/11/04(金) 11:55:06.70 ID:6z0vF8vhd
>>746
覆盆ぐらい短く

760 :風吹けば名無し@無断転載禁止:2016/11/04(金) 11:56:09.63 ID:I+FJnbSta
>>753
覆盆モノって名前でいい気がして来た


という流れを経て「覆盆モノ」という名称が誕生した。
その後、同様の話題が出た際などに名称として引用されることが少しずつ増え、徐々にではあるがネット上においてジャンルとして広まりつつある。

具体的な例

  • 『聲の形』

主人公が幼少期に聴覚障碍者のヒロインにいじめを行うが、それが発覚し、結果として自分がいじめられる側になる。高額の補聴器の弁償代を負担し涙ながらに謝罪する母親の姿や自分が行っていたいじめを友達だった相手にされることで、主人公は自分の行動を深く後悔する。物語の開始時点では母親に弁償金を返した後に自殺することまで決めている。自分の行為が原因でスクールカーストにおいて転落し、それをきっかけに大きく変わっていくという点で、成長譚タイプの覆盆モノと言える。

  • 『こころ』
夏目漱石の著名な文学作品。「先生」は友人の「K」の恋心を知り、応援すると言いながらも、自らも恋心を抱いていたために先んじて「娘さん」を射止めてしまう。結果として「K」は自殺し、「先生」は「娘さん」と結婚したものの、生涯親友を裏切り死に追いやってしまったことへの自責の念に囚われて生きることとなる。

  • 『小説家になろう』
「追放系」「復讐系」など、小説家になろう内において流行する作品には「主人公が不当な扱いを受け、後にその能力を知った加害者側が後悔をするが時すでに遅し」という展開が散見される。
また、「悪役令嬢系」においては逆に主人公がこれまでの行いを悔い、更生していくというストーリーも時折見られる。

堕ちた令嬢 〜もう道は踏み外さない〜


(2020年3月追記)
パワハラ幼馴染というジャンルとして、覆盆モノとほぼ同義(対象が幼馴染)のジャンルが「小説家になろう」内でトレンドとして確立されたことが確認された。

小説家になろう最新の流行「幼馴染を追放して人生逆転」の業が深すぎる…
https://togetter.com/li/1476587

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